決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 94.96億円 | 67.58億円 | +40.5% | 非開示 | 該当なし |
| 純営業収益 | 93.81億円 | 66.91億円 | +40.2% | 非開示 | 該当なし |
| 営業利益 | 43.69億円 | 24.09億円 | +81.3% | 非開示 | 該当なし |
| 経常利益 | 46.87億円 | 26.93億円 | +74.0% | 非開示 | 該当なし |
| 純利益 | 33.98億円 | 21.85億円 | +55.5% | 非開示 | 該当なし |
| EPS | 144.67円 | 93.03円 | +55.5% | 非開示 | 該当なし |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
岩井コスモホールディングスは、岩井コスモホールディングス、岩井コスモ証券、その他でセグメントを開示しています。2027年3月期第1四半期は、岩井コスモ証券の営業収益が大きく伸び、連結経常利益の増加につながりました。
| セグメント | 営業収益計 | セグメント利益 |
|---|---|---|
| 岩井コスモホールディングス | 38.26億円 | 40.18億円 |
| 岩井コスモ証券 | 94.91億円 | 44.59億円 |
| その他 | 0.68億円 | 0.09億円 |
セグメント利益の合計は、セグメント間取引消去38.00億円を差し引いたうえで、四半期連結損益計算書の経常利益46.87億円と調整されています。金融商品取引業では営業収益と利益が相場環境で大きく振れるため、好決算でも市況依存度を割り引いて見る必要があります。
財務安全性
財務安全性では、総資産2325.83億円、純資産744.25億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率32.0%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF非開示、投資CF非開示、財務CF非開示、現金及び現金同等物の期末残高非開示です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +55.5% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業収益営業利益率は46.0%、総資産経常利益率は非開示です。証券会社は一般事業会社と利益構造が異なるため、営業収益、純営業収益、トレーディング損益、受入手数料を分けて確認します。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は43.69億円、前年比は+81.3%です。株式市況が良い局面では伸びやすい一方、相場が反転した場合の落差も見られます。
売上規模の確認
営業収益は94.96億円、前年比は+40.5%です。証券会社では売上高ではなく営業収益として読み、純営業収益や経常利益へのつながりを確認します。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は32.0%、純資産は744.25億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは非開示です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高非開示、営業利益非開示です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は営業収益94.96億円(+40.5%)、営業利益43.69億円(+81.3%)、親会社株主に帰属する四半期純利益33.98億円(+55.5%)という内容でした。証券会社の決算では、営業収益の伸びだけでなく、純営業収益、トレーディング損益、受入手数料がどの程度続くかを分けて見る必要があります。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高非開示、営業利益非開示、経常利益非開示、純利益非開示、EPS非開示が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、営業収益94.96億円、営業利益43.69億円、純利益33.98億円という決算短信上の主要数値と、証券市況への依存度の高さのバランスです。次回は受入手数料、トレーディング損益、自己資本規制比率を同じ方向で確認したいところです。
期中レビュー完了の反映
岩井コスモは2026-08-06に「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(公認会計士等による期中レビューの完了)」を開示しました。この記事は、監査法人による期中レビューが完了した同決算短信を反映しています。業績数値の訂正を示す開示ではありません。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信[日本基準](連結)」、岩井コスモ、開示日: 2026-07-24
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(公認会計士等による期中レビューの完了)」、岩井コスモ、開示日: 2026-08-06