決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 7793.77億円 | 7498.59億円 | +3.9% | 35100億円 | 22.2% |
| 営業利益 | 525.34億円 | 334.86億円 | +56.9% | 4150億円 | 12.7% |
| 税引前利益 | 594.45億円 | 370.60億円 | +60.4% | - | 該当なし |
| 純利益 | 401.34億円 | 1717.61億円 | -76.6% | 3100億円 | 12.9% |
| EPS | 23.13円 | 96.64円 | -76.1% | 182.43円 | 12.7% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
全社売上収益は7793.77億円、営業利益は525.34億円。調整項目23.77億円を除く調整後営業利益は549.11億円(56.4%増)だった。前年の純利益にはPFU株式譲渡などの一時益が含まれるため、今期の収益力は調整後利益で比較する。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -76.1% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は6.7%で、前年同期の4.5%から改善した。調整後営業利益率は7.0%で、本業の採算改善が確認できる。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は525.34億円(56.9%増)、調整後営業利益は549.11億円(56.4%増)となった。
売上規模の確認
売上高は7793.77億円、前年比は+3.9%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は61.5%、純資産は20545.86億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高35100億円、営業利益4150億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
財務安全性
財務安全性では、総資産33085.36億円、純資産20545.86億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率61.5%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
売上収益7793.77億円、営業利益525.34億円と増収増益。純利益の大幅減は前年の一時益反動で、調整後純利益は418.87億円と40.7%増えた。本業と前年特殊要因を切り分ける必要がある。
来期見通し
通期予想は売上収益3兆5100億円、営業利益4150億円、純利益3100億円、EPS182.43円で据え置いた。調整後営業利益4250億円に対する第1四半期進捗は12.9%で、下期偏重の計画を積み上げられるかが焦点となる。
総合判断
総合判断は中立。売上収益7793.77億円、営業利益525.34億円と本業は改善した。一方、純利益は前年のPFU株式譲渡益の反動で大幅減となったため、調整後利益の伸びと通期計画への進捗を継続して確認したい。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」、富士通、開示日: 2026-07-30