決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 来期会社計画 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 499億円 | 486億円 | +2.7% | 524億円 |
| 営業利益 | 31億円 | 32億円 | -4.1% | 32億円 |
| 純利益 | 23億円 | 24億円 | -5.5% | 21億円 |
| EPS | 302.14円 | 319.96円 | -5.6% | 281.02円 |
営業収益は増えたが、営業利益率は6.7%から6.2%へ低下した。
定量評価
EPS成長率は5.6%減、ROEは9.4%、自己資本比率は62.2%である。営業CFは27.5億円の黒字、現金及び現金同等物は55.3億円だった。2026年5月12日観測の株価3,190円に対し、来期予想EPSでみたPERは約11.4倍である。
ポジティブ要因
営業収益増
一般貨物の取扱拡大や輸送用機器向け部品の増加で営業収益は増加した。
財務安全性
自己資本比率は62.2%で、高い水準にある。
来期営業増益
来期営業利益は32億円、3.0%増を計画する。
リスク要因
コスト転嫁遅れ
人件費と外注費の増加分の転嫁が進まず、営業減益となった。
物流規制
乗務員の時間外労働規制強化により、従来通りの運行が難しくなる可能性がある。
純利益減
来期純利益は7.0%減の計画で、EPSも低下する。
財務安全性
総資産は398億円、純資産は247億円、自己資本比率は62.2%で高い。営業CFは黒字だが、投資CFはマイナス25.2億円で設備投資負担がある。財務の安定性は保たれている。
業界動向との関連
物流業界は燃料費、人件費、ドライバー不足、時間外労働規制の影響を受ける。価格転嫁が進む場合は利益率が改善するが、荷主交渉が遅れる場合は利益圧迫が続く可能性がある。
株価への示唆
株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。
| シナリオ | 想定PER | 予想EPS | 理論株価 |
|---|---|---|---|
| 弱気 | 9倍 | 281.02円 | 2,529円 |
| 中立 | 11倍 | 281.02円 | 3,091円 |
| 強気 | 13倍 | 281.02円 | 3,653円 |
現在株価は中立シナリオ付近である。価格転嫁が進む場合は上振れ余地がある一方、コスト増が続く場合は下振れる可能性がある。
今期の総括
2026年3月期は増収でも減益となり、物流コスト上昇の影響が表れた。財務は安定しているが、収益性改善には価格転嫁が不可欠である。
来期見通し
2027年3月期は営業収益524億円、営業利益32億円、純利益21億円を計画する。営業増益だが純利益は減少する見通しである。
総合判断
総合判断は中立である。財務安全性は高いが、コスト転嫁遅れが課題である。次は営業利益率と価格改定の進捗を確認したい。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 遠州トラック株式会社「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026年5月12日開示