決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 通期会社予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 760.36億円 | 737.13億円 | +3.2% | 1661.80億円 | 45.8% |
| 営業利益 | 31.48億円 | 23.78億円 | +32.4% | 100億円 | 31.5% |
| 経常利益 | 32.04億円 | 25.08億円 | +27.8% | 100.83億円 | 31.8% |
| 純利益 | 17.23億円 | 11.27億円 | +52.9% | 61.75億円 | 27.9% |
| EPS | 63.06円 | 40.84円 | +54.4% | 227.85円 | ― |
金額は公式開示を億円へ換算した。増減率は会社開示値を基本とし、EPSなどの計算値は表示値を用いた概算。端数処理のため金額から再計算した率に小幅な差がある。進捗は累計実績を通期会社予想で割った単純計算で、季節性や費用発生の時期を示すものではない。
単独四半期では、7〜9月の売上高は約362.47億円、営業利益は約-0.83億円。4〜6月比(QoQ)はそれぞれ-8.9%、-102.6%となる。中間累計から第1四半期を差し引いた概算で、季節性や費用計上時期も含む。
セグメント
報告セグメントは衣料品等販売事業の単一セグメント。連結売上760.36億円、営業利益31.48億円を、ブランドや店舗・ECへ利益配分していない。
ユナイテッドアローズの既存店売上は前年同期比105.8%、ネット通販の既存店売上は111.3%。台湾の売上も伸びた。連結にはビジュードエムが加わり、グループ店舗は287店となった。既存店の指数と連結増収率3.2%は対象範囲が異なるため、同じ成長率として扱わない。
財務安全性
自己資本比率は52.0%へ低下した。商品が期首から36.66億円、短期借入金が55億円増える一方、営業CFは41.39億円の流入へ改善した。買掛金44.91億円の増加も資金を支えており、営業CFの黒字をすべて最終消費者への販売増による回収と読むことはできない。
定量評価
EPSは63.06円で、前年同期40.84円との比較は+54.4%。最終利益の変化に加え、期中平均株式数の影響も受ける。営業利益率は約4.1%(前年約3.2%)。売上の規模と採算を分けて評価する。
| 指標 | 確認できる値・範囲 | 読み方 |
|---|---|---|
| EPS成長 | +54.4% | 分割換算と株式数の変化に注意 |
| ROIC | 本短信に当該期の開示値なし | 税率・投下資本の仮定による推計は行わない |
| PER推移 | 算定せず | 同一時点の株価と比較期間を確認していないため |
2026年10月1日の商号変更・持株会社化は、9月30日までの中間業績とは時点が異なる。新しい会社名の決算でも、同じ連結グループの比較を保ち、体制変更を増収要因として独自に上乗せしない。期中平均株式数も変わるため、EPS52.9%増ではなく、純利益52.9%増とEPS約54.4%増を別に読む。
2026年9月30日の発行済株式数は29,401,576株、自己株式数は2,536,102株。EPSは期中平均株式数を使うため、期末株式数で純利益を単純に割った値とは一致しない。利益の比較と株式数の変化は区別する。
ポジティブ要因
会社は在庫配分システムUA3.0の活用により、ネット通販の販売機会損失が縮小したと説明している。UAクラブのアクティブ会員は173万人。販売経路と会員基盤の改善が続けば、単なる出店による売上増以上に既存拠点の生産性を検証できる。
リスク要因
増益でも通期営業利益100億円に対する進捗は31.5%にとどまり、秋冬の販売と採算に依存する。商品の積み上がりが消化できなければ、値引きと在庫負担が利益を圧迫し得る。自己株式の消却は発行済株式数を変えるが、それ自体が営業利益の増加要因ではない。
業界動向との関連
衣料品販売は気温と商材投入の時期によって月次が動く。会社は天候不順を受けながらビジネスカジュアルの提案が奏功したと説明した。高価格帯・海外・ジュエリーの拡大を国内衣料需要の全面回復と同一視せず、ブランド別の採算や既存店の客数で裏付けたい。
株価への示唆
投資CFは36.73億円の支出、営業CFとの合計は4.66億円のプラス。店舗投資と買収を続けながら下期に在庫が現金へ変わるかが確認点になる。連結営業利益率は約4.1%へ改善したが、季節構成が異なる通期計画と単純に横並びで評価しない。
2027年3月期の年間予想は1株112.00円。配当の実績と会社予想を区別し、利益成長率から将来の1株配当額を逆算しない。
今期の総括
上期は既存店・ECの改善が利益へ表れた。通期計画を据え置く中、秋冬商材の販売と在庫消化が下期の課題となる。事業再編と通常の販売採算を混同しないことがポイントになる。
来期見通し
2027年3月期の売上1,661.80億円、営業利益100億円、純利益61.75億円の予想は変更なし。中間32円実績、期末80円・年間112円予想も据え置き。2026年10月1日に持株会社体制へ移行した後の事業運営と、秋冬の粗利確保が残る課題となる。次年度予想は未公表。
総合判断
中立。投資CFは36.73億円の支出、営業CFとの合計は4.66億円のプラス。TABAYAへの商号変更後も、ブランドの販売と季節性、在庫管理を軸に読む決算だ。
出典
- TABAYAホールディングス 公式IR・決算資料:2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年11月6日開示。
- TABAYAホールディングス 第1四半期決算短信:単独四半期の差額算定に使用。