決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 960.33億円 | 970.49億円 | -1% | 1950億円 | 49.2% |
| 営業利益 | -45億円 | 25.58億円 | 赤字転落 | -33億円 | 該当なし |
| 税引前利益 | -48.06億円 | 10.92億円 | 赤字転落 | -44億円 | 該当なし |
| 純利益 | -53.58億円 | 2.35億円 | 赤字転落 | -62億円 | 該当なし |
| EPS | -115.44円 | 0.44円 | 赤字転落 | -130.68円 | 該当なし |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
| セグメント | 売上高 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| 産業資材 | 411.47億円 | +9.5% | 15.19億円 | -27.9% |
| デバイス | 228.68億円 | -23.1% | -60.50億円 | 前年10.97億円の黒字 |
| メディカル | 290.34億円 | +8.0% | 19.05億円 | +11.1% |
セグメント営業利益合計は-26.37億円。その他事業の損失約0.12億円と全社調整額約18.62億円を加え、連結営業損失45.00億円となる。前年同期比較は事業セグメント再編後の区分に組み替えられている。デバイスの損失にはタブレット需要減とUSM関連の減損が影響した。
財務安全性
財務安全性では、総資産2526.42億円、純資産1157.44億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率45.4%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 赤字転落 | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は-4.7%、総資産税引前利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
産業資材・メディカルは増収
産業資材は売上高9.5%増、メディカルは8.0%増。メディカルの営業利益も11.1%増えた。USM関連の影響を除く既存事業の収益力を測る上では、これら事業の成長継続が手掛かりとなる。
通期予想と配当を維持
会社は通期の売上高1,950億円、営業損失33億円、年間配当50円を予想。上期に大きな損失を計上したため、下期の事業利益とUSM処理後の損益を分けて追う必要がある。
リスク要因
USMの不正会計と減損
買収前の会計不正・循環取引が判明し、会社はUSM株式の売却を決めた。中間期には減損損失を計上し、営業赤字に転落。売却条件、追加損失の有無、取引先・顧客への影響は重要な不確実要因となる。
デバイス事業の採算悪化
デバイスは売上高が23.1%減り、営業損益は前年の黒字から60.50億円の赤字へ転落。タブレット需要の弱さにUSM関連減損が重なった。USM要因を除いた事業採算の回復時期を確認したい。
業界動向との関連
産業資材・デバイス・メディカルは需要サイクルが異なる。中間期は産業資材とメディカルが増収となる一方、デバイスはタブレット需要減とUSM問題で落ち込んだ。事業環境の変化と買収先のガバナンス問題を切り分けて見る必要がある。
株価への示唆
業績評価では、減損額そのものに加え、USM売却の確定条件、追加負担、デバイス事業の本業損益を見極めたい。通期予想は営業赤字を見込むが、今回の問題で不確実性が高まった。株価水準の目標値は示さず、会社の続報と下期採算を確認する。
今期の総括
中間期はUSMの会計不正を受けた減損が業績を直撃し、営業赤字へ転落した。産業資材・メディカルの増収だけでは補えず、デバイスも需要減と減損で赤字化。USM売却後の追加損失と本業回復を分けて追いたい。
来期見通し
会社は通期売上高1,950億円、営業損失33億円、税引前損失44億円、親会社株主に帰属する当期損失62億円、EPSマイナス130.68円を予想し、年間配当50円を見込む。今回の中間損失は通期損失予想に近く、USM売却・減損の最終額と下期の事業利益が予想を左右する。
総合判断
総合判断は弱気。USMの不正会計と売却決定に伴う減損で赤字に転落し、デバイスも赤字化した。産業資材とメディカルの増収は下支えだが、売却条件、追加損失、デバイス採算の改善を確認するまでは不確実性が高い。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年12月期第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結)」、NISSHA、開示日: 2026-09-30