決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 82.93億円 | 118.62億円 | -30.1% | 170億円 | 48.8% |
| 営業利益 | 8.82億円 | 8.21億円 | +7.4% | 13億円 | 67.8% |
| 経常利益 | 12.88億円 | 10.51億円 | +22.5% | 19億円 | 67.8% |
| 純利益 | -0.17億円 | 7.93億円 | 赤字転落 | 6.50億円 | -2.6% |
| EPS | -0.41円 | 18.1円 | 赤字転落 | 14.87円 | -2.8% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 赤字転落 | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は10.6%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は8.82億円、前年比は+7.4%です。増益そのものより、営業利益率10.6%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は82.93億円、前年比は-30.1%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は73.0%、純資産は340億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
セグメント採算とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。四半期短信では資金収支の全体像を確認できません。ブランド商品の在庫、OEMの売上債権、不動産投資の動きは通期キャッシュ・フローで確認します。
ブランド販売・OEM・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高170億円、営業利益13億円です。計画達成は、DAKS・LEONARDの販売と在庫採算、OEM受注、為替、百貨店需要、不動産稼働率の変化に左右されます。
市場評価の変動可能性
ファッション関連事業は消費動向やブランド在庫で振れやすく、不動産関連事業は安定利益を支える構造です。全社増減だけでなく、3事業の利益配分が改善しているかを継続確認します。
財務安全性
財務安全性では、総資産460.28億円、純資産340億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率73.0%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
業界動向との関連
三共生興はブランド小売・ライセンス、アパレルOEM、不動産賃貸を併営しています。百貨店販売や訪日需要、為替と仕入価格、OEM受注、不動産稼働率を分けて見る必要があります。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高82.93億円(-30.1%)、営業利益8.82億円(+7.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益-0.17億円という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高170億円、営業利益13億円、経常利益19億円、純利益6.50億円、EPS14.87円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高82.93億円、営業利益8.82億円、純利益-0.17億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2021年3月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結) PDF (355KB)」、三共生興、開示日: 2020-11-04