決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 通期会社予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 22152億円 | 19102.72億円 | +16% | 29000億円 | 76.4% |
| 営業利益 | 2352.19億円 | 1122.47億円 | +109.6% | 2600億円 | 90.5% |
| 税引前利益 | 2371.34億円 | 1130.31億円 | +109.8% | 非開示 | 該当なし |
| 純利益 | 1733.95億円 | 432.45億円 | +301% | 1700億円 | 102.0% |
| EPS | 178.66円 | 44.51円 | +301.4% | 175.16円 | ― |
金額は公式開示を億円へ換算した。増減率は会社開示値を基本とし、EPSなどの計算値は表示値を用いた概算。端数処理のため金額から再計算した率に小幅な差がある。進捗は累計実績を通期会社予想で割った単純計算で、季節性や費用発生の時期を示すものではない。
7〜9月単独の売上高は約7,172.11億円、営業利益は約767.43億円。前四半期比(QoQ)はそれぞれ-6.6%、-19.9%。累計開示の差額に基づく概算で、季節性や費用計上時期を含む。
セグメント
| 事業・区分 | 当期売上 | 前年同期 | 当期利益 | 前年同期利益 |
|---|---|---|---|---|
| ランドモビリティ | 14,721.00億円 | 12,279.00億円 | 1,700.00億円 | 888.00億円 |
| マリン | 4,302.00億円 | 3,992.00億円 | 690.00億円 | 492.00億円 |
| アウトドアランドビークル | 1,072.00億円 | 1,113.00億円 | -241.00億円 | -263.00億円 |
| ロボティクス | 949.00億円 | 728.00億円 | 80.00億円 | -9.00億円 |
| 金融サービス | 966.00億円 | 840.00億円 | 193.00億円 | 135.00億円 |
| その他 | 141.00億円 | 148.00億円 | -70.00億円 | -121.00億円 |
事業概況の億円表示による概数。前年値は組替・企業結合の暫定会計確定を反映した比較を使用。利益は営業損益で、丸め・調整により全社2352.19億円と差がある。IFRSの営業利益は固定資産売却益等も含む。
ランドモビリティはインド・ASEANなどの二輪需要が寄与。マリンは北米で販売が減っても欧州・アジア等の増加と価格改定で増益となった。ロボティクスはマウンターや後工程装置の需要で黒字化したが、アウトドアは241億円の赤字が続き、ROVの生産終了・改革費用等が影響する。
財務安全性
総資産2兆8990.34億円、資本合計1兆3022億円、親会社所有者帰属持分比率43.5%。資本合計と親会社の持分を同一視しない。金融サービスには販売金融債権が含まれ、製造部門だけの運転資金とは性格が異なるため、資産拡大を生産在庫の増加だけで説明しない。
定量評価
EPSは178.66円で、前年同期44.51円との比較は+301.4%。最終利益の変化に加え、期中平均株式数の影響も受ける。営業利益率は約10.6%(前年約5.9%)。売上の規模と採算を分けて評価する。
| 指標 | 確認できる値・範囲 | 読み方 |
|---|---|---|
| EPS成長 | +301.4% | 分割換算と株式数の変化に注意 |
| ROIC | 本短信に当該期の開示値なし | 税率・投下資本の仮定による推計は行わない |
| PER推移 | 算定せず | 同一時点の株価と比較期間を確認していないため |
2026年9月30日の発行済株式数は1,018,125,101株、自己株式数は47,533,570株。EPSは期中平均株式数で計算するため、期末の発行済株式数から自己株式を引いて割った値とは一致しない。1株利益の伸びは利益総額の伸びと区別して確認する。
ポジティブ要因
二輪とマリンの販売・価格転嫁が伸び、ロボティクスも営業利益80億円へ転換した。金融サービスは金利マージン改善などで増益。主力に加えて複数事業が収益を支えた点は強みだが、利益率には販管費削減や為替、資産売却なども含まれている。
リスク要因
累計換算レートは1ドル159円、1ユーロ184円で、前年より円安だった。円高へ転じれば円換算売上と利益の押し上げが弱まる可能性がある。米国関税、調達コスト、アウトドアの構造改革負担も残る。固定資産売却益を通常の販売利益と同じ再現性で評価しない。
業界動向との関連
二輪車は新興国の移動需要、船外機は地域別のレジャー需要、ロボティクスは設備投資に左右される。同社の場合、北米マリンの弱さとアジア二輪の強さが同居する。全社の高い伸びを単一の景気指標で説明せず、金融サービスの貸倒・金利リスクも分けて見る必要がある。
株価への示唆
次回は二輪の数量と価格、マリンの地域別販売、アウトドアの赤字縮小、資産売却等を除いた利益を確認する。累計親会社利益1733.95億円は通期1700億円計画を上回ったが、残る期間の費用や為替で変わり得る。進捗100%超を最終着地の保証とは扱わない。
今期の総括
主力販売と価格転嫁が大きく利益を押し上げたが、為替・資産売却・前年の損失反動も含む。赤字事業を残したままの増益であり、各事業の通常採算を確かめて評価したい。
来期見通し
通期予想は売上収益2兆9000億円、営業利益2600億円、親会社利益1700億円。中間25円実績・期末35円予想の年間60円配当を示した。将来の見通しは為替・関税・需要に依存し、今回の累計利益を単純に年率換算しない。翌2027年12月期の予想は今回ない。
総合判断
中立。次回は二輪の数量と価格、マリンの地域別販売、アウトドアの赤字縮小、資産売却等を除いた利益を確認する。赤字事業を残したままの増益であり、各事業の通常採算を確かめて評価したい。
出典
- ヤマハ発動機 公式IR・決算資料:2026年12月期第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)、2026年11月6日開示。