決算サマリー

項目当期実績前期実績増減率会社計画進捗率
売上高93.94億円94.89億円-1.0%非開示該当なし
営業利益-27.92億円1.87億円赤字転落非開示該当なし
経常利益-28.27億円3.08億円赤字転落非開示該当なし
純利益-38.08億円2.36億円赤字転落非開示該当なし
EPS-322.88円23.63円赤字転落非開示該当なし

通期業績予想は非開示である。売上高の減少は小幅だが、営業損失27.92億円、営業利益率-29.7%という採算悪化が重い。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率赤字転落-322.88円と23.63円訂正後も1株損失は大きく、PER評価は成立しにくい。
ROE-88.8%前期4.3%自己資本に対して損失が極めて大きい。
自己資本比率11.3%前期74.9%資本余力は一気に薄くなった。
PER推移算定困難EPS赤字黒字EPSが戻るまで、PERではなく資本・資金繰りを優先して見る局面である。

数字から見ると、問題は売上減少ではなく、利益とキャッシュが同時に崩れた点である。証券・商品先物関連の会社としては、収益変動に耐える資本の厚みが市場の確認ポイントになる。

ポジティブ要因

売上規模はほぼ維持

売上高は93.94億円で前期比1.0%減にとどまった。トップラインだけを見れば急減ではない。ただし、この売上が利益に結び付いていないため、評価材料としては弱い。

訂正で純損失は縮小

6月30日の訂正により、親会社株主に帰属する当期純損失は38.08億円へ修正された。EPSも-322.88円となったが、赤字の大きさそのものは残る。

財務数値の見え方は一部改善

訂正後の自己資本比率は11.3%、1株当たり純資産は224.64円となった。とはいえ、前期の自己資本比率74.9%と比べれば、資本の低下はかなり大きい。

リスク要因

営業赤字の大きさ

営業損失は27.92億円で、前期の営業利益1.87億円から赤字転落した。売上高93.94億円に対する営業利益率は-29.7%で、単なる一時的な減益というより、収益構造の再確認が必要な水準である。

営業キャッシュ・フローの赤字

営業キャッシュ・フローは40.41億円のマイナスである。会計上の赤字だけでなく、資金も外に出ている。売上より利益、利益よりキャッシュ。この順で見ると、まだ市場が信用しにくい。

資本の薄さ

総資産268.83億円に対して純資産は33.00億円、自己資本比率は11.3%である。証券・商品先物関連の事業では、市況変動や評価損益の振れが出やすく、資本余力の薄さは株価評価の重しになりやすい。

財務安全性

財務安全性は弱い。訂正後の自己資本は30.46億円、自己資本比率は11.3%である。前期の自己資本55.32億円、自己資本比率74.9%から一気に低下した。現金及び現金同等物は20.59億円あるが、営業CFが40.41億円のマイナスで、財務CF3.75億円では営業面の流出を埋め切れていない。資金調達や資産圧縮の有無を次回以降も確認したい。

業界動向との関連

証券・商品先物関連の会社は、市況、取引量、評価損益、顧客資金の動きに業績が振られやすい。相場環境が良い時でも、固定費やポジション管理を誤ると損益は急に悪化する。unbankedの場合、今回の決算では業界テーマよりも、まず自己資本比率11.3%まで低下した資本面の確認が先である。

株価への示唆

株価への示唆は弱気寄りに見る。EPSが-322.88円の赤字であるため、PERによる通常の割安・割高判断は使いにくい。市場が見るのは、赤字幅の縮小、営業CFの黒字化、自己資本比率の回復、追加的な希薄化リスクの有無である。訂正で損失額は小さくなったが、投資家心理を変えるほどの修正ではない。むしろ、決算訂正が入ったことで開示への信頼も一段確認されやすい。

今期の総括

2026年3月期は、売上高93.94億円を維持しながらも、営業損失27.92億円、純損失38.08億円に沈んだ。営業CFも40.41億円のマイナスで、利益だけでなく資金面も厳しい。訂正後の数字でも、事業の採算回復と資本の立て直しが主題である。

来期見通し

来期の業績予想は非開示である。会社側の具体的な売上高、営業利益、純利益の計画値がないため、現時点では黒字化時期を断定できない。次回決算では、赤字幅の縮小だけでなく、営業CF、自己資本比率、資金調達の有無を同時に確認する必要がある。

訂正開示の反映

unbankedは2026-06-30に「(訂正・数値データ訂正)「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」を開示したため、この記事は訂正後の内容を反映しています。

訂正理由は、2026年3月期の決算短信において、連結損益計算書における「非支配株主に帰属する当期純利益又 は非支配株主に帰属する当期純損失」の数値に誤りがありましたので、訂正させて頂くものでありま す。

訂正箇所訂正前訂正後
A.サマリー情報(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率) 親会社株主に帰属 売上高 営業利益 経常利益 する当期純利益 百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 2026 年3月期 9,394 △1.0 △2,792 - △2,827 - △3,998 -(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率) 親会社株主に帰属 売上高 営業利益 経常利益 する当期純利益 百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 2026 年3月期 9,394 △1.0 △2,792 - △2,827 - △3,808 -
1.経営成績の概況 (1)当期の経営成績の概況親会社株主に帰属する当期純損失は△3,998 百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益 236 百万円)となりました。親会社株主に帰属する当期純損失は△3,808 百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益 236 百万円)となりました。 C.添付資料5ページ 3.連結財務諸表及び主な注記 (1)連結財務諸表
(1)連結財務諸表純資産の部 前連結会計年度 当連結会計年度 (2025 年3月 31 日) (2026 年3月 31 日) 純資産の部 株主資本 資本金 100 100-2- 純資産の部 前連結会計年度 当連結会計年度 (2025 年3月 31 日) (2026 年3月 31 日) 純資産の部 株主資本
(連結損益計算書)前連結会計年度 当連結会計年度 (2025 年3月 31 日) (2026 年3月 31 日) 当期純利益又は当期純損失(△) 295 △3,903 非支配株主に帰属する当期純利益又は非 58 △95 支配株主に帰属する当期純損失(△)前連結会計年度 当連結会計年度 (2025 年3月 31 日) (2026 年3月 31 日) 当期純利益又は当期純損失(△) 295 △3,903 非支配株主に帰属する当期純利益又は非 58 △95 支配株主に帰属する当期純損失(△)

総合判断

総合判断は弱気である。訂正で純損失は1.90億円縮小したが、営業損失27.92億円、営業CF40.41億円のマイナス、自己資本比率11.3%という構図は重い。市場が見直すには、損失の縮小だけでなく、資本とキャッシュの両方で改善が必要である。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信と訂正開示を基に作成している。

  • unbanked株式会社「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、開示日: 2026-05-15
  • unbanked株式会社「(訂正・数値データ訂正)『2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)』の一部訂正について」、開示日: 2026-06-30
  • 「(訂正・数値データ訂正)「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」、unbanked、開示日: 2026-06-30