決算サマリー
| 項目 | 第1四半期 | 前年同期 | 増減率 | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 252.93億円 | 231.00億円 | +9.5% | 1150億円 | 22.0% |
| 営業利益 | 21.30億円 | 14.73億円 | +44.5% | 100億円 | 21.3% |
| 経常利益 | 21.78億円 | 15.75億円 | +38.3% | 101億円 | 21.6% |
| 親会社株主に帰属する純利益 | 58.53億円 | 9.52億円 | +514.6% | 100億円 | 58.5% |
| EPS | 366.21円 | 59.35円 | +517.0% | 623.00円 | 58.8% |
純利益進捗が突出するのは、固定資産売却益54.00億円と修繕引当金戻入13.35億円を特別利益に計上したためである。
セグメント
電力機器は売上142.46億円(前年同期比13.0%増)、利益24.52億円(24.3%増)。計量は売上97.39億円(22.0%増)、利益16.27億円(43.7%増)。GXソリューションは売上10.33億円(52.9%減)、3.70億円の損失へ赤字が拡大した。光応用検査機器は売上0.52億円、0.94億円の損失、その他の不動産賃貸は売上2.20億円、利益1.67億円となった。
財務安全性
総資産は1181.46億円、純資産は761.68億円、自己資本比率は59.7%と前期末56.5%から上昇した。現金増加と自己株式取得が財政状態に影響しており、一時益を除く営業キャッシュ創出力は半期以降のCF計算書で確認したい。
定量評価
EPSは前年同期比517.0%増だが、一時益を含むため持続的成長率としては使いにくい。営業利益率は8.4%と前年同期6.4%から改善した。ROICとPER推移は決算短信に記載がなく、市場データも用いていないため評価を保留する。
ポジティブ要因
電力機器では変圧器や開閉装置、計量ではスマートメーターとSMAC事業の稼働が増収増益に寄与した。本業の営業利益は6.57億円増え、営業利益率も2.0ポイント改善している。
リスク要因
純利益58.53億円の大部分は繰り返しにくい特別利益である。GXソリューションは案件減少で売上が半減し、赤字も拡大した。大型電力案件の進捗、資材価格、公共・電力会社の投資時期による四半期変動にも注意が必要である。
業界動向との関連
送配電網更新、スマートメーター更新、再生可能エネルギー接続は電力機器需要を支える。一方、GX関連の新規事業は案件ごとの変動が大きい。既存の電力機器・計量で稼ぎながらGX赤字を縮小できるかが事業ポートフォリオの課題となる。
株価への示唆
最終利益の進捗58.5%だけを基準にすると実力を過大評価しやすい。本業の営業利益進捗は21.3%であり、第1四半期としては季節性を考慮して見る必要がある。電力機器・計量の利益率改善が続き、GX赤字が縮小する場合は基礎利益への評価が高まり得る。
今期の総括
電力機器・計量の伸びで本業は増収増益となった。一方、純利益の急増は賃貸ビル売却と引当金戻入が主因で、営業利益の伸びとは性格が異なる。数字は強いが、見るべきは21.30億円の営業利益である。
来期見通し
会社は通期売上高1150億円、営業利益100億円、純利益100億円を予想し、従来計画を据え置いた。年間配当予想は134円。純利益計画には第1四半期の一時益が大きく寄与しているため、今後は営業利益の積み上がりが焦点となる。
総合判断
総合判断は中立。電力機器・計量の増益と利益率改善は前向きだが、純利益の急増は一時益中心で、GX事業の赤字も残る。営業利益の持続性と新規領域の採算改善を確認したい。
出典
- 東光高岳「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」2026年7月30日