決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4.55億円 | 4.78億円 | -4.8% | 18.90億円 | 24.1% |
| 営業利益 | -0.66億円 | -0.71億円 | 赤字縮小 | -1.53億円 | 該当なし |
| 経常利益 | -0.64億円 | -0.70億円 | 赤字縮小 | -1.24億円 | 該当なし |
| 純利益 | 0.14億円 | -0.72億円 | 黒字転換 | -1.32億円 | 該当なし |
| EPS | 5.98円 | -30.74円 | 黒字転換 | -55.84円 | 該当なし |
会社計画欄は通期予想です。利益項目は通期赤字予想のため、進捗率は算出していません。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 黒字転換 | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は-14.5%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
卸売事業の赤字縮小
卸売事業は売上高1.69億円(前年同期比9.8%減)、営業損失0.49億円でした。赤字は前年同期の0.58億円から縮小したものの、売上回復には至っていません。
売上規模の確認
売上高は4.55億円、前年比は-4.8%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
販管費削減の効果
販売費及び一般管理費は前年同期の3.78億円から3.39億円に減少し、営業赤字は0.71億円から0.66億円へ縮小しました。ただし、減収を跳ね返すほどの改善ではありません。
リスク要因
最終黒字は有価証券売却益
営業損失0.66億円、経常損失0.64億円に対し、投資有価証券売却益0.81億円を計上したことで最終黒字となりました。一過性利益を除けば、本業の赤字は続いています。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高18.90億円、営業利益-1.53億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
継続企業の重要な不確実性
会社は2019年2月期以降、継続して営業損失を計上し、資金繰りに重要な懸念があると開示しています。対応策は実施途上で、継続企業の前提に重要な不確実性が認められています。
財務安全性
総資産29.56億円、純資産7.15億円、自己資本比率24.2%です。現金及び預金は前期末から1.78億円減の3.12億円となりました。長期借入金は減少したものの、赤字継続と低い自己資本比率を考えると、財務余力は限定的です。
業界動向との関連
アパレル市場は物価高と節約志向が続き、ラピーヌの主要客層では高齢化と若年層離れも重なっています。小売売上は1.6%減、卸売売上は9.8%減で、収益改善は需要回復より経費削減に依存しています。
株価への示唆
最終黒字でも、一過性の有価証券売却益によるものです。株価評価が持続的に改善するには、卸売と小売の減収を止め、営業赤字を四半期ごとに縮小する必要があります。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
売上高は4.8%減、営業損失は0.66億円でした。販管費削減で赤字幅は0.05億円縮小したものの、卸売と小売はともに減収・営業赤字です。最終黒字は投資有価証券売却益によるため、ターンアラウンドの根拠とはなりません。
来期見通し
通期予想は売上高18.90億円、営業損失1.53億円、経常損失1.24億円、純損失1.32億円、EPS-55.84円で、会社は2026年4月開示の計画を据え置いています。計画自体が赤字であり、目先の評価軸は達成率ではなく、営業赤字と現預金減少の速度です。
総合判断
総合判断は弱気。営業赤字は縮小したものの、売上は減少し、自己資本比率は24.2%にとどまります。最終黒字は有価証券売却益による一過性のもので、継続企業の重要な不確実性が残る中、本業の赤字縮小と現預金の底止めが次の確認点です。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年2月期 第1四半期決算短信[日本基準](連結)」、ラピーヌ、開示日: 2026-07-14