決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 27.49億円 | 41.36億円 | -33.5% | 54.67億円 | 50.3% |
| 営業利益 | 0.30億円 | 4.64億円 | -93.3% | 3.81億円 | 7.9% |
| 経常利益 | 9.19億円 | 7.15億円 | +28.5% | 6.68億円 | 137.6% |
| 純利益 | 6.09億円 | 4.78億円 | +27.3% | 4.52億円 | 134.7% |
| EPS | 130.64円 | 98.53円 | +32.6% | 97.2円 | 134.4% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +32.6% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は1.1%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
為替差益が経常利益を押し上げ
営業利益は0.30億円まで減った一方、為替差益5.81億円、受取利息2.13億円を計上し、経常利益は9.19億円へ28.5%増えた。利益段階で方向が逆である。
売上規模の確認
売上高は27.49億円と33.5%減少した。工作機械の内需は低調で、営業利益率は前年同期の11.2%から1.1%へ低下しており、受注回復だけでなく粗利の戻りが必要になる。
財務基盤
自己資本比率は83.3%、純資産は143.08億円で、財務余力は厚い。現金・預金も75.18億円あるため短期の資金不安は小さいが、財務の強さと本業の低採算は分けて評価する。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
第3四半期短信ではキャッシュ・フロー計算書を開示していない。仕掛品は前期末から7.07億円増えて21.32億円となり、契約負債も7.35億円増加した。受注と生産の進捗を在庫回転と合わせて見る局面である。
販売数量・コスト前提の変動
通期予想は売上高54.67億円、営業利益3.81億円で据え置いた。第3四半期時点の進捗率は売上50.3%、営業利益7.9%にとどまり、最終四半期へ売上27.18億円、営業利益3.50億円を残す計算になる。
市場評価の変動可能性
経常利益と純利益は通期計画を既に上回るが、主因は営業外収益である。為替が反転すれば再現しにくく、営業利益の回復なしに利益成長が続くとは読みづらい。
財務安全性
財務安全性では、総資産171.46億円、純資産143.08億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率83.3%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
業界動向との関連
工作機械業界は外需が高水準で推移する一方、国内需要は低調である。中東情勢による資材調達難や米国通商政策も下振れ要因となり、同社の売上回復時期を読みづらくしている。
株価への示唆
弱気評価の中心は営業利益率1.1%と通期営業利益の進捗率7.9%である。純利益だけを見れば計画超過だが、為替差益を除く本業の回復が確認できなければ評価は続きにくい。市場データ未取得のため理論株価は算定しない。
今期の総括
第3四半期累計は減収・営業減益で、営業利益率は1.1%まで低下した。為替差益5.81億円などにより経常利益と純利益は増えたが、本業と営業外損益の差が大きい決算である。
来期見通し
2026年8月期予想は売上高54.67億円、営業利益3.81億円、純利益4.52億円で据え置きである。純利益は既に計画を超えた一方、営業利益は残り3か月で3.50億円の積み上げが必要となり、本業計画の達成には大幅な改善を要する。
総合判断
総合判断は弱気。自己資本比率83.3%は下支えだが、売上高33.5%減、営業利益93.3%減、営業利益進捗率7.9%は重い。次回は為替差益ではなく、売上回復と営業利益率の改善が同時に出るかを確認する。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年8月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、ミクロン精密、開示日: 2026-07-13