フィンテック グローバル(8789)の2026年9月期通期投資回収とリース販売で増益、純利益には売却益。投資回収時期に左右される利益であり、単年度の伸びを定常的な収益とみなせない2026年9月期通期|2026年11月6日開示フィンテック グローバル(8789)投資回収とリース販売で増益、純利益には売却益売上高164.95億円営業利益43.62億円EPS23.30円投資回収時期に左右される利益であり、単年度の伸びを定常的な収益とみなせないkabutrack.com

決算サマリー

項目 当期実績 前年同期 増減率 来期会社予想 進捗率
売上高 164.95億円 144.32億円 +14.3% 146.00億円 ―
営業利益 43.62億円 34.06億円 +28.1% 44.00億円 ―
経常利益 40.99億円 32.42億円 +26.4% 41.00億円 ―
純利益 44.73億円 21.21億円 +110.8% 25.00億円 ―
EPS 23.30円 10.91円 +113.6% 13.41円 ―

短信表紙は百万円表示、本文の金額は億円へ換算。CFと事業別表は各原表の単位を確認して換算した。増減率は会社開示を基本とし、EPSなどの計算値は表示額からの概算。会社予想欄は次期予想のため、当期実績に対する進捗率は示さない。

セグメント

事業・区分 当期売上 前年売上 増減率 当期利益 前年利益
投資銀行 100.45億円 76.40億円 +31.5% 58.51億円 43.83億円
投資銀行-航空機部門 43.56億円 38.38億円 +13.5% 3.85億円 3.73億円
パブリックサポートサービス 6.03億円 4.55億円 +32.4% -3.34億円 -0.54億円
エンタテインメント・サービス 14.91億円 25.00億円 -40.3% 0.58億円 0.29億円

外部顧客への売上高。利益は会社のセグメント利益であり、全社費用等の調整を区別する。

セグメント利益の合計59.60億円と全社の営業利益43.62億円との差額は-15.98億円。全社費用や消去等の調整を含むため、個々の事業利益をそのまま全社利益とみなさない。

財務安全性

総資産273.85億円、純資産・資本合計152.93億円。自己資本比率・親会社帰属持分比率は52.2%。

営業CFは17.61億円、投資CFは-15.27億円、財務CFは12.33億円。現金同等物の残高は79.53億円。営業・投資CFの単純合計は2.34億円だが、投資CFには設備取得のほか資産売却や有価証券の取得等も含まれる。営業CFの符号には貸出・リース債権・預金等の増減が影響し得るため、通常の製造業の資金余力と同じ基準で評価しない。

定量評価

EPSは当期23.30円、前年同期10.91円。増減率は+113.6%。利益総額に加えて期中平均株式数も影響する。

通期の比較は、2025年9月期:売上144.32億円・営業利益34.06億円、2026年9月期:売上164.95億円・営業利益43.62億円。各年の範囲・一時損益の差にも注意する。

2026-09-30時点の発行済株式数は201,321,700株、自己株式は12,654,153株。期中平均株式数は191,980,068株で、EPSはこの平均株式数を基にした実績。期末株式数と期中平均は基準が異なるため、期末株式数でEPSを再計算しない。

指標 確認範囲
EPSの前年同期比較 +113.6%
ROIC 投下資本・税率の仮定を置いた推計は行っていない
PER推移 同時点の株価と過去レンジの比較は行っていない

当期は通期実績であり、次期予想との比較は進捗率ではなく、来期の増減と必要な収益水準として確認する。

ポジティブ要因

投資銀行は売上100.45億円で最も大きい。同区分の利益は58.51億円。パブリックサポートサービスの利益-3.34億円も合わせ、売上規模と利益貢献を分けて読む。 営業利益は前年34.06億円から当期43.62億円へ増えた。

リスク要因

投資回収時期に左右される利益であり、単年度の伸びを定常的な収益とみなせない。トラック関連債権への引当金、太陽光事業整理損失、人員・オフィス費用の増加にも注意したい。

業界動向との関連

フィンテック グローバルでは、事業承継向けPE投資の実行・回収とトラックのリース商品販売が増収増益を支えた。事業別の売上と採算が同じ方向に動くかが、その他金融業という業種全体の印象よりも今回の数字を理解する手掛かりになる。

株価への示唆

フィンテック グローバルの決算を評価する際は、当期の営業利益43.62億円から、次の期間の利益と資金回収がどう変化するかを確かめる。営業CF17.61億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。業績の改善が確認できても、発表前の期待や価格に織り込まれていれば、株価が同じ方向に動くとは限らない。

今期の総括

投資回収とリース販売で増益、純利益には売却益。営業CF17.61億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。

来期見通し

来期会社予想は売上高146.00億円、営業利益44.00億円、純利益25.00億円、EPS13.41円。会社予想と実績を分け、進捗の高低だけで上振れ・下振れを断定しない。 配当の会社開示は、期末実績 5.00円、年間実績 5.00円、中間実績 0.00円。実績と予想を区別し、株式分割がある場合は1株額の基準日も合わせる。 次期の2027年9月期は、期末予想 5.00円、年間予想 5.00円、中間予想 0.00円。

総合判断

中立。投資回収時期に左右される利益であり、単年度の伸びを定常的な収益とみなせない。純利益には子会社の連結除外に伴う固定資産売却益が含まれ、通常の案件収益と区別が必要になる。

出典