決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 244.65億円 | 401.45億円 | -39.1% | 1640億円 | 14.9% |
| 営業利益 | -19.61億円 | 57.92億円 | 赤字転落 | 265億円 | 該当なし |
| 経常利益 | -13.62億円 | 57.82億円 | 赤字転落 | 262億円 | 該当なし |
| 純利益 | -17.10億円 | 46.69億円 | 赤字転落 | 213億円 | 該当なし |
| EPS | -35.12円 | 91.32円 | 赤字転落 | 432.64円 | 該当なし |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
| 報告セグメント | 当期売上高 | 前年同期売上高 | 当期セグメント利益 | 前年同期セグメント利益 |
|---|---|---|---|---|
| 理科学・計測機器事業 | 194.88億円 | 213.61億円 | -2.71億円 | -3.75億円 |
| 産業機器事業 | 49.76億円 | 144.55億円 | 2.21億円 | 71.83億円 |
今期から医用機器事業を理科学・計測機器事業へ統合し、報告セグメントを3区分から2区分へ変更した。前年同期数値は変更後の区分に組み替えられていないため、前年の医用機器事業売上43.28億円・利益6.92億円を含め、単純比較には注意が必要である。
財務安全性
総資産は2261.62億円、純資産は1408.29億円、自己資本比率は62.3%で、前期末の59.9%から上昇した。第1四半期短信ではキャッシュ・フロー計算書を開示していないため、利益の赤字化が運転資金へ与える影響は中間期に確認する。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS | -35.12円 | 前年同期91.32円 | 黒字から赤字へ転じた。 |
| 自己資本比率 | 62.3% | 前期末59.9% | 財務基盤は維持されている。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は-8.0%。第1四半期は赤字だが、通期予想は営業利益265億円を据え置いており、受注・売上計上の期ずれと下期偏重の程度が確認点になる。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業損失は19.61億円で、前年同期の57.92億円の利益から赤字へ転落した。理科学・計測機器事業の赤字は縮小したが、産業機器事業の利益が71.83億円から2.21億円へ急減した。
売上規模の確認
売上高は244.65億円(-39.1%)。産業機器事業の売上は49.76億円と前年同期の144.55億円から大きく減少し、全社減収の主因となった。
財務基盤
自己資本比率は62.3%、純資産は1408.29億円で財務基盤は厚い。ただし、受注から売上計上までの時間差や棚卸資産の増減は、キャッシュ・フローと分けて確認する必要がある。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
通期予想は売上高1640億円、営業利益265億円、純利益213億円を据え置いた。第1四半期の赤字から計画達成するには、第2四半期以降の産業機器売上と利益率の急回復が必要になる。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高244.65億円(-39.1%)、営業損失19.61億円、純損失17.10億円となった。産業機器事業の売上・利益減少が大きく、前年同期からの反動だけでなく、受注残と売上計上時期を確認する必要がある。
来期見通し
通期見通しは売上高1640億円、営業利益265億円、経常利益262億円、純利益213億円、EPS432.64円。中間期予想は売上高630億円、営業利益60億円で、第2四半期だけで黒字へ戻せるかが最初の節目になる。
総合判断
総合判断は慎重。自己資本比率62.3%は支えだが、第1四半期の大幅減収と営業赤字を重く見る。中間期に産業機器事業が回復し、営業利益60億円の計画へ届くかを確認したい。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、日電子、開示日: 2026-08-14