アコム(8572)の2027年3月期中間期貸付利息が増え営業増益、前年税効果の反動で最終減益。貸付残高の拡大に対する延滞・貸倒、調達金利と貸出利回りを確認する2027年3月期中間期|2026年11月6日開示アコム(8572)貸付利息が増え営業増益、前年税効果の反動で最終減益営業収益1,789.27億円営業利益572.82億円EPS23.39円貸付残高の拡大に対する延滞・貸倒、調達金利と貸出利回りを確認するkabutrack.com

決算サマリー

項目 当期実績 前年同期 増減率 通期会社予想 進捗率
営業収益 1,789.27億円 1,656.70億円 +8.0% 3,560.00億円 50.3%
営業利益 572.82億円 540.63億円 +6.0% 980.00億円 58.5%
経常利益 573.82億円 542.45億円 +5.8% 985.00億円 58.3%
純利益 366.37億円 509.78億円 -28.1% 638.00億円 57.4%
EPS 23.39円 32.54円 -28.1% 40.72円 ―

短信表紙は百万円表示、本文の金額は億円へ換算。CFと事業別表は各原表の単位を確認して換算した。増減率は会社開示を基本とし、EPSなどの計算値は表示額からの概算。進捗率は累計実績を通期予想で割った単純計算で、季節性や下期の費用を織り込んだ予測ではない。EPSの進捗率は示さない。

セグメント

事業・区分 当期売上 前年売上 増減率 当期利益 前年利益
ローン・クレジットカード 958.87億円 比較値なし ― 327.19億円 比較値なし
信用保証 425.78億円 比較値なし ― 102.92億円 比較値なし
海外金融 362.58億円 比較値なし ― 133.14億円 比較値なし
債権管理回収 41.96億円 比較値なし ― 8.91億円 比較値なし
その他 0.05億円 比較値なし ― 0.57億円 比較値なし

外部顧客向け営業収益と事業利益。利益合計にはセグメント間消去・親子会社会計統一の調整が加わり、連結営業利益と差がある。前年金額はここでは逆算しない。

財務安全性

総資産16,396.62億円、純資産・資本合計7,984.91億円。自己資本比率・親会社帰属持分比率は44.8%。

営業CFは-225.93億円、投資CFは-65.38億円、財務CFは20.78億円。現金同等物の残高は535.39億円。営業・投資CFの単純合計は-291.31億円だが、投資CFには設備取得のほか資産売却や有価証券の取得等も含まれる。営業CFの符号には貸出・リース債権・預金等の増減が影響し得るため、通常の製造業の資金余力と同じ基準で評価しない。

定量評価

EPSは当期23.39円、前年同期32.54円。増減率は-28.1%。利益総額に加えて期中平均株式数も影響する。

単独四半期の比較では、7〜9月の売上901.96億円・営業利益276.32億円に対し、その前の4〜6月は売上887.31億円・営業利益296.50億円。累計開示の差額から求めた概数で、独立した会社予想ではない。前年同期比と異なり季節性や納入時期の影響があるため、連続的な伸びとは断定しない。

2026-09-30時点の発行済株式数は1,566,614,098株、自己株式は190株。期中平均株式数は1,566,613,908株で、EPSはこの平均株式数を基にした実績。期末株式数と期中平均は基準が異なるため、期末株式数でEPSを再計算しない。

指標 確認範囲
EPSの前年同期比較 -28.1%
ROIC 投下資本・税率の仮定を置いた推計は行っていない
PER推移 同時点の株価と過去レンジの比較は行っていない

会社の通期営業利益予想980.00億円に対し、累計実績との差額は407.18億円。これは会社予想から実績を引いた計算で、残る期間の独立した会社予想ではない。

ポジティブ要因

ローン・クレジットカードは売上958.87億円で最も大きい。同区分の利益は327.19億円。その他の利益0.57億円も合わせ、売上規模と利益貢献を分けて読む。 営業利益は前年540.63億円から当期572.82億円へ増えた。

リスク要因

貸付残高の拡大に対する延滞・貸倒、調達金利と貸出利回りを確認する。利息返還請求や海外規制の変化も影響し、営業CFのマイナスを通常の製造業と同じ尺度で評価しない。

業界動向との関連

アコムでは、貸付金利息が増加し、金融費用や貸倒関連費用が増えても営業利益は伸びた。事業別の売上と採算が同じ方向に動くかが、その他金融業という業種全体の印象よりも今回の数字を理解する手掛かりになる。

株価への示唆

アコムの決算を評価する際は、当期の営業利益572.82億円から、通期予想980.00億円へつながる受注・販売・採算の条件を確かめる。営業CF-225.93億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。業績の改善が確認できても、発表前の期待や価格に織り込まれていれば、株価が同じ方向に動くとは限らない。

今期の総括

貸付利息が増え営業増益、前年税効果の反動で最終減益。営業CF-225.93億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。

来期見通し

通期会社予想は営業収益3,560.00億円、営業利益980.00億円、純利益638.00億円、EPS40.72円。会社予想と実績を分け、進捗の高低だけで上振れ・下振れを断定しない。 配当の会社開示は、期末予想 11.00円、年間予想 22.00円、中間実績 11.00円。実績と予想を区別し、株式分割がある場合は1株額の基準日も合わせる。会社予想

総合判断

中立。貸付残高の拡大に対する延滞・貸倒、調達金利と貸出利回りを確認する。一方、前年の繰延税金資産の企業分類変更による利益押上げがなくなり、純利益は減少した。

出典

  • アコム 公式IR・決算資料。
  • アコム「2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年11月6日開示)。