決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 19.72億円 | 19.08億円 | +3.3% | 42.50億円 | 46.4% |
| 営業利益 | 0.86億円 | 1.36億円 | -36.1% | 2.76億円 | 31.5% |
| 経常利益 | 1.24億円 | 1.60億円 | -22.0% | 3.23億円 | 38.7% |
| 中間純利益 | 0.92億円 | 1.14億円 | -19.0% | 2.24億円 | 41.5% |
| EPS | 17.89円 | 21.41円 | -16.4% | 42.15円 | 42.4% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
増減率と進捗率は、短信に記載された千円単位の原数値を基に計算しています。表示額を億円単位に丸めているため、表の表示額からの単純計算と小数点以下で差が生じる場合があります。
セグメント
同社は電気制御機器の製造加工・販売事業が売上高の90%超を占めるため、報告セグメント別の開示を省略しています。一方、補足資料では製品分類別の販売実績を開示しています。金額は販売価格ベース、単位は百万円です。
| 製品分類 | 売上高 | 構成比 | 前年同期比 | 営業利益 |
|---|---|---|---|---|
| 制御用開閉器 | 541.016 | 27.4% | 96.4%(3.6%減) | 非開示 |
| 接続機器 | 919.658 | 46.6% | 108.3%(8.3%増) | 非開示 |
| 表示灯・表示器 | 246.093 | 12.5% | 108.7%(8.7%増) | 非開示 |
| 電子応用機器 | 264.857 | 13.4% | 103.1%(3.1%増) | 非開示 |
| その他 | 0.579 | 0.0% | 4.1%(95.9%減) | 非開示 |
| 合計 | 1,972.205 | 100.0% | 103.3%(3.3%増) | 全社営業利益86百万円 |
売上の約半分を占める接続機器が増収をけん引し、表示灯・表示器も伸びました。反面、主力の制御用開閉器は前年割れです。製品分類別の営業利益は開示されておらず、合計欄の営業利益は全社実績で各製品に配分した数値ではありません。構成比は製品分類別販売実績の合計欄1,972.205百万円を分母に計算しています。明細の単純合計は1,972.203百万円で合計欄と2千円の差があるため、構成比と照合する際は原表の合計欄を優先しました。また、短信の業績表にある売上高1,972百万円とは百万円未満切捨てのため2.205百万円の差があります。
財務安全性
財務安全性では、総資産116.58億円、純資産106.35億円、自己資本比率91.2%を確認します。現金及び現金同等物は9.08億円で、営業活動によるキャッシュ・フローは7.76億円、投資活動によるキャッシュ・フローは-5.02億円、財務活動によるキャッシュ・フローは-0.82億円でした。営業CFは税引前中間純利益や売上債権の減少が寄与した一方、棚卸資産の増加が一部押し下げています。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -16.4% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は4.4%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は0.86億円、前年比は-36.1%です。増益そのものより、営業利益率4.4%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は19.72億円、前年比は+3.3%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率は91.2%、純資産は106.35億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは7.76億円でした。税引前利益や売上債権の減少が寄与した一方、棚卸資産の増加や投資支出も確認できます。利益よりキャッシュが強い半期でしたが、下期も同じ資金創出が続くかは別途確認が必要です。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高42.50億円、営業利益2.76億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。株価評価に必要な市場データは本記事の対象外のため、理論株価の算定は行いません。
今期の総括
今期は売上高19.72億円(+3.3%)、営業利益0.86億円(-36.1%)、中間純利益0.92億円(-19.0%)でした。売上は接続機器などで伸びましたが、材料費高騰による製造原価増で営業利益は減少しています。営業CFは7.76億円と利益を上回ったものの、棚卸資産の増加や投資支出もあり、次の焦点は減益が一時的かどうかです。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高42.50億円、営業利益2.76億円、経常利益3.23億円、当期純利益2.24億円、EPS42.15円が示されています。会社予想に変更はなく、中間期の営業利益進捗率は31.2%です。下期に利益を積み上げる計画であるため、材料費と製品別受注の改善が計画達成の条件になります。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高19.72億円、営業利益0.86億円、中間純利益0.92億円という決算短信上の主要数値と、営業CF7.76億円、自己資本比率91.2%の財務指標です。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年1月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)」、不二電機工業、開示日: 2026年9月3日
- 不二電機工業「株式概況・株価情報・株主還元策」
- 不二電機工業「事業内容」