決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 115.97億円 | 100.49億円 | +15.4% | 91.23億円 | 該当なし |
| 営業利益 | 7億円 | -1.50億円 | 黒字転換 | 2.75億円 | 該当なし |
| 経常利益 | 4.94億円 | -3.97億円 | 黒字転換 | 0.61億円 | 該当なし |
| 純利益 | 0.49億円 | -4.65億円 | 黒字転換 | 0.57億円 | 該当なし |
| EPS | 3.21円 | -30.34円 | 黒字転換 | 3.72円 | 該当なし |
通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。前年比などが非開示の場合は、決算短信側で前年実績または増減率が示されていないことを意味します。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 黒字転換 | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 5.6% | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は6.1%、総資産経常利益率は5.2%です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は7億円、前年比は黒字転換です。増益そのものより、営業利益率6.1%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は115.97億円、前年比は+15.4%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は10.8%、純資産は9.54億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは14.66億円です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高91.23億円、営業利益2.75億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
財務安全性
財務安全性では、総資産88.70億円、純資産9.54億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率10.8%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF14.66億円、投資CF-5.99億円、財務CF-7.57億円、現金及び現金同等物の期末残高5.44億円です。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高115.97億円(+15.4%)、営業利益7億円、親会社株主に帰属する当期純利益0.49億円という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高91.23億円、営業利益2.75億円、経常利益0.61億円、純利益0.57億円、EPS3.72円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高115.97億円、営業利益7億円、純利益0.49億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
訂正開示の反映
イクヨは2011-05-17に「(訂正・数値データ訂正あり)「平成23年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」を開示したため、この記事は訂正後の内容を反映しています。
| 訂正箇所 | 訂正前 | 訂正後 |
|---|---|---|
| (2)連結財政状態 | 総資産純資産自己資本比率 1株当たり純資産百万円百万円 % 円銭 23 年3月期 8,870 954 10.8 62.20 22 年3月期 10,266 797 7.8 51.99 (参考)自己資本 23 年3月期 898 百万円 22 年3月期 797 百万円 | 総資産純資産自己資本比率 1株当たり純資産百万円百万円 % 円銭 23 年3月期 8,870 954 10.8 62.20 22 年3月期 10,266 797 7.8 51.99 (参考)自己資本 23 年3月期 954 百万円 22 年3月期 797 百万円 (3)連結キャッシュ・フローの状況 |
| (3)連結キャッシュ・フローの状況 | 営業活動によるキャッシュ・投資活動によるキャッシュ・財務活動によるキャッ現金及び現金同等物期末フローフローシュ・フロー残高百万円百万円百万円百万円 23 年3月期 1,466 △599 △757 544 22 年3月期 575 △231 △485 437 | 営業活動によるキャッシュ・投資活動によるキャッシュ・財務活動によるキャッ現金及び現金同等物期末フローフローシュ・フロー残高百万円百万円百万円百万円 23 年3月期 1,506 △599 △798 544 22 年3月期 575 △231 △485 437 - 1 - |
| 3.平成 23 年3月期の連結業績(平成 23 年4月1日~平成 24 年3月 31 日) | 売上高営業利益経常利益当期純利益 1株当たり当期純利益百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円銭第2四半期(累計) 3,989 △32.7 △86 △126.3 △217 △204.3 △225 △220.4 △14.67 通期 9,123 △21.3 275 △61.4 61 △87.7 57 △10.7 3.72 | 売上高営業利益経常利益当期純利益 1株当たり当期純利益百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円銭第2四半期(累計) 3,989 △32.7 △86 △126.3 △217 △204.3 △225 △220.4 △14.67 通期 9,123 △21.3 275 △60.7 61 △87.6 57 16.2 3.72 訂正箇所(2)3ページ |
| (2)財政状態に関する分析 / ①資産、負債及び純資産の状況 | 当連結会計年度末の総資産は 8,870 百万円となり、前連結会計年度末に比べ 1,413 百万円減少しました。 流動資産は 2,996 百万円となり、213 百万円減少いたしました。主な要因は受取手形及び売掛金の減少 (154 百万円)、現金及び預金の増加(128 百万円)等です。固定資産は 5,874 百万円となり 1,199 百万円減少いたしました。主な要因は有形固定資産の減少もあって、新規取得よりも減価償却費が上回り 1,188… | 当連結会計年度末の総資産は 8,870 百万円となり、前連結会計年度末に比べ 1,396 百万円減少しました。 流動資産は 2,996 百万円となり、196 百万円減少いたしました。主な要因は受取手形及び売掛金の減少 (154 百万円)、現金及び預金の増加(128 百万円)等です。固定資産は 5,874 百万円となり 1,199 百万円減少いたしました。主な要因は有形固定資産の減少もあって、新規取得よりも減価償却費が上回り 1,188… |
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「平成23年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、イクヨ、開示日: 2011-05-13
- 「(訂正・数値データ訂正あり)「平成23年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」、イクヨ、開示日: 2011-05-17