リコー(7752)の2027年3月期中間期関税還付と継続収益が利益を支え大幅営業増益。関税還付や為替の効果を除いた利益を確認する必要がある2027年3月期中間期|2026年11月6日開示リコー(7752)関税還付と継続収益が利益を支え大幅営業増益売上高12,944.27億円営業利益734.42億円EPS98.77円関税還付や為替の効果を除いた利益を確認する必要があるkabutrack.com

決算サマリー

項目 当期実績 前年同期 増減率 通期会社予想 進捗率
売上高 12,944.27億円 12,224.51億円 +5.9% 27,000.00億円 47.9%
営業利益 734.42億円 354.48億円 +107.2% 1,030.00億円 71.3%
税引前利益 732.19億円 374.04億円 +95.8% 1,030.00億円 71.1%
純利益 557.55億円 245.77億円 +126.9% 695.00億円 80.2%
EPS 98.77円 43.18円 +128.7% 124.25円 ―

短信表紙は百万円表示、本文の金額は億円へ換算。CFと事業別表は各原表の単位を確認して換算した。増減率は会社開示を基本とし、EPSなどの計算値は表示額からの概算。進捗率は累計実績を通期予想で割った単純計算で、季節性や下期の費用を織り込んだ予測ではない。EPSの進捗率は示さない。

原表は百万円未満四捨五入。計算した増減率には丸め差がある。

セグメント

事業・区分 当期売上 前年売上 増減率 当期利益 前年利益
ワークプレイスサービス 5,290.98億円 5,163.33億円 +2.5% 30.95億円 2.84億円
デジタルプロダクツ 5,387.14億円 5,037.77億円 +6.9% 443.88億円 419.45億円
グラフィックコミュニケーションズ 1,444.25億円 1,323.36億円 +9.1% 45.82億円 -49.36億円
インダストリアルソリューションズ 564.91億円 510.07億円 +10.8% 19.45億円 15.22億円
その他 256.99億円 189.98億円 +35.3% 3.92億円 -25.22億円

外部顧客向け売上とセグメント営業損益。消去又は全社の営業利益190.40億円を加え連結734.42億円となるため、主な事業の増益だけで全社増益幅を説明しない。

財務安全性

総資産25,113.02億円、純資産・資本合計11,906.58億円。自己資本比率・親会社帰属持分比率は46.1%。資産評価や利益の蓄積を含む資本の厚さと、営業活動の資金収支は分けて確認する。

当該期の営業・投資CFをそろえた評価は示さない。現金預金残高の増減だけで営業CFや投資余力を判断せず、次の資金収支開示で確認する。

定量評価

EPSは当期98.77円、前年同期43.18円。増減率は+128.7%。利益総額に加えて期中平均株式数も影響する。営業利益率は5.7%、前年は2.9%。増収の大きさだけでなく、売上に対して残る利益を比較する。

同じ会計範囲・利益定義でそろう前四半期との比較は示していない。累計の前年同期比較を中心に確認する。

2026-09-30時点の発行済株式数は569,733,178株、自己株式は11,829,091株。期中平均株式数は564,495,784株で、EPSはこの平均株式数を基にした実績。期末株式数と期中平均は基準が異なるため、期末株式数でEPSを再計算しない。

指標 確認範囲
EPSの前年同期比較 +128.7%
ROIC 投下資本・税率の仮定を置いた推計は行っていない
PER推移 同時点の株価と過去レンジの比較は行っていない

会社の通期営業利益予想1,030.00億円に対し、累計実績との差額は295.58億円。これは会社予想から実績を引いた計算で、残る期間の独立した会社予想ではない。

ポジティブ要因

デジタルプロダクツは売上5,387.14億円で最も大きい。同区分の利益は443.88億円。その他の利益3.92億円も合わせ、売上規模と利益貢献を分けて読む。 営業利益は前年354.48億円から当期734.42億円へ増えた。

リスク要因

関税還付や為替の効果を除いた利益を確認する必要がある。デジタルサービスの継続収益、半導体メモリ・石油由来部材のコスト、構造改革後の人件費と開発投資が持続性を左右する。

業界動向との関連

リコーでは、ストック利益、米国関税措置の還付と円安が粗利益を押し上げ、構造改革も利益を支えた。事業別の売上と採算が同じ方向に動くかが、電気機器という業種全体の印象よりも今回の数字を理解する手掛かりになる。

株価への示唆

リコーの決算を評価する際は、当期の営業利益734.42億円から、通期予想1,030.00億円へつながる受注・販売・採算の条件を確かめる。営業利益734.42億円と純利益557.55億円だけでは、当該期の資金収支を判定できない。業績の改善が確認できても、発表前の期待や価格に織り込まれていれば、株価が同じ方向に動くとは限らない。

今期の総括

関税還付と継続収益が利益を支え大幅営業増益。営業利益734.42億円と純利益557.55億円だけでは、当該期の資金収支を判定できない。

来期見通し

通期会社予想は売上高27,000.00億円、営業利益1,030.00億円、純利益695.00億円、EPS124.25円。会社予想と実績を分け、進捗の高低だけで上振れ・下振れを断定しない。 配当の会社開示は、期末予想 22.00円、年間予想 44.00円、中間実績 22.00円。実績と予想を区別し、株式分割がある場合は1株額の基準日も合わせる。会社予想

総合判断

中立。関税還付や為替の効果を除いた利益を確認する必要がある。円換算売上は5.9%増でも為替を除くと0.2%増で、国内PC更新需要の一巡や海外製品販売減少もある。

出典

  • リコー 公式IR・決算資料。
  • リコー「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)」(2026年11月6日開示)。