決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 20189.14億円 | 18966.91億円 | +6.4% | 78000億円 | 25.9% |
| 営業利益 | 1824.55億円 | 869.03億円 | +110.0% | 5900億円 | 30.9% |
| 税引前利益 | 1889.47億円 | 909.77億円 | +107.7% | 5900億円 | 32.0% |
| 純利益 | 1351.73億円 | 714.63億円 | +89.2% | 4500億円 | 30.0% |
| EPS | 57.90円 | 30.61円 | +89.2% | 192.73円 | 30.0% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
全社売上高は2兆189.14億円、営業利益は1824.55億円。セグメント別には、くらし事業、コネクト、インダストリー、エナジーなどの増減と、持株会社・消去の調整を分けて確認する必要がある。通期予想は営業利益5900億円へ上方修正された。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +89.2% | 前年同期比 | 純利益の増加を反映しています。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は9.0%で、前年同期4.6%から改善した。EPSは89.2%増だが、利益の持続性は一時要因を除く事業利益で確認する必要がある。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は1824.55億円と前年同期の約2.1倍になり、通期計画5900億円に対する進捗は30.9%となった。
売上規模の確認
売上高は2兆189.14億円で前年同期比6.4%増。増収幅を上回る利益改善となった。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は51.8%、純資産は55747.29億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高78000億円、営業利益5900億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
財務安全性
総資産は10兆4276.80億円、資本合計5兆5747.29億円、親会社所有者帰属持分比率は51.8%で前期末51.2%から上昇した。第1四半期キャッシュ・フロー計算書は作成していない。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
売上高2兆189.14億円、営業利益1824.55億円、純利益1351.73億円と増収増益だった。利益増の内訳と、上方修正後の通期計画に対する各事業の寄与を追う必要がある。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高78000億円、営業利益5900億円、経常利益5900億円、純利益4500億円、EPS192.73円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。営業利益の倍増と通期上方修正は前向きだが、利益の質とセグメント別の再現性を見極める必要がある。上方修正後の営業利益5900億円へ向け、エナジーを含む主要事業の採算が維持できるかが焦点となる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」、パナソニックHD、開示日: 2026-07-30