決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 通期会社予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 経常収益 | 550.36億円 | 422.22億円 | +30.3% | 1055億円 | 52.2% |
| 経常利益 | 115.63億円 | 96.51億円 | +19.8% | 245億円 | 47.2% |
| 純利益 | 82.03億円 | 67.70億円 | +21.1% | 170億円 | 48.3% |
| EPS | 97.75円 | 80.07円 | +22.1% | 202.58円 | ― |
金額は公式開示を億円へ換算した。増減率は会社開示値を基本とし、EPSなどの計算値は表示値を用いた概算。端数処理のため金額から再計算した率に小幅な差がある。進捗は累計実績を通期会社予想で割った単純計算で、季節性や費用発生の時期を示すものではない。
単独四半期では、7〜9月の経常収益は約266.41億円、経常利益は約55.39億円。4〜6月比(QoQ)はそれぞれ-6.2%、-8.1%となる。中間累計から第1四半期を差し引いた概算で、季節性や費用計上時期も含む。
セグメント
本短信は当中間期の報告セグメント別経常収益・利益表を掲載していない。以下では連結経常収益550.36億円と、決算説明資料の単体の資金利益等を区別する。貸出金利息や有価証券利息配当金を営業セグメントとみなして合計・利益配分は行わない。
連結貸出金利息は207.65億円で前年173.34億円を上回り、預金利息は26.70億円から46.01億円へ増加した。利上げの恩恵と調達費増が同時に進む。単体コア業務純益136.5億円は前年108.1億円を上回ったが、連結経常利益とは対象も利益段階も違う。
財務安全性
国内基準の単体自己資本比率は9.80%で前期末から0.06ポイント上昇した。短信表紙の5.8%は純資産等を総資産で割る会計上の比率であり、規制上の自己資本比率と同じではない。貸出金は期末2兆5,233億円、預金・譲渡性預金は3兆2,187億円で、金利と残高の両方が資金収益を左右する。
定量評価
EPSは97.75円で、前年同期80.07円との比較は+22.1%。最終利益の変化に加え、期中平均株式数の影響も受ける。経常収益は有価証券売却等でも膨らむため、一般企業の売上成長率や営業利益率へ置き換えない。
| 指標 | 確認できる値・範囲 | 読み方 |
|---|---|---|
| EPS成長 | +22.1% | 分割換算と株式数の変化に注意 |
| ROIC | 本短信に当該期の開示値なし | 税率・投下資本の仮定による推計は行わない |
| PER推移 | 算定せず | 同一時点の株価と比較期間を確認していないため |
4月の分割後に換算した前年年間配当40円に対し、当期予想70円は増える計画。分割前の前年200円と比べて減配とは記さない。親会社株主帰属純利益82.03億円と、銀行単体純利益80.06億円も区別する。配当額の比較基準、利益の範囲、資本比率の定義をそろえて読むことが必要になる。
2026年9月30日の発行済株式数は85,667,000株、自己株式数は1,753,180株。EPSは期中平均株式数を使うため、期末株式数で純利益を単純に割った値とは一致しない。利益の比較と株式数の変化は区別する。
ポジティブ要因
貸出金利息の増加により、単体資金利益は240.9億円となった。コア業務純益は28.4億円増えており、株式売却益だけで最終利益が増えたわけではない。通期連結経常利益を212億円から245億円、純利益を145億円から170億円へ修正した。
リスク要因
単体の債券関係損益は106.1億円の損失、株式等関係損益は86.5億円の利益となった。両者を相殺した有価証券損益は19.5億円の損失であり、株式売却益の増加だけを切り出すと市場部門の収益を強く見すぎる。預金金利の上昇が貸出利息の増加をどこまで吸収するかも課題となる。
業界動向との関連
地域銀行の増収には、預貸金の利ざや改善と有価証券の売却・入替が混在する。宮崎銀行の経常収益30.3%増を通常の事業会社の販売数量増と同じ尺度では読まない。地域の貸出残高、預金調達費、信用費用を合わせてみると、金利上昇下の稼ぐ力を検証しやすい。
株価への示唆
単体与信関連費用は14.5億円で前年10.7億円から増加した。コア業務純益の増加が信用費用を補っているかを追いたい。金融再生法開示債権の動きと貸倒引当金も、利益成長とは別の確認点になる。規制資本の余力があることと、個別融資先の信用リスクが低いことは同義ではない。
2027年3月期の年間予想は1株70.00円。配当の実績と会社予想を区別し、利益成長率から将来の1株配当額を逆算しない。
今期の総括
預貸金の利益改善と、市場部門での株式益・債券損が同居した。通期計画の上方修正を評価する際も、コア利益の増加が信用費用や預金金利上昇を吸収できるかを確認する必要がある。
来期見通し
通期の連結経常収益1,055億円、経常利益245億円、純利益170億円を予想する。4月の1対5分割を反映したEPSで比較する。配当も分割前後の1株額をそのまま比べない。今回の上期進捗を単純に倍にして次年度利益を推測せず、2028年3月期の数値予想は未公表とする。
総合判断
中立。単体与信関連費用は14.5億円で前年10.7億円から増加した。コアの収益改善と市場部門の損益を分けて見たい。
出典
- 宮崎銀行 公式IR・決算資料:2027年3月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年11月6日開示。
- 宮崎銀行 第1四半期決算短信:単独四半期の差額算定に使用。