決算サマリー
| 項目 | 2026年8月期3Q累計 | 前年同期 | 2026年8月期目標 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 70.48億円 | 四半期資料なし | 96.45億円 | 73.1% |
| 営業利益 | 6.71億円 | 四半期資料なし | 開示なし | - |
| 経常利益 | 6.66億円 | 四半期資料なし | 開示なし | - |
| 純利益 | 5.55億円 | 四半期資料なし | 開示なし | - |
| EPS | 56.35円 | 四半期資料なし | 開示なし | - |
前年同期の四半期財務諸表は作成されておらず、YoYは算出できない。売上高は9カ月で年間目標の73.1%まで進み、営業利益率は9.5%、純利益率は7.9%となった。
セグメント
福利厚生サービス事業の単一セグメントであり、セグメント別損益は開示していない。2025年8月期の売上構成は主力のOFFICE DE YASAIが95.4%、その他事業が1.8%、連結子会社が2.8%。2026年5月末の本契約社数は6,644社、ARRは約89.2億円、直近12カ月平均の月次定期解約率は1.1%だった。
2021年8月期からの業績推移
| 決算期 | 開示範囲 | 売上高 | 経常損益 | 純損益 | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2021年8月期 | 単体 | 5.80億円 | △1.95億円 | △1.98億円 | 債務超過のため記載なし |
| 2022年8月期 | 単体 | 9.61億円 | △2.69億円 | △2.72億円 | 55.4% |
| 2023年8月期 | 単体 | 16.96億円 | △4.33億円 | △4.35億円 | 32.1% |
| 2024年8月期 | 連結 | 31.01億円 | △4.61億円 | △4.67億円 | 32.3% |
| 2025年8月期 | 連結 | 57.37億円 | △2.46億円 | △1.61億円 | 27.6% |
| 2026年8月期3Q | 連結 | 70.48億円 | 6.66億円 | 5.55億円 | 33.5% |
売上高は2021年8月期の5.80億円から2025年8月期の57.37億円へ拡大した。2021〜2023年は単体、2024年以降は連結のため、長期推移には集計範囲の差がある。2021〜2023年の営業損益はⅠの部の主要指標表に開示がなく、補完推計は行っていない。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS | 56.35円 | 前年同期資料なし | 2026年6月の株式分割を遡及反映 |
| 営業利益率 | 9.5% | 2025年8月期 △3.9% | 赤字から黒字へ転換 |
| ROIC | 開示なし | 投下資本内訳が不足 | 簡易推計は行わない |
| PER推移 | 算定保留 | 上場予定日2026年9月11日 | 株価履歴がない |
2025年8月期の連結営業損失は2.25億円だったが、2026年8月期3Q累計では6.71億円の営業利益を確保した。売上規模の拡大に伴う固定費吸収が表れた一方、四半期比較資料がないため改善ペースの持続性は次回決算で確認したい。
ポジティブ要因
契約社数と継続収益の積み上がり
OFFICE DE YASAIの本契約社数は6,644社、ARRは約89.2億円まで増えた。月次定期解約率も2021年8月期の2.2%から2026年5月末の1.1%へ低下しており、顧客基盤の蓄積が売上を支えている。
先行投資後の利益転換
2024年8月期の営業損失4.54億円、2025年8月期の同2.25億円から、2026年8月期3Q累計は営業利益6.71億円へ転じた。広告宣伝、人員採用、物流網への投資を続けながら採算ラインを超えた点は重要である。
販売チャネルの地方展開
2026年5月末の契約先の地方比率は62%。地方銀行や事業会社との提携チャネルにより、社員食堂を持ちにくい中小企業へ導入を広げている。契約先の81%は従業員100人以下の企業だった。
リスク要因
売上目標の達成余地
売上高目標96.45億円に対し3Q累計は70.48億円で、最終四半期に25.97億円が必要となる。単純な四半期平均23.49億円を約10.6%上回る水準であり、契約増加とARPU向上の両方が求められる。
物流・仕入コスト
食材仕入れとラストワンマイル配送を伴うため、原材料、エネルギー、人件費の上昇が限界利益率へ直結する。会社は2026年8月期の限界利益率目標を59.4%としており、売上成長だけでなく配送効率の確認が必要だ。
M&Aと資金負担
乳製品宅配事業の譲受けや給食会社の子会社化を進めている。顧客基盤と物流統合には利点があるが、PMI、のれん、借入金の負担が想定を上回れば利益と財務の双方を圧迫する可能性がある。
財務安全性
2026年5月末の総資産は40.47億円、純資産は13.57億円、自己資本比率は約33.5%。流動資産32.84億円に対し流動負債17.11億円で、流動比率は約192%となる。現預金17.65億円に対し、社債と長短借入金は合計12.86億円。短期の支払余力は確保しているが、3Qキャッシュ・フロー計算書は作成されておらず、黒字化が現金創出へ結び付いたかは未確認である。
業界動向との関連
人手不足を背景に、福利厚生や従業員定着への企業支出は追い風になり得る。2026年4月からの食事補助の非課税枠拡大も会社は需要要因として挙げる。一方、食品宅配は物流密度と調達効率が収益性を左右し、契約社数の伸びだけでは利益の持続性を判断できない。
株価への示唆
上場予定日は2026年9月11日で、現時点では市場株価も過去PERレンジも存在しないため、理論株価の算定は保留する。上場後はEPS56.35円だけでなく、通期の利益着地、限界利益率59.4%の達成度、ARR成長率、解約率を並べて評価する必要がある。黒字転換が通期でも維持され、営業CFがプラス化する場合は評価の裏付けが増すが、物流費上昇やM&A負担が利益率を押し下げる場合は慎重な見方が必要になる。
今期の総括
2026年8月期3Q累計は、売上70.48億円と営業利益6.71億円を確保し、長く続いた先行投資期から収益化局面へ移った。契約社数、ARR、解約率は事業の継続性を支える。残る確認点は、売上目標96.45億円への最終四半期の伸びと、利益がキャッシュへ転換するかである。
来期見通し
2027年8月期の会社計画はⅠの部で開示されていない。2026年8月期は売上高96.45億円、前期比68.1%増、限界利益率59.4%を目標とする。OFFICE DE YASAIの新規顧客獲得と既存顧客の利用拡大、販売パートナーの強化を軸にし、M&Aは収益性や財務影響を精査して実行する方針である。
総合判断
総合判断は中立。売上高は2021年8月期から大きく拡大し、2026年8月期3Qで営業黒字へ転じた。ARR89.2億円と解約率1.1%も強みである。反面、前年同期比較、3Qの営業CF、上場後のPER履歴がなく、売上目標達成にも最終四半期の加速が必要だ。通期着地と営業CFを次の確認点とする。
出典
本記事は、日本取引所グループが2026年8月12日に掲載した株式会社KOMPEITOの新規上場申請資料を基に作成しています。2021〜2023年の数値は提出会社単体、2024年以降は連結を優先しています。
- 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)、KOMPEITO、提出日: 2026-08-12