決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 経常収益 | 57.25億円 | 43.73億円 | +30.8% | 非開示 | 該当なし |
| 経常利益 | 12.10億円 | 7.96億円 | +51.8% | 23億円 | 52.6% |
| 純利益 | 8.24億円 | 5.47億円 | +50.6% | 16億円 | 51.5% |
| EPS | 88.14円 | 58.51円 | +50.6% | 非開示 | 該当なし |
通期予想は据え置かれた。経常利益と純利益の進捗率はいずれも5割を超えるが、株式等売却益を含むため、単純な年率換算には向かない。
セグメント
報告セグメントは銀行業のみである。クレジットカードなどの金融サービスも展開するが、「その他」の重要性が乏しいためセグメント数値は省略されている。連結利益をサービス別に推定配分しない。
財務安全性
総資産は1兆1526億円、純資産は519.19億円、決算短信上の自己資本比率は4.4%で前期末と同水準だった。この比率は銀行法上の規制自己資本比率ではないため、規制資本、不良債権、信用コスト、預貸率と併せて評価する。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +50.6% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| 規制自己資本比率 | 非開示 | 決算短信上の自己資本比率4.4% | 正式な規制資本は補足資料で確認する。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
銀行では営業利益率やROICを機械的に使わず、資金利益、株式等関係損益、信用コスト、規制資本の動きを優先して見る。
ポジティブ要因
資金運用収益の増加
貸出金利息と有価証券利息配当金が増え、経常収益は前年同期から13.52億円増加した。金利環境の変化を収益へ取り込んだ形である。
利益進捗
経常利益は12.10億円、純利益は8.24億円となり、通期計画への進捗率はそれぞれ52.6%、51.5%に達した。
財務基盤
純資産は前期末から9.69億円増加した。規制自己資本比率は短信に記載されていないため、決算短信上の4.4%だけで資本余力を断定しない。
リスク要因
株式等売却益の反動
経常利益の増加には株式等売却益の増加が寄与した。市場環境や売却方針によって変動するため、資金利益だけでどこまで稼げたかを分けて確認する必要がある。
調達費用と信用コスト
貸出金利息の増加は追い風だが、預金金利や市場調達費用も上昇しうる。貸出先の財務悪化で信用コストが増えれば、今四半期の高進捗は薄まる。
市場評価の変動可能性
利益進捗の高さだけでは、株式等売却益を織り込んだ市場の評価は持続しにくい。資金利益の伸びと資本還元に追加材料があるかが株価反応を左右する。
業界動向との関連
地方銀行は貸出利回り改善の恩恵を受ける一方、預金金利、保有債券、信用コストの影響も受ける。鳥取銀行では貸出金利息の伸びが継続し、株式売却益への依存が下がるかが同業比較の軸となる。
株価への示唆
第1四半期の利益進捗は強い。株価評価ではPBR、ROE、規制資本、配当余力に加え、株式等売却益を除く利益の持続性を見る必要がある。市場データ未確認のため理論株価は算定しない。
今期の総括
経常収益57.25億円、経常利益12.10億円、純利益8.24億円と大幅増益になった。貸出金利息などの増加は評価材料だが、株式等売却益を除いた基礎的利益の伸びを次回も確認したい。
来期見通し
通期予想は経常利益23億円、純利益16億円、EPS170.95円で据え置かれた。第1四半期時点で利益計画の半分を超えたが、市場関連損益と信用コストの変動を踏まえ、上期以降の再現性を見極める必要がある。
総合判断
総合判断は強気である。経常利益51.8%増、純利益50.6%増、通期計画への5割超の進捗は強い。ただし、株式等売却益の反動、調達費用、信用コスト、規制資本が次の決算での確認点となる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、鳥取銀、開示日: 2026-07-31