決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 通期計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,816.63億円 | 1,683.69億円 | +7.9% | 7,291.93億円 | 24.9% |
| 営業利益 | 178.90億円 | 153.11億円 | +16.8% | 668.42億円 | 26.8% |
| 経常利益 | 187.94億円 | 158.12億円 | +18.9% | 688.25億円 | 27.3% |
| 純利益 | 128.57億円 | 108.02億円 | +19.0% | 473.21億円 | 27.2% |
| EPS | 61.92円 | 48.98円 | +26.4% | 227.92円 | 27.2% |
会社計画欄は通期予想を基準にした単純進捗率です。衣料品小売は天候と販促時期の影響が大きいため、四半期進捗だけで通期上振れを断定するものではありません。
定量評価
営業利益率は9.8%で、前年同期の9.1%から改善した。増収率7.9%に対して営業増益率は16.8%で、売上増がきちんと利益に落ちている。ここは市場が好みやすいポイントだ。
ポジティブ要因
しまむら事業が伸びた
しまむら事業の売上高は前年同期比7.3%増の1,308億27百万円だった。「FIBER DRY」「超COOL」などのPB、キャラクター商品、地域別施策、気温に合わせた販促が効いている。節約志向が強い中でも、買う理由を作れている。
アベイルとバースデイも増収
アベイル事業は9.6%増、バースデイ事業は6.2%増だった。主力だけでなく複数業態が伸びているため、決算の見え方は良い。特定ブランドだけに頼った伸びではない。
利益の伸びが売上を上回った
営業利益は16.8%増。衣料品小売では、値引き、在庫、物流費、人件費が利益を削りやすい。売上増を利益につなげられた点は、短期的にはかなり評価しやすい。
リスク要因
天候依存は残る
5月後半の記録的な暑さが夏物販売に追い風となった。気温対応がうまくいったのは強みだが、衣料品小売では天候が逆に振れると在庫と値引きのリスクが出る。
節約志向と価格競争
賃上げは進んでいるが、生活必需品の値上がりで家計は慎重なままだ。低価格衣料は追い風を受けやすい一方、競争も激しい。客数を維持できても、粗利を落とさず売れるかが問われる。
第1四半期だけでは年間判断は早い
通期営業利益計画に対する進捗率は26.8%。順調ではあるが、衣料品は秋冬商戦も大きい。春夏の好調が続くか、在庫が積み上がらないかを次の四半期で確認したい。
財務安全性
総資産は5,768.55億円、純資産は4,926.36億円、自己資本比率は85.4%。財務は非常に厚い。店舗投資、在庫、オンライン連携を進める余力は十分にある。
業界動向との関連
衣料品小売は、物価高による節約志向と、気温変化への対応力で勝ち負けが分かれている。しまむらは低価格だけでなく、PBやキャラクター商品、インフルエンサー企画、店舗受け取りを組み合わせている。単なる値下げ勝負に寄りすぎていない点が、今回の利益率改善につながった。
株価への示唆
今回の決算は買われやすい内容である。売上、利益、EPSがそろって伸び、営業利益率も改善した。ただし、しまむら株は安定成長株として見られやすく、好決算でも次の焦点は「上振れが続くか」に移る。第2四半期で夏物後の在庫と粗利が崩れなければ、評価はもう少し強まりやすい。
今期の総括
第1四半期は、しまむららしい実行力が出た。PB、キャラクター、気温対応、オンライン連携が同じ方向を向き、売上増が利益増につながった。かなり良い出だしである。
来期見通し
通期予想は、売上高7,291.93億円、営業利益668.42億円、経常利益688.25億円、純利益473.21億円で据え置かれた。次回は、夏物商戦の継続、在庫水準、粗利率、オンラインと店舗の相互送客が焦点になる。
総合判断
総合判断はやや強気。第1四半期としては売上・利益ともに強く、財務も厚い。気温要因と季節性を割り引いても、内容は前向きに読める。次はこの勢いが第2四半期でも続くかを見る局面だ。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年2月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、株式会社しまむら、開示日: 2026-06-29