決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 来期予想 | 見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,875.42億円 | 4,289.48億円 | 13.7%増 | 5,100.00億円 | 増収 |
| 営業利益 | 471.28億円 | 481.24億円 | 2.1%減 | 445.00億円 | 減益見込み |
| 経常利益 | 542.05億円 | 531.14億円 | 2.1%増 | 475.00億円 | 反動減 |
| 純利益 | -57.56億円 | 450.51億円 | 赤字転落 | 325.00億円 | 黒字回復予想 |
| EPS | -27.36円 | 209.79円 | 赤字転落 | 160.36円 | 来期回復前提 |
最終赤字はRovioおよびStakelogicに関する減損損失の影響が大きく、本業の収益力とは異なる要因が含まれています。ただし営業利益も減益であり、基礎収益にも課題が残る。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 赤字転落 | 前期比 | 減損影響が大きい |
| 自己資本比率 | 56.5% | 前期59.1% | なお高水準 |
| 予想PER | 約14.2倍 | 株価2,278.5円と来期EPS | 黒字回復前提 |
数字からは、売上成長と最終赤字が併存している。営業利益率は9.7%と前期11.2%から低下しており、営業利益と減損を分けて見る必要がある。
ポジティブ要因
遊技機事業は好調に推移し、セグメント利益は333.01億円となった。売上増に加え、来期黒字回復を見込む点は短期的な安心材料である。
ゲーミング機器販売では北米市場の主力シリーズが寄与し、既存ビジネスの売上は伸長した。買収企業の取り込みにより事業規模も拡大している。
リスク要因
RovioとStakelogicののれん等について、合計で大きな減損損失を計上した。M&A後の収益計画が外れる場合、追加的な評価損や投資負担が意識される可能性があります。
エンタテインメントコンテンツ事業は低調に推移し、Rovioの既存主力タイトル低迷や新作投入遅れも示されている。IP投資の回収には不確実性がある。
財務安全性
総資産は6,273.88億円、純資産は3,549.67億円、自己資本比率は56.5%である。営業CFは259.40億円の黒字だが、財務CFは566.23億円の支出で、現金及び現金同等物は1,537.76億円に減少した。
業界動向との関連
ゲーム・遊技機・ゲーミングはタイトルサイクル、規制、消費動向、M&Aの成否に左右される。エンタメ業界はヒットの有無で業績が大きく振れるため、単年度の増収だけでは安定成長を判断しにくい。
株価への示唆
2026年5月12日11時台の株価2,278.5円と来期予想EPS160.36円を使うと、予想PERは約14.2倍である。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 10.0倍 | 160.36円 | 約1,604円 |
| 中立 | 14.0倍 | 160.36円 | 約2,245円 |
| 強気 | 18.0倍 | 160.36円 | 約2,886円 |
来期黒字回復と減損一巡が確認される場合は中立から強気側が意識される可能性があります。一方、Rovioやゲーミング投資の回復が遅れる場合は下振れリスクがあります。
今期の総括
2026年3月期は、売上は増えたが減損で最終赤字となった決算だった。営業利益も減益であり、単なる一時損失処理だけではなく、事業別の収益改善が必要である。
来期見通し
2027年3月期は売上高5,100.00億円、営業利益445.00億円、経常利益475.00億円、純利益325.00億円を見込む。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は弱気である。減損一巡後の黒字回復余地はあるが、営業利益率低下とM&A関連の不確実性が残る。次回決算ではエンタメコンテンツとゲーミングの回復を確認したい。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示