九州リースサービス(8596)2027年3月期中間期の決算と確認点 全セグメント増益、不動産売却益と資金流出を確認。全セグメント増益、不動産売却益と資金流出を確認 2026年11月6日 決算発表 | 2027年3月期中間期 九州リースサービス(8596) 全セグメント増益、不動産売却益と資金流出を確認売上高187.54億円営業利益41.88億円EPS125.98円 全セグメント増益、不動産売却益と資金流出を確認 kabutrack.com

決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率通期会社予想進捗率
売上高187.54億円155.21億円+20.8%非開示―
営業利益41.88億円28.45億円+47.2%62.00億円67.5%
経常利益41.04億円28.66億円+43.2%61.00億円67.3%
純利益28.54億円20.95億円+36.2%42.00億円68.0%
EPS125.98円92.76円+35.8%185.66円―

金額は公式の百万円表示を億円へ換算。増減率は開示値を基本とし、EPSなどの計算値は表示値からの概算。進捗率は累計実績を会社の通期予想で割った単純計算で、1株値は株式分割の影響があるため進捗を示していない。純利益は親会社に帰属する利益を用いる。

7〜9月単独の売上高は約88.87億円、営業利益は約19.09億円。前四半期比(QoQ)はそれぞれ-9.9%、-16.2%。累計開示の差額に基づく概算で、季節性や費用計上時期を含む。

セグメント

事業・区分当期売上・収益当期利益
リース・割賦121.00億円11.31億円
ファイナンス17.70億円11.33億円
不動産38.49億円18.98億円
フィービジネス3.15億円1.87億円
環境ソリューション6.90億円2.18億円
その他0.29億円0.03億円

外部顧客への売上高。利益は営業損益ベースで、全社費用384百万円の調整前。百万円単位の端数により連結合計と差が生じる。

リース・割賦はストック収益と物件売却が寄与した。ファイナンスは利回り改善と投資収益、不動産は賃貸に加えて売却・仲介収入で増益となった。環境ソリューションは売電収益の減少を投資収益が補っており、売電だけが伸びたとはいえない。

財務安全性

総資産2,255.39億円、純資産477.32億円。自己資本比率は21.1%。資本の厚さと営業活動から生む資金は別の指標であり、利益・資産評価・株主への支払を分けて確認する。

営業CFは-50.10億円、投資CFは7.26億円、財務CFは29.36億円。期末の現金同等物は49.74億円。営業・投資CFの合計は-42.84億円となるが、投資CFは設備取得以外に資産売却等を含むため、設備投資だけの資金負担とは区別する。

2026年9月30日時点の発行済株式数は25,952,374株、自己株式数は3,244,045株。EPSに用いる期中平均株式数とは異なるため、期末残高から計算した1株利益と一致するとは限らない。

定量評価

EPSは125.98円、前年同期は92.76円で、比較は+35.8%。利益総額の変化だけでなく、期中平均株式数や自己株式の変化にも影響される。営業利益率は約22.3%、前年は約18.3%。金額の増減と売上・収益に対する採算を分けて評価する。

指標確認できる範囲
EPSの前年同期比較+35.8%。株式分割・自己株式の条件を確認
ROICこの短信から当該期間の同一条件の開示値を確認できず、推計しない
PER推移同時点の株価を確認していないため算定しない

通期営業利益予想が62.00億円のため、会社計画に届くには残る期間で約20.12億円が必要となる。これは会社予想から累計実績を引いた計算であり、残る四半期の予想値を新たに示すものではない。期間の長さや季節性を無視して同じ利益が続くとは見込まない。

ポジティブ要因

営業資産は2119.70億円へ3.1%増加し、利益を得る基盤が拡大した。中間の営業・経常利益は過去最高と会社が説明している。ただし、売却や匿名組合の利益を含むため、全額が毎期同じように発生する継続収入ではない。

リスク要因

7月28日の熊本地震による保有不動産等の損害見積3.10億円を特別損失に計上した。営業CFの流出は割賦債権や販売用不動産の増加などが主因であり、増益と同時に資金需要も膨らんでいる。調達金利と資産回収の遅れを確認したい。

業界動向との関連

地域のリース・金融では継続的な利息や賃料に加え、物件売却などのフロー収益が利益を左右する。九州リースは不動産の利益寄与が大きい。資産を増やしたことだけでなく、売却後も通常収益を維持できるかを確かめる必要がある。

株価への示唆

通期営業利益62億円、純利益42億円の計画に対する中間進捗は67.5%、68.0%。高進捗でも物件の売却時期や損害費用で変わる。次回は営業資産の回収、継続利回り、不動産売却益、災害の追加負担を分けて見る。

今期の総括

事業全体で増益を確保した点は強みだが、成長に伴い営業資金も必要となる。高い利益進捗をそのまま来期へ延長せず、継続収益と売却利益の構成を確かめる中立の判断とした。

来期見通し

2027年3月期の会社予想は、売上高非開示、営業利益62.00億円、純利益42.00億円。予想は今回の公表時点の前提に基づくもので、受注、需要、原価、資金調達環境などで変わり得る。中間配当は31円実績。期末は31円予想。年間は62円予想。

総合判断

中立。事業全体で増益を確保した点は強みだが、成長に伴い営業資金も必要となる。次回は営業資産の回収、継続利回り、不動産売却益、災害の追加負担を分けて見る。

出典