ユニ・チャーム(8113)の2026年12月期第3四半期累計売上とコア利益は増加、最終利益は減少。アジアの消費動向、出生数、為替や原材料費の変動が国・用途ごとの採算に影響する2026年12月期第3四半期累計|2026年11月6日開示ユニ・チャーム(8113)売上とコア利益は増加、最終利益は減少売上高7,293.42億円コア営業利益894.67億円EPS32.88円アジアの消費動向、出生数、為替や原材料費の変動が国・用途ごとの採算に影響するkabutrack.com

決算サマリー

項目 当期実績 前年同期 増減率 通期会社予想 進捗率
売上高 7,293.42億円 6,942.25億円 +5.1% 10,150.00億円 71.9%
コア営業利益 894.67億円 866.49億円 +3.3% 1,130.00億円 79.2%
税引前利益 928.26億円 934.88億円 -0.7% 1,135.00億円 81.8%
純利益 567.33億円 607.16億円 -6.6% 700.00億円 81.0%
EPS 32.88円 34.68円 -5.2% 40.68円 ―

短信表紙は百万円表示、本文の金額は億円へ換算。CFと事業別表は各原表の単位を確認して換算した。増減率は会社開示を基本とし、EPSなどの計算値は表示額からの概算。進捗率は累計実績を通期予想で割った単純計算で、季節性や下期の費用を織り込んだ予測ではない。EPSの進捗率は示さない。

コア営業利益は会社独自の業績指標。IFRS営業利益とは定義が異なるため、表の比較は同じコア利益同士にそろえた。

セグメント

事業・区分 当期売上 前年売上 増減率 当期コア営業利益 前年コア営業利益
パーソナルケア 5,903.66億円 5,707.77億円 +3.4% 664.36億円 664.37億円
ペットケア 1,278.07億円 1,131.21億円 +13.0% 217.09億円 193.10億円
その他 111.69億円 103.27億円 +8.2% 13.22億円 9.02億円

外部顧客への売上高。区分利益は会社定義のコア営業利益で、その他の収益・費用や金融損益を含む税引前利益とは区別する。

セグメント利益の合計894.67億円と全社のコア営業利益894.67億円との差額は0.00億円。全社費用や消去等の調整を含むため、個々の事業利益をそのまま全社利益とみなさない。

財務安全性

総資産12,110.69億円、純資産・資本合計8,925.52億円。自己資本比率・親会社帰属持分比率は65.7%。資産評価や利益の蓄積を含む資本の厚さと、営業活動の資金収支は分けて確認する。

営業CFは779.27億円、投資CFは-325.87億円、財務CFは-660.40億円。現金同等物の残高は2,325.38億円。営業・投資CFの単純合計は453.40億円だが、投資CFには設備取得のほか資産売却や有価証券の取得等も含まれる。

定量評価

EPSは当期32.88円、前年同期34.68円。増減率は-5.2%。利益総額に加えて期中平均株式数も影響する。コア営業利益率は12.3%、前年は12.5%。増収の大きさだけでなく、売上に対して残る利益を比較する。

同じ会計範囲・利益定義でそろう前四半期との比較は示していない。累計の前年同期比較を中心に確認する。

2026-09-30時点の発行済株式数は1,862,502,957株、自己株式は141,702,640株。期中平均株式数は1,725,702,699株で、EPSはこの平均株式数を基にした実績。期末株式数と期中平均は基準が異なるため、期末株式数でEPSを再計算しない。

指標 確認範囲
EPSの前年同期比較 -5.2%
ROIC 投下資本・税率の仮定を置いた推計は行っていない
PER推移 同時点の株価と過去レンジの比較は行っていない

会社の通期コア営業利益予想1,130.00億円に対し、累計実績との差額は235.33億円。これは会社予想から実績を引いた計算で、残る期間の独立した会社予想ではない。

ポジティブ要因

パーソナルケアは売上5,903.66億円で最も大きい。同区分の利益は664.36億円。その他の利益13.22億円も合わせ、売上規模と利益貢献を分けて読む。 コア営業利益は前年866.49億円から当期894.67億円へ増えた。

リスク要因

アジアの消費動向、出生数、為替や原材料費の変動が国・用途ごとの採算に影響する。コア営業利益は会社独自の管理指標であり、IFRS営業利益と混同せず、調整項目も合わせて確認する。

業界動向との関連

ユニ・チャームでは、パーソナルケアではインドの紙おむつなどが伸び、全社売上とコア営業利益が増加した。事業別の売上と採算が同じ方向に動くかが、化学という業種全体の印象よりも今回の数字を理解する手掛かりになる。

株価への示唆

ユニ・チャームの決算を評価する際は、当期のコア営業利益894.67億円から、通期予想1,130.00億円へつながる受注・販売・採算の条件を確かめる。営業CF779.27億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。業績の改善が確認できても、発表前の期待や価格に織り込まれていれば、株価が同じ方向に動くとは限らない。

今期の総括

売上とコア利益は増加、最終利益は減少。営業CF779.27億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。

来期見通し

通期会社予想は売上高10,150.00億円、コア営業利益1,130.00億円、純利益700.00億円、EPS40.68円。会社予想と実績を分け、進捗の高低だけで上振れ・下振れを断定しない。 配当の会社開示は、期末予想 11.00円、年間予想 22.00円、中間実績 11.00円。実績と予想を区別し、株式分割がある場合は1株額の基準日も合わせる。会社予想

総合判断

中立。アジアの消費動向、出生数、為替や原材料費の変動が国・用途ごとの採算に影響する。一方、税引前利益と親会社帰属利益は減少しており、コア利益の改善だけで最終損益を説明できない。

出典