決算サマリー
| 項目 | 第3四半期実績 | 前年同期比 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 408.60億円 | +11.5% | 532.00億円 | 76.8% |
| 営業利益 | 61.36億円 | +32.7% | 65.00億円 | 94.4% |
| 経常利益 | 61.01億円 | +46.0% | 64.00億円 | 95.3% |
| 純利益 | 40.21億円 | -2.3% | 36.00億円 | 111.7% |
| EPS | 288.50円 | ほぼ横ばい | 254.69円 | 113.3% |
| 年間配当 | - | - | 40円 | - |
会社計画欄は通期予想を基準にしています。第3四半期時点で営業利益進捗率は94.4%、経常利益進捗率は95.3%、純利益進捗率は111.7%です。ホテル業には季節性があるため単純比較には注意が必要ですが、利益面の進捗は高い水準です。
定量評価
| 指標 | 2026年6月期 第3四半期 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率 | +11.5% | 前年同期比 | 宿泊需要回復を反映。 |
| 営業利益成長率 | +32.7% | 前年同期比 | 売上成長を上回る利益成長。 |
| 経常利益成長率 | +46.0% | 前年同期比 | 営業外も含めて大幅改善。 |
| 純利益成長率 | -2.3% | 前年同期比 | 最終利益は微減。 |
| 自己資本比率 | 36.8% | 前期末34.6% | 財務安全性は改善。 |
営業利益と経常利益は大きく伸びていますが、純利益は微減です。事業収益力は改善している一方、税金・一時要因・特別損益など最終段階の影響を分けて見る必要があります。
ポジティブ要因
ホテル需要回復で2桁増収
売上高は408.60億円となり、前年同期比11.5%増でした。インバウンド需要と国内宿泊需要の回復が継続し、ホテル運営会社としてのトップラインが伸びています。
営業利益・経常利益が大幅増
営業利益は61.36億円で32.7%増、経常利益は61.01億円で46.0%増です。売上増加に加えて、稼働率、客室単価、コスト管理の改善が利益に効いている可能性があります。
財務体質も改善
総資産372.62億円、純資産137.29億円、自己資本比率36.8%です。前期末の自己資本比率34.6%から改善しており、利益蓄積によって財務基盤は強くなっています。
リスク要因
純利益は微減
営業利益と経常利益が大幅増益だった一方で、四半期純利益は40.21億円で前年同期比2.3%減となりました。最終利益が営業段階ほど伸びていない点は、投資家が確認すべきポイントです。
通期純利益予想をすでに上回る進捗
第3四半期純利益は40.21億円で、通期予想36.00億円を上回っています。これはポジティブにも見えますが、第4四半期に費用や一時損失を見込んでいる可能性もあります。通期予想の据え置き・修正有無が重要です。
宿泊需要の外部環境依存
ホテル業は、インバウンド、国内旅行需要、為替、航空便、物価、人件費の影響を受けます。需要は強いものの、人件費や水道光熱費、修繕費が上昇すれば利益率を圧迫します。
財務安全性
財務安全性では、総資産372.62億円、純資産137.29億円、自己資本比率36.8%を確認します。前期末の総資産294.05億円、純資産101.77億円から規模が拡大し、自己資本比率も34.6%から36.8%へ改善しました。
ホテル運営では固定費負担が重くなりやすいため、自己資本比率の改善は安心材料です。一方、今後の新規出店、改装投資、人件費上昇に対して、利益とキャッシュ創出がどこまで追いつくかを確認する必要があります。
業界動向との関連
ホテル業界では、インバウンド需要の回復、国内旅行需要、客室単価の上昇が追い風です。グリーンズもこの流れを受け、売上高と営業利益を伸ばしています。
ただし、業界全体では人手不足、清掃・運営コスト、光熱費、設備更新負担も大きくなっています。需要回復局面では稼働率と単価が伸びやすい一方、費用増を吸収できる価格決定力が重要になります。
株価への示唆
今回の決算は、営業利益進捗率94.4%、経常利益進捗率95.3%と、利益面の進捗が強い内容です。ホテル需要回復テーマとしては、株価の下支え材料になりやすいです。
一方で、純利益が前年同期比で微減し、通期純利益予想を第3四半期時点で上回っている点は、通期修正の有無を含めて市場が注目しやすい部分です。株価反応は、好調な営業利益進捗を評価するか、通期予想据え置きの保守性をどう見るかで分かれます。
今期の総括
2026年6月期第3四半期は、売上高408.60億円、営業利益61.36億円、経常利益61.01億円と、ホテル需要回復を背景に力強い内容でした。売上高営業面では明確な改善が見られ、通期営業利益予想に対する進捗率も高水準です。
ただし、純利益は40.21億円で前年同期比2.3%減となり、EPSもほぼ横ばいでした。営業利益の伸びと最終利益の伸びに差があるため、最終利益段階の要因確認が必要です。
来期見通し
2026年6月期通期予想は、売上高532.00億円、営業利益65.00億円、経常利益64.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益36.00億円、EPS254.69円です。
年間配当予想は40円で、前期の35円から増配見込みです。宿泊需要の回復が続く限り、増収基調は維持しやすい一方、第4四半期の費用発生や季節性を踏まえた通期着地を確認したい局面です。
総合判断
総合判断はポジティブ寄りの中立である。売上高11.5%増、営業利益32.7%増、経常利益46.0%増という営業面の強さは明確です。ホテル需要回復と財務体質改善も評価できます。
一方、純利益は微減で、通期純利益予想を第3四半期時点で上回っているため、第4四半期の費用・一時要因の確認が必要です。営業利益進捗の強さを評価しつつ、最終利益と通期修正の有無を見極める局面です。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年6月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、グリーンズ、開示日: 2026-05-13