三共生興 8018 2023年3月期通期決算 売上高194.66億円(+15.1%) 営業利益: 22.37億円 売上高: 194.66億円 リスク: ブランド採算・在庫 為替・消費動向

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
売上高194.66億円169.14億円+15.1%210億円該当なし
営業利益22.37億円17.43億円+28.4%23億円該当なし
経常利益29.12億円23.49億円+24%30億円該当なし
純利益22.06億円21.37億円+3.2%23億円該当なし
EPS51.93円49.19円+5.6%57.41円該当なし

通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。前年比などが非開示の場合は、決算短信側で前年実績または増減率が示されていないことを意味します。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率+5.6%当期EPSと前年同期EPSEPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。
ROE5.6%決算短信の収益性指標自己資本に対する利益効率を確認する材料です。
ROIC直接記載なし営業利益・総資産など投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

営業利益率は11.5%、総資産経常利益率は5.6%です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。

ポジティブ要因

営業利益の変化

営業利益は22.37億円、前年比は+28.4%です。増益そのものより、営業利益率11.5%が次の四半期でも保てるかが見られます。

売上規模の確認

売上高は194.66億円、前年比は+15.1%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。

財務基盤

自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は75.2%、純資産は401.50億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。

リスク要因

セグメント採算とキャッシュのずれ

営業キャッシュ・フローは27.70億円です。ブランド商品の在庫、OEMの売上債権、不動産投資によって利益と資金収支がずれるため、棚卸資産と営業CFを併せて確認します。

ブランド販売・OEM・コスト前提の変動

次期または通期予想は売上高210億円、営業利益23億円です。計画達成は、DAKS・LEONARDの販売と在庫採算、OEM受注、為替、百貨店需要、不動産稼働率の変化に左右されます。

市場評価の変動可能性

ファッション関連事業は消費動向やブランド在庫で振れやすく、不動産関連事業は安定利益を支える構造です。全社増減だけでなく、3事業の利益配分が改善しているかを継続確認します。

財務安全性

財務安全性では、総資産529.98億円、純資産401.50億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率75.2%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF27.70億円、投資CF-15.24億円、財務CF-33.81億円、現金及び現金同等物の期末残高143.41億円です。

業界動向との関連

三共生興はブランド小売・ライセンス、アパレルOEM、不動産賃貸を併営しています。百貨店販売や訪日需要、為替と仕入価格、OEM受注、不動産稼働率を分けて見る必要があります。

株価への示唆

中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。

今期の総括

今期は売上高194.66億円(+15.1%)、営業利益22.37億円(+28.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益22.06億円(+3.2%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。

来期見通し

来期または通期見通しでは、売上高210億円、営業利益23億円、経常利益30億円、純利益23億円、EPS57.41円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。

総合判断

総合判断は中立。判断の根拠は、売上高194.66億円、営業利益22.37億円、純利益22.06億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2023年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) PDF (507KB)」、三共生興、開示日: 2023-05-15