決算サマリー

項目2026年3月期実績前期実績前年比2027年3月期予想
売上高764.21億円674.78億円13.3%増830.00億円
営業利益30.51億円26.78億円13.9%増32.00億円
経常利益29.94億円25.39億円17.9%増30.00億円
親会社株主に帰属する当期純利益16.94億円9.25億円83.1%増18.00億円
EPS40.98円22.39円83.0%増43.53円

営業利益率は前期と同じ4.0%でした。増収分を利益につなげたものの、原材料費や人件費の上昇を吸収して利益率まで引き上げるには至っていません。純利益の伸びが大きいのは、前期に計上した店舗の減損損失が減少した影響も含みます。

セグメント

同社は外食産業の単一セグメントです。地域別売上高は次の通りで、地域別の営業利益は開示していません。

地域売上高構成比前年比
関西509.31億円66.6%7.1%増
関東97.13億円12.7%18.7%増
中部77.89億円10.2%5.5%増
東北48.09億円6.3%88.3%増
中国12.16億円1.6%前年比較なし
国内その他・その他売上19.62億円2.6%-

東北の大幅増収は、2024年7月に子会社化したアミノの通期寄与が中心です。中国地方では、2025年10月からすし弁慶の業績を連結に取り込みました。主要ブランドでは「和食さと」が291.38億円で4.4%増、「にぎり長次郎」が148.41億円で5.8%増、「家族亭」が55.75億円で10.2%増となりました。

財務安全性

項目2026年3月期2025年3月期
総資産471.45億円459.44億円
純資産184.41億円170.21億円
自己資本比率37.8%35.9%
営業キャッシュ・フロー48.71億円36.77億円
投資キャッシュ・フロー27.59億円の支出104.60億円の支出
財務キャッシュ・フロー13.97億円の支出69.78億円の収入
現金及び現金同等物132.87億円125.67億円

営業キャッシュ・フローは増加し、投資支出を自力で賄いました。有利子負債122.61億円に対して現金及び現金同等物は132.87億円で、手元流動性は確保されています。自己資本比率も1.9ポイント改善しました。

ポジティブ要因

買収効果と既存ブランドが増収を支える

アミノの通期連結、すし弁慶の新規連結に加え、「和食さと」「にぎり長次郎」「家族亭」も増収でした。買収だけに依存せず、既存ブランドにも成長が見られた点は評価材料です。

利益とキャッシュの改善

営業利益、経常利益とも2桁増益となり、営業キャッシュ・フローは48.71億円まで増加しました。純利益の急増には減損損失の減少が寄与していますが、本業利益も伸びています。

増配を実施

年間配当は前期の7.50円から10.00円へ増配しました。2027年3月期も10.00円を予定し、連結配当性向は23.0%の見込みです。

リスク要因

原材料費と人件費の上昇

原材料仕入高は14.8%増加しました。特に米・調味料は43.3%増、魚介類は17.8%増で、価格改定や商品構成の改善が追いつかなければ利益率を圧迫します。人手不足に伴う人件費や物流費の上昇も続いています。

出店・M&A計画の実行力

2026年3月期末の店舗数は780店で、中期計画の当初目標819店を下回りました。2027年3月期は822店を計画しており、出店用地、人材、建築費を確保しながら採算を維持できるかが焦点です。

来期の利益成長は緩やか

2027年3月期は8.6%増収を見込む一方、営業利益は4.9%増、経常利益は0.2%増です。増収率に比べて利益の伸びが小さく、コスト上昇を織り込んだ慎重な計画となっています。

今期の総括

2026年3月期は、買収した事業の寄与と既存ブランドの成長が重なり、過去最高の売上高と営業利益を達成しました。自己資本比率と営業キャッシュ・フローも改善しており、成長投資を続けるための財務余力は前期より厚くなっています。一方、営業利益率は4.0%で横ばいです。増収局面で収益性を引き上げられるかは引き続き課題です。

来期見通し

2027年3月期の会社予想は、売上高830億円、営業利益32億円、経常利益30億円、純利益18億円です。中期計画では店舗数822店、ROE9.7%、ROIC7.0%を見込みます。売上計画の達成だけでなく、原材料費と人件費を吸収して営業利益率を維持できるか、出店数の遅れを挽回できるかを確認したいところです。

総合判断

総合判断は中立です。増収増益、キャッシュ創出力の改善、増配は前向きですが、来期の経常利益計画はほぼ横ばいで、出店計画にも遅れがあります。次の焦点は、既存店の成長とM&A効果を利益率改善につなげられるかです。

出典