決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 2027年8月期会社予想 |
|---|---|---|
| 売上高 | 26.03億円 | 25.82億円 |
| 営業利益 | △30.88億円 | △2.68億円 |
| 経常利益 | △65.80億円 | 2.42億円 |
| 親会社株主に帰属する純利益 | △78.16億円 | △0.55億円 |
| EPS | △211.52円 | △1.03円 |
前期は2025年4月から8月までの5か月決算だったため、当期実績との単純比較はできない。
セグメント
| 報告セグメント | 売上高 | セグメント利益・損失 |
|---|---|---|
| 金融サービス事業 | 479.572百万円 | △3,382.810百万円 |
| サイバーセキュリティ事業 | 981.820百万円 | 90.223百万円 |
| 空間プロデュース事業 | 615.647百万円 | △26.177百万円 |
| ゲーム事業 | 284.156百万円 | △92.645百万円 |
| ヘルスケア事業 | 119.993百万円 | △23.977百万円 |
| Web3事業 | 122.256百万円 | △3,144.648百万円 |
| セグメント合計 | 2,603.446百万円 | △6,580.036百万円 |
前期は5か月決算のため、前年同期との比較分析は会社が行っていません。当期からセグメント損益の算定基準が営業損益ベースから経常損益ベースに変わり、セグメント損失の合計6,580.036百万円は連結経常損失と一致します。連結営業損失3,088.380百万円とは利益段階が異なるため単純に差し引けません。金融サービス事業とWeb3事業のセグメント損失が大きく、サイバーセキュリティ事業とゲーム事業は子会社譲渡で翌期の構成から外れます。
財務安全性
財務安全性では、総資産50.61億円、純資産10.90億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率6.5%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF-31.76億円、投資CF0.42億円、財務CF26.51億円、現金及び現金同等物の期末残高2.95億円です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | 前期と比較不可 | 決算期変更により前期は5か月 | 2026年8月期はEPS△211.52円。単純な成長率比較は行いません。 |
| ROE | -338.7% | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は-118.6%、総資産経常利益率は-93.3%です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
売上規模の確認
売上高は26.03億円だが、前期は5か月決算のため単純比較はできない。金融サービスとWeb3のセグメント損失が大きく、売上規模だけでは収益基盤の回復を示せていない。
リスク要因
資本余力の制約
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は6.5%、純資産は10.90億円です。資本余力は薄く、利益と資金繰りの改善が確認できるまで財務面の制約が続きます。
巨額の営業損失
営業損失は30.88億円。前期比較がないため赤字の拡大・縮小は判断できない。セグメントでは金融サービス事業の損失33.83億円、Web3事業の損失31.45億円が大きく、個別の損失要因を追う必要がある。
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは-31.76億円です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高25.82億円、営業利益-2.68億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。次期の損失縮小予想と営業CFの改善がそろうかが、見直しの条件になる。
業界動向との関連
前期との比較ができず、ゲーム事業とサイバーセキュリティ事業の子会社譲渡もあるため、当期を新しい構成の基準として見る必要があります。翌期は金融サービス、空間プロデュース、ヘルスケア、Web3など継続事業の売上と損失を個別に追います。
株価への示唆
株価への示唆はやや冷たいです。営業損失30.88億円と営業CF赤字が続く状態では、次期の損失縮小を数字で示せるかが評価の分かれ目となる。会社計画の営業利益-2.68億円に届くには、次の四半期で利益率の改善を見せる必要があります。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高26.03億円、営業利益-30.88億円、親会社株主に帰属する当期純利益-78.16億円という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高25.82億円、営業利益-2.68億円、経常利益2.42億円、純利益-0.55億円、EPS-1.03円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は弱気。判断の根拠は、売上高26.03億円、営業利益-30.88億円、純利益-78.16億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
訂正開示の反映
2026年10月16日の訂正開示では、10月9日の取締役会が第20回新株予約権の一部譲渡を承認したとの記載に誤りがあったと説明し、該当記載を削除しています。訂正対象は後発事象の説明で、決算数値の訂正ではありません。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年8月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、abc、開示日: 2026-10-15
- 「(訂正)「2026年8月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」の一部訂正について」、abc、開示日: 2026-10-16
- abc IR情報 — 決算・訂正開示一覧