訂正反映の確認
2026年6月17日の訂正は、投資キャッシュ・フローの内訳とセグメント情報の一部科目です。有形固定資産の取得による支出は72.06億円、有形固定資産の売却による収入は3.67億円、有形固定資産及び無形固定資産の増加額は107.84億円へ修正されました。投資CF合計、財務CF、現金及び現金同等物の期末残高、損益の主要値は変更ありません。
決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 来期会社計画 |
|---|---|---|---|---|
| 経常収益 | 803億円 | 692億円 | +16.1% | 開示なし |
| 経常利益 | 131億円 | 83億円 | +56.8% | 149億円 |
| 純利益 | 91億円 | 58億円 | +58.0% | 100億円 |
| EPS | 221.50円 | 139.03円 | +59.3% | 243.87円 |
経常利益率は16.3%で、銀行収益の改善が明確に出た決算である。
定量評価
EPS成長率は59.3%増、ROEは6.4%、自己資本比率は4.7%である。営業CFは217億円の黒字、現金及び現金同等物は1,606億円だった。2026年5月12日観測の株価2,650円に対し、来期予想EPSでみたPERは約10.9倍である。
ポジティブ要因
経常利益の大幅増
経常利益は56.8%増で、銀行本業を含む収益力が改善した。
配当増加
年間配当は88円、来期予想は98円で、増益が還元に反映されている。
営業CF黒字
営業CFは217億円の黒字となり、資金収支面は改善した。
リスク要因
信用コスト
地域経済や不動産市況が悪化すれば、与信費用が増える可能性がある。
金利環境
金利上昇は利ざや改善要因だが、調達コストや有価証券評価にも影響する。
銀行特有の自己資本
短信上の自己資本比率は一般事業会社と同じ基準では読めず、銀行規制上の比率確認も必要である。
財務安全性
総資産は3兆1,083億円、純資産は1,455億円、短信上の自己資本比率は4.7%である。銀行業では資産規模が大きく、一般事業会社の基準とは異なる。資本と信用リスクの管理が安全性の中心となる。
業界動向との関連
地方銀行は金利正常化で資金利益が改善しやすい一方、地域経済、観光、不動産、信用コストの影響を受ける。沖縄経済の回復が貸出需要と収益にどう反映されるかが重要である。
株価への示唆
株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 7倍 | 243.87円 | 1,707円 |
| 中立 | 9倍 | 243.87円 | 2,195円 |
| 強気 | 11倍 | 243.87円 | 2,683円 |
現在株価は強気シナリオ付近である。増益と増配が続く場合は評価維持の可能性がある一方、信用コスト増や金利環境変化が出る場合は下振れる可能性がある。
今期の総括
2026年3月期は経常収益、経常利益、純利益が大きく伸びた。配当も増えたが、銀行株としては信用コストと資本健全性を合わせて見る必要がある。
来期見通し
2027年3月期は経常利益149億円、純利益100億円を計画する。第2四半期累計は経常利益63億円、純利益43億円の予想である。
総合判断
総合判断は中立である。増益と増配は評価できるが、株価は強気シナリオ近辺にある。次は利ざや、信用コスト、配当余力の持続性が焦点となる。
訂正開示の反映
琉球銀行は2026年7月17日、決算説明資料の国内基準による連結自己資本比率を9.99%から10.01%へ訂正した。リスク・アセット等は1兆4730.25億円から1兆4707.66億円へ、このうちオン・バランス項目は1兆3762.59億円から1兆3740.00億円へ修正された。自己資本1472.43億円、損益、配当および会社予想に変更はない。なお、本文で示す短信上の自己資本比率4.7%とは算定基準が異なる。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 株式会社琉球銀行「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示
- 株式会社琉球銀行「(訂正・数値データ訂正) 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」、2026年6月17日開示
- 「(訂正)「2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」、琉球銀、開示日: 2026-07-17