三菱自動車工業(7211)の2027年3月期中間期営業増益も最終赤字、通期予想を下方修正。仕入債務の減少が営業CFの流出要因で、短期借入も増加した2027年3月期中間期|2026年11月6日開示三菱自動車工業(7211)営業増益も最終赤字、通期予想を下方修正売上高13,088.21億円営業利益306.38億円EPS-2.21円仕入債務の減少が営業CFの流出要因で、短期借入も増加したkabutrack.com

決算サマリー

項目 当期実績 前年同期 増減率 通期会社予想 進捗率
売上高 13,088.21億円 12,612.59億円 +3.8% 29,600.00億円 44.2%
営業利益 306.38億円 172.53億円 +77.6% 700.00億円 43.8%
経常利益 137.50億円 158.24億円 -13.1% 480.00億円 28.6%
純利益 -29.61億円 -92.31億円 赤字縮小 100.00億円 ―
EPS -2.21円 -6.90円 赤字縮小 7.47円 ―

短信表紙は百万円表示、本文の金額は億円へ換算。CFと事業別表は各原表の単位を確認して換算した。増減率は会社開示を基本とし、EPSなどの計算値は表示額からの概算。進捗率は累計実績を通期予想で割った単純計算で、季節性や下期の費用を織り込んだ予測ではない。EPSの進捗率は示さない。

セグメント

事業・区分 当期売上 前年売上 増減率 当期利益 前年利益
自動車 12,826.82億円 12,412.41億円 +3.3% 297.02億円 155.73億円
金融 261.39億円 200.18億円 +30.6% 8.54億円 15.40億円

外部顧客への売上高。利益は会社のセグメント利益であり、全社費用等の調整を区別する。

セグメント利益の合計305.56億円と全社の営業利益306.38億円との差額は0.82億円。全社費用や消去等の調整を含むため、個々の事業利益をそのまま全社利益とみなさない。

財務安全性

総資産23,365.22億円、純資産・資本合計9,439.45億円。自己資本比率・親会社帰属持分比率は38.7%。資産評価や利益の蓄積を含む資本の厚さと、営業活動の資金収支は分けて確認する。

営業CFは-1,151.17億円、投資CFは-502.32億円、財務CFは344.64億円。現金同等物の残高は3,004.39億円。営業・投資CFの単純合計は-1,653.49億円だが、投資CFには設備取得のほか資産売却や有価証券の取得等も含まれる。

定量評価

EPSは当期-2.21円、前年同期-6.90円。増減率は赤字縮小。利益総額に加えて期中平均株式数も影響する。営業利益率は2.3%、前年は1.4%。増収の大きさだけでなく、売上に対して残る利益を比較する。

単独四半期の比較では、7〜9月の売上6,889.58億円・営業利益205.56億円に対し、その前の4〜6月は売上6,198.63億円・営業利益100.82億円。累計開示の差額から求めた概数で、独立した会社予想ではない。前年同期比と異なり季節性や納入時期の影響があるため、連続的な伸びとは断定しない。

2026-09-30時点の発行済株式数は1,460,476,846株、自己株式は121,641,224株。期中平均株式数は1,338,609,567株で、EPSはこの平均株式数を基にした実績。期末株式数と期中平均は基準が異なるため、期末株式数でEPSを再計算しない。

指標 確認範囲
EPSの前年同期比較 赤字縮小
ROIC 投下資本・税率の仮定を置いた推計は行っていない
PER推移 同時点の株価と過去レンジの比較は行っていない

会社の通期営業利益予想700.00億円に対し、累計実績との差額は393.62億円。これは会社予想から実績を引いた計算で、残る期間の独立した会社予想ではない。

ポジティブ要因

自動車は売上12,826.82億円で最も大きい。同区分の利益は297.02億円。金融の利益8.54億円も合わせ、売上規模と利益貢献を分けて読む。 営業利益は前年172.53億円から当期306.38億円へ増えた。

リスク要因

仕入債務の減少が営業CFの流出要因で、短期借入も増加した。通期予想は売上高3兆2600億円から2兆9600億円、営業利益900億円から700億円、純利益250億円から100億円へ引き下げた。

業界動向との関連

三菱自動車工業では、販売は35万8000台で7%減。事業別の売上と採算が同じ方向に動くかが、輸送用機器という業種全体の印象よりも今回の数字を理解する手掛かりになる。

株価への示唆

三菱自動車工業の決算を評価する際は、当期の営業利益306.38億円から、通期予想700.00億円へつながる受注・販売・採算の条件を確かめる。営業CF-1,151.17億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。業績の改善が確認できても、発表前の期待や価格に織り込まれていれば、株価が同じ方向に動くとは限らない。

今期の総括

営業増益も最終赤字、通期予想を下方修正。営業CF-1,151.17億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。

来期見通し

通期会社予想は売上高29,600.00億円、営業利益700.00億円、純利益100.00億円、EPS7.47円。会社予想と実績を分け、進捗の高低だけで上振れ・下振れを断定しない。 配当の会社開示は、期末予想 5.00円、年間予想 10.00円、中間実績 5.00円。実績と予想を区別し、株式分割がある場合は1株額の基準日も合わせる。会社予想

総合判断

弱気。仕入債務の減少が営業CFの流出要因で、短期借入も増加した。営業増益を販売数量の回復と同じには扱えない。

出典