日電子 6951 2027年3月期第1四半期決算 売上高244.65億円(-39.1%) 営業損失: 19.61億円 純損失: 17.10億円 リスク: 設備投資サイクル 受注・在庫調整 kabutrack.com

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上高244.65億円401.45億円-39.1%1640億円14.9%
営業利益-19.61億円57.92億円赤字転落265億円該当なし
経常利益-13.62億円57.82億円赤字転落262億円該当なし
純利益-17.10億円46.69億円赤字転落213億円該当なし
EPS-35.12円91.32円赤字転落432.64円該当なし

会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。

セグメント

報告セグメント当期売上高前年同期売上高当期セグメント利益前年同期セグメント利益
理科学・計測機器事業194.88億円213.61億円-2.71億円-3.75億円
産業機器事業49.76億円144.55億円2.21億円71.83億円

今期から医用機器事業を理科学・計測機器事業へ統合し、報告セグメントを3区分から2区分へ変更した。前年同期数値は変更後の区分に組み替えられていないため、前年の医用機器事業売上43.28億円・利益6.92億円を含め、単純比較には注意が必要である。

財務安全性

総資産は2261.62億円、純資産は1408.29億円、自己資本比率は62.3%で、前期末の59.9%から上昇した。第1四半期短信ではキャッシュ・フロー計算書を開示していないため、利益の赤字化が運転資金へ与える影響は中間期に確認する。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS-35.12円前年同期91.32円黒字から赤字へ転じた。
自己資本比率62.3%前期末59.9%財務基盤は維持されている。
ROIC直接記載なし営業利益・総資産など投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

営業利益率は-8.0%。第1四半期は赤字だが、通期予想は営業利益265億円を据え置いており、受注・売上計上の期ずれと下期偏重の程度が確認点になる。

ポジティブ要因

営業利益の変化

営業損失は19.61億円で、前年同期の57.92億円の利益から赤字へ転落した。理科学・計測機器事業の赤字は縮小したが、産業機器事業の利益が71.83億円から2.21億円へ急減した。

売上規模の確認

売上高は244.65億円(-39.1%)。産業機器事業の売上は49.76億円と前年同期の144.55億円から大きく減少し、全社減収の主因となった。

財務基盤

自己資本比率は62.3%、純資産は1408.29億円で財務基盤は厚い。ただし、受注から売上計上までの時間差や棚卸資産の増減は、キャッシュ・フローと分けて確認する必要がある。

リスク要因

利益率とキャッシュのずれ

営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。

販売数量・コスト前提の変動

通期予想は売上高1640億円、営業利益265億円、純利益213億円を据え置いた。第1四半期の赤字から計画達成するには、第2四半期以降の産業機器売上と利益率の急回復が必要になる。

市場評価の変動可能性

決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。

業界動向との関連

業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。

株価への示唆

中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。

今期の総括

今期は売上高244.65億円(-39.1%)、営業損失19.61億円、純損失17.10億円となった。産業機器事業の売上・利益減少が大きく、前年同期からの反動だけでなく、受注残と売上計上時期を確認する必要がある。

来期見通し

通期見通しは売上高1640億円、営業利益265億円、経常利益262億円、純利益213億円、EPS432.64円。中間期予想は売上高630億円、営業利益60億円で、第2四半期だけで黒字へ戻せるかが最初の節目になる。

総合判断

総合判断は慎重。自己資本比率62.3%は支えだが、第1四半期の大幅減収と営業赤字を重く見る。中間期に産業機器事業が回復し、営業利益60億円の計画へ届くかを確認したい。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、日電子、開示日: 2026-08-14