決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1458.56億円 | 1198.38億円 | +21.7% | 6220億円 | 23.4% |
| 営業利益 | 87.60億円 | 86.07億円 | +1.8% | 550億円 | 15.9% |
| 経常利益 | 95.52億円 | 102.29億円 | -6.6% | 580億円 | 16.5% |
| 純利益 | 41.40億円 | 51.56億円 | -19.7% | 340億円 | 12.2% |
| EPS | 33.68円 | 34.58円 | -2.6% | 276.43円 | 12.2% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
自動車機器は外部売上1111.39億円、内部取引込み売上1119.86億円、利益100.25億円。コンポーネンツは外部売上51.80億円、内部取引込み売上104.44億円、利益13.22億円。電子応用製品は岩崎電気連結化で外部売上295.35億円まで増えたが、のれん償却などにより利益12.68億円(41.0%減)となった。全社費用等38.77億円を反映した営業利益は87.60億円である。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -2.6% | 前年同期比 | 株式数変動の影響も含めて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は6.0%で、前年同期の7.2%から低下した。売上高は連結範囲拡大で21.7%伸びたが、営業利益は1.8%増にとどまり、規模拡大を利益率へ転換する途上にある。
ポジティブ要因
営業利益の変化
自動車機器は米州販売と二輪車ランプが堅調で、利益100.25億円(6.4%増)を確保した。
売上規模の確認
コンポーネンツは車載LED増加と為替効果により、売上13.7%増、利益20.8%増となった。
財務基盤
純資産は5741.94億円、自己資本比率は49.4%。岩崎電気の連結化で総資産は前期末比1231.73億円増えた。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
通期計画は売上高6220億円、営業利益550億円。第1四半期の営業利益進捗は15.9%にとどまり、電子応用製品の利益寄与が下期偏重という会社説明を確認する必要がある。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
財務安全性
総資産9324.37億円、純資産5741.94億円、自己資本比率49.4%。前期末の56.1%から低下したのは、岩崎電気の連結化などで資産が膨らんだ影響が大きい。第1四半期キャッシュ・フロー計算書は作成していない。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は決算短信を基に主要項目を確認する内容という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
通期予想は売上高6220億円、営業利益550億円、経常利益580億円、純利益340億円で据え置いた。年間配当予想は111円。電子応用製品の下期利益寄与と、自動車機器の中国市場低迷を米州で補えるかが計画達成の条件となる。
総合判断
総合判断は中立。岩崎電気の連結化で売上規模は拡大したが、営業利益率は低下し、経常・最終利益は減少した。電子応用製品の統合費用を吸収し、通期営業利益550億円へ向けて利益率が戻るかを次回確認したい。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、スタンレー電、開示日: 2026-07-30