栃木銀 8550 2027年3月期第1四半期決算 売上高150.75億円(+26.9%) 経常利益: 30.35億円 売上高: 150.75億円 リスク: 金利・信用コスト 自己資本比率の変化 kabutrack.com

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率会社計画進捗率
経常収益150.75億円118.77億円+26.9%608億円24.8%
経常利益30.35億円24.97億円+21.6%108億円28.1%
純利益21.16億円17.27億円+22.5%73億円29.0%
EPS20.33円16.66円+22.0%70.12円29.0%

会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。

セグメント

銀行業は経常収益134.22億円、セグメント利益27.02億円。金融商品取引業は経常収益8.79億円、利益2.70億円、リース・カードなどその他は経常収益10.71億円、利益0.90億円だった。調整後の連結経常利益は30.35億円。単体コア業務純益は32.53億円と前年同期20.66億円から増加した。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率+22.0%当期EPSと前年同期EPSEPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。
ROE非開示決算短信の収益性指標自己資本に対する利益効率を確認する材料です。
ROIC銀行には単純適用せず資金利益・信用コスト銀行収益は規制資本とリスクアセットを含めて評価します。
PER推移市場データ未反映過去レンジとの比較は未実施株価評価では別途市場データの確認が必要です。

EPSは前年同期比22.0%増。一般企業の営業利益率やROICを機械的に当てはめず、コア業務純益32.53億円、貸倒償却引当費用7.12億円、預金利息22.70億円の変化を優先して見る。

ポジティブ要因

コア業務純益の増加

単体コア業務純益は前年同期20.66億円から32.53億円へ増加した。貸出金利息の増加が本業収益を押し上げた。

売上規模の確認

経常収益は150.75億円。資金運用収益は103.60億円、うち貸出金利息は84.51億円となった。

財務基盤

銀行は一般企業と財務構造が異なるため、自己資本比率4.8%だけで安全性を判定しない。純資産は1666.02億円である。

リスク要因

利益率とキャッシュのずれ

貸倒償却引当費用は前年同期2.10億円から7.12億円へ増加した。金利メリットが信用コスト増で相殺されないかを確認する必要がある。

販売数量・コスト前提の変動

通期予想は経常収益608億円、経常利益108億円、純利益73億円。経常利益進捗は28.1%である。

市場評価の変動可能性

預金利息は13.10億円から22.70億円へ増加した。貸出金利回り上昇が預金コスト上昇を上回る状態を維持できるかが収益性を左右する。

財務安全性

総資産は3兆4677.92億円、純資産は1666.02億円。銀行の健全性は単純な自己資本比率ではなく、規制自己資本、不良債権、信用コスト、有価証券評価損益と合わせて見る必要がある。単体の貸倒償却引当費用は7.12億円と前年同期2.10億円から増加した。

業界動向との関連

地域銀行には金利正常化が追い風となる一方、預金獲得競争による調達費用と信用コストが反対側にある。栃木銀行では貸出金利息の増加が先行したが、預金利息と貸倒費用も増えている。

株価への示唆

金利上昇を受けたコア業務純益の増加は評価材料になる。ただし銀行株の再評価には、預金コストと信用コストを差し引いた後も利益成長が残ることが必要である。市場データを用いていないため理論株価は算定しない。

今期の総括

経常収益150.75億円、経常利益30.35億円、純利益21.16億円と増収増益だった。貸出金利息の増加が収益を押し上げ、コア業務純益も増えた一方、預金利息と債券売却損、信用コストも増えている。

来期見通し

通期予想は経常収益608億円、経常利益108億円、純利益73億円、EPS70.12円で据え置いた。第1四半期の純利益進捗は29.0%。貸出金利息の増加が続くか、国債等債券損益と貸倒費用が膨らまないかが達成の条件となる。

総合判断

総合判断は中立。貸出金利息とコア業務純益の増加は前向きだが、預金コストと信用コストも上昇している。金利上昇メリットが資金利益に残るか、貸倒償却引当費用の増加が続かないかが次の確認点である。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、栃木銀、開示日: 2026-07-30