決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 来期予想 | 見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 2兆3,112.67億円 | 2兆1,293.21億円 | 8.5%増 | 2兆5,600.00億円 | 増収 |
| 事業利益 | 1,451.03億円 | 1,431.23億円 | 1.4%増 | 1,700.00億円 | 増益予想 |
| 税引前利益 | 1,455.30億円 | 1,075.18億円 | 35.4%増 | 1,470.00億円 | 改善 |
| 親会社帰属利益 | 1,081.57億円 | 880.01億円 | 22.9%増 | 1,100.00億円 | 増益 |
| EPS | 129.41円 | 105.08円 | 23.2%増 | 131.61円 | 小幅増 |
事業利益率は6.3%と前期6.7%から低下した。売上は伸びたが、利益率面ではパワースポーツ&エンジンの採算低下が重い。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 23.2%増 | 前期比 | 利益は増加 |
| 自己資本比率 | 26.4% | 前期23.3% | 改善だが低め |
| 予想PER | 約23.6倍 | 株価3,106円と来期EPS | 成長期待を含む |
税後ROICは9.0%、ROEは13.7%だった。利益成長は確認できるが、資本負荷が大きい事業構造のため財務レバレッジには注意が必要である。
ポジティブ要因
エネルギーソリューション&マリンは売上収益4,335億円、事業利益550億円となり、増収や持分法投資利益の増加が寄与した。
精密機械・ロボットは売上収益2,591億円、事業利益143億円となった。中国建設機械市場向け油圧機器や半導体製造装置向けロボットが支えた。
リスク要因
パワースポーツ&エンジンは売上収益が増えた一方、関税コスト上昇と米国市場の競争激化で減益となった。関税や為替の影響が長引く場合、利益率は下振れる可能性があります。
来期の連結受注高は、大型受注の反動により2兆5,400億円を見込む。受注減が続く場合、中期的な売上の伸びに影響する可能性があります。
財務安全性
総資産は3兆3,246.23億円、親会社所有者帰属持分は8,781.21億円、自己資本比率は26.4%である。営業CFは1,400.71億円の黒字だが、投資CFは1,280.49億円の支出で、投資負担は大きい。
業界動向との関連
航空宇宙、防衛、エネルギー、車両、建機・ロボット、パワースポーツはそれぞれ需要サイクルが異なる。当該業界は景気循環の影響を強く受けるため、業績は一定ではありません。防衛・航空需要は追い風だが、関税と為替はリスクである。
株価への示唆
2026年5月12日11時台の株価3,106円と来期予想EPS131.61円を使うと、予想PERは約23.6倍である。株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 20.0倍 | 131.61円 | 約2,632円 |
| 中立 | 24.0倍 | 131.61円 | 約3,159円 |
| 強気 | 28.0倍 | 131.61円 | 約3,685円 |
航空宇宙や精密機械の成長が続く場合は上振れ余地があります。一方、関税コストや受注反動が強まる場合は下振れる可能性があります。
今期の総括
2026年3月期は、売上収益と最終利益が伸びた一方、事業利益率は低下した。事業ごとの強弱が大きく、パワースポーツの採算改善が次の課題である。
来期見通し
2027年3月期は売上収益2兆5,600.00億円、事業利益1,700.00億円、税引前利益1,470.00億円、親会社帰属利益1,100.00億円を見込む。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
総合判断
総合判断は中立である。増収増益とROE改善は評価できるが、利益率低下と受注反動、関税リスクが残る。次回決算ではパワースポーツの採算と航空宇宙の受注を確認したい。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)」、2026年5月12日開示