決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 39185.61億円 | 35371.87億円 | +10.8% | 非開示 | 該当なし |
| 営業利益 | 非開示 | 非開示 | 非開示 | 非開示 | 該当なし |
| 税引前利益 | 3449.59億円 | 3724.01億円 | -7.4% | 非開示 | 該当なし |
| 純利益 | 3478.65億円 | 3012.35億円 | +15.5% | 6700億円 | 51.9% |
| EPS | 73.35円 | 62.28円 | +17.8% | 141.44円 | 51.9% |
対象は2026年4〜9月の連結累計。純利益は親会社の株主・所有者に帰属する中間利益、会社計画は2027年3月期通期予想である。進捗率は単純計算であり、季節性や投資回収の時期を考慮した達成確率ではない。
セグメント
| 事業 | 売上収益(百万円) | 親会社所有者帰属利益(百万円) |
|---|---|---|
| 鉄鋼 | 784,431 | 38,916 |
| 自動車 | 300,300 | 23,510 |
| 輸送機・建機 | 448,136 | 49,889 |
| 都市総合開発 | 221,848 | 31,990 |
| コミュニケーションサービス | 2,803 | 9,224 |
| デジタル・AI | 403,165 | 23,550 |
| ライフスタイル | 563,436 | 4,149 |
| 資源 | 192,423 | 54,370 |
| 化学品・エレクトロニクス・農業 | 624,293 | 21,398 |
| エネルギートランスフォーメーション | 383,954 | 58,170 |
セグメント収益は内部取引を含む。開示合計3,924,789百万円に消去等△6,228百万円を反映した連結収益が3,918,561百万円。利益は営業利益ではなく親会社所有者帰属中間利益で、区分合計315,166百万円と全社等32,699百万円で347,865百万円となる。構成比は内部取引込みの区分収益合計を分母とする。
定量評価
| 指標 | 結果・扱い |
|---|---|
| EPS成長率 | 前年同期比+17.8%。株式分割の比較基準は短信に合わせる |
| ROIC | 本記事では算定しない。投下資本の定義と平均残高の確認が必要 |
| PER推移 | 発表時点の株価と過去比較を検証していないため評価を保留 |
収益は3兆9185.61億円で10.8%増、売上総利益は7682.98億円となった。営業利益を主要指標として開示していないため、税引前利益や持分法投資損益を営業利益に置き換えない。営業CF1305.12億円に対し投資CFは4490.82億円の支出となり、投資と回収の時期差も確認したい。
ポジティブ要因
親会社所有者帰属中間利益は3478.65億円と15.5%増となった。資源では銅価格上昇や貴金属取引、輸送機・建機ではリース事業の利益貢献などが寄与したという。デジタル・AIも国内IT投資需要やSCSKの持分比率増加の影響で増益となった。
リスク要因
税引前利益は3449.59億円と7.4%減少している。親会社所有者帰属利益の増加には、マダガスカルニッケル事業の売却に伴う税効果などが影響しており、純利益増をすべて継続的な営業の改善とはみなせない。前年の自動車事業売却益や不動産の大口引渡しも比較に影響する。
財務安全性
期末の総資産133331.16億円、純資産48384.95億円、親会社所有者帰属持分比率35.5%である。キャッシュ・フローは営業CF1305.12億円、投資CF-4490.82億円、財務CF-541.68億円、現金及び現金同等物の期末残高6213.24億円である。
キャッシュ・フローは当期累計、資産・資本は中間期末の残高である。会計上の利益と資金の回収には時期差があるため、利益増減と手元資金を同じ指標として扱わない。
業界動向との関連
総合商社は持分法投資、資産売却、資源市況、為替、税効果が最終利益に影響する。2026年4月にはデジタル・AIを営業グループへ変更し、通信関連区分も再編した。新しい区分で組み替えられた前年値を使い、事業構成の変化を単純な市場成長と区別したい。
株価への示唆
今回の判断材料は「純利益予想6700億円へ増額、税引前減益との違いを確認」である。決算公表後の株価・出来高や市場予想との比較は確認していないため、好決算を理由に株価上昇を見込む評価は行わない。次回の開示では、上記の事業別採算と通期予想の前提が実績に表れるかを追いたい。
今期の総括
中間期の売上収益は39185.61億円、親会社帰属純利益は3478.65億円となった。売上規模の変化に加え、純利益予想6700億円へ増額、税引前減益との違いを確認という利益の中身を押さえて読む。上期の実績を2倍した数値を通期予想とはせず、会社が示す計画と分けて扱う。
来期見通し
通期の親会社所有者帰属利益予想を6300億円から6700億円へ増額した。中間進捗は51.9%。年間配当予想は分割後1株44円へ修正し、中間実績22円・期末予想22円となった。2026年7月の1対4分割前換算では176円で、前期150円との比較には分割調整が必要である。
ここで扱うのは現在進行中の2027年3月期通期予想である。翌2028年3月期について、本記事で独自の売上・利益予想は置かない。
総合判断
総合判断は中立とする。「純利益予想6700億円へ増額、税引前減益との違いを確認」という事業ごとの差が残り、増減率だけで方向を決める段階ではない。事業別の採算と資金回収、会社予想の前提を合わせて評価する。これは今回の開示内容に対する定性的な整理であり、株価水準を踏まえた売買推奨ではない。
関連ページ
出典
- 住友商事「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信」(2026年11月2日)、公式決算資料