決算サマリー

項目2026年3月期実績前期比2027年3月期予想予想前期比進捗率
売上高545.70億円+2.5%550.00億円+0.8%該当なし
営業利益29.13億円+7.6%32.00億円+9.8%該当なし
経常利益29.29億円+6.3%32.50億円+11.0%該当なし
純利益17.28億円-45.4%21.00億円+21.5%該当なし
EPS61.36円-45.4%74.57円-該当なし
年間配当30円-15円30円横ばい該当なし

通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。2025年3月期末配当には普通配当18円に加えて特別配当15円が含まれていたため、配当減少は特別配当剥落の影響もあります。

定量評価

指標2026年3月期2025年3月期見方
EPS61.36円112.44円純利益減により大幅低下。
ROE5.6%10.9%資本効率は低下。
ROA6.1%5.9%経常利益ベースでは小幅改善。
売上高営業利益率5.3%5.1%営業採算はやや改善。
自己資本比率65.1%64.9%安定した財務基盤。

営業利益率は5.1%から5.3%へ改善しましたが、純利益とROEは大きく低下しました。営業段階の改善と最終利益の反動減を分けて見る必要があります。

ポジティブ要因

増収・営業増益を確保

売上高は545.70億円、営業利益は29.13億円となり、増収・営業増益でした。外食需要や宴会需要の回復により、既存店売上や客単価が下支えした可能性があります。

営業キャッシュ・フローが大幅改善

営業CFは54.31億円で、前期の14.34億円から大きく改善しました。利益面では最終減益でしたが、キャッシュ創出力が改善している点は重要です。

安定財務を維持

総資産484.98億円、純資産315.86億円、自己資本比率65.1%です。自己資本比率は前期の64.9%から小幅に上昇しており、財務面は安定しています。

リスク要因

最終利益は大幅減益

営業利益は増益でしたが、純利益は17.28億円で45.4%減となりました。EPSも112.44円から61.36円へ低下しており、最終利益段階の弱さは警戒材料です。

配当は30円へ減少

年間配当は45円から30円へ減少しました。前期には特別配当15円が含まれていたため単純な悪化とは言い切れませんが、配当総額は12.67億円から8.44億円へ減少しています。

人件費・食材費の上昇

外食企業では、人件費、食材価格、水道光熱費、店舗改装費が利益率を左右します。売上が伸びても、コスト上昇を価格転嫁できなければ営業利益率が圧迫されます。

財務安全性

財務安全性では、総資産484.98億円、純資産315.86億円、自己資本比率65.1%を確認します。1株当たり純資産は1,121.70円で、前期の1,077.45円から増加しました。

キャッシュ・フローは営業CF54.31億円、投資CF-18.09億円、財務CF-17.43億円、現金及び現金同等物の期末残高152.68億円です。現金残高は前期の133.89億円から増加しており、財務余力は改善しています。

業界動向との関連

外食業界では、人流回復、インバウンド、宴会需要、客単価上昇が追い風です。木曽路はしゃぶしゃぶ・日本料理を中心とする業態を持ち、会食・宴会需要の戻りが業績改善に寄与しやすい企業です。

一方で、外食業界全体では人手不足と人件費上昇、食材価格高騰が続いています。今後は売上成長だけでなく、店舗運営効率と価格改定の浸透が利益率維持の鍵になります。

株価への示唆

株価への示唆は中立です。営業増益、営業CF改善、安定財務は評価材料ですが、純利益の大幅減少と減配は短期的な重しになりやすいです。

2027年3月期は売上高550.00億円、営業利益32.00億円、純利益21.00億円と回復を見込んでいます。市場は、来期の利益回復と30円配当の安定性、外食需要の持続性を確認する展開になりそうです。

今期の総括

2026年3月期は、売上高545.70億円、営業利益29.13億円、経常利益29.29億円となり、営業段階では増収増益でした。営業利益率も5.3%へ小幅改善しています。

一方で、純利益は17.28億円で45.4%減、ROEは5.6%へ低下しました。営業CFは大きく改善しているため、会計上の最終利益とキャッシュ創出力の差を分けて評価する必要があります。

来期見通し

2027年3月期の会社予想は、売上高550.00億円、営業利益32.00億円、経常利益32.50億円、純利益21.00億円、EPS74.57円です。営業利益は9.8%増、純利益は21.5%増を見込んでいます。

年間配当予想は30円で、配当性向予想は40.2%です。配当は今期と同水準を維持する計画であり、利益回復が進めば配当負担は一定程度落ち着く見通しです。

総合判断

総合判断は中立である。外食需要回復により売上・営業利益は伸び、営業CFも大きく改善しました。一方で、純利益は大幅減益、配当も特別配当剥落を含めて減少しています。

来期は利益回復を見込んでおり、評価の焦点は営業増益基調の持続と、コスト上昇を吸収できるかです。宴会需要、人件費、食材費、価格改定の進捗を確認したい局面です。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、木曽路、開示日: 2026-05-13