セグメント
| セグメント | 当期売上高 | 前年同期売上高 | 当期セグメント利益 | 前年同期セグメント利益 |
|---|---|---|---|---|
| 物流事業 | 227,377百万円 | 205,598百万円 | 11,650百万円 | 11,318百万円 |
| その他 | 3,154百万円 | 2,771百万円 | 527百万円 | 418百万円 |
物流事業は物流センター運営、輸配送、倉庫などを含む。その他には文書保管・BPO、不動産賃貸、情報システムなどが含まれる。
決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前期実績 | 増減率 | 次期予想 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2305.31億円 | 2083.70億円 | +10.6% | 2500.00億円 |
| 営業利益 | 118.64億円 | 109.56億円 | +8.3% | 138.00億円 |
| 経常利益 | 125.30億円 | 116.33億円 | +7.7% | 140.00億円 |
| 純利益 | 74.48億円 | 72.71億円 | +2.4% | 83.00億円 |
| EPS | 55.04円 | 54.06円 | +1.8% | 61.63円 |
定量評価
| 指標 | 実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +1.8% | 前期比 | 純利益の伸びは売上・営業利益より緩やか |
| ROIC | 直接開示なし | 投下資本内訳が不足 | 簡易算定は保留 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジ未確認 | 株価評価は追加確認が必要 |
| 営業利益率 | 5.1% | 前期5.3% | 増益でも利益率は0.1ポイント低下 |
ポジティブ要因
物流事業は売上高2273.77億円、セグメント利益116.50億円となった。料金改定の成約増と生産性向上が、物流センター立ち上げ・統廃合の一時費用を上回った。その他もBPOと情報システムの新規案件で増収増益となった。
リスク要因
物流センターの新設・統廃合には先行費用が伴う。2026年3月期末の総資産は1556.61億円へ増え、営業利益率は前期5.3%から5.1%へ低下した。新拠点の稼働率が想定に届かない場合、増収でも利益計画が下振れる余地がある。
財務安全性
自己資本比率は40.1%と前期の41.7%から低下した。営業キャッシュ・フローは133.62億円で前期88.97億円を上回った一方、大型物流拠点への設備投資で投資キャッシュ・フローの負担は重い。営業CFの改善が投資拡大に追いつくかを継続確認したい。
業界動向との関連
物流業界ではドライバー不足、人件費上昇、時間外労働規制への対応が続く。AZ-COM丸和はEC・常温、低温食品、医薬・医療の3PLを軸に料金改定と省人化を進めており、取扱量の増加だけでなく採算改善を伴うかが評価を左右する。
株価への示唆
2027年3月期の会社予想EPS61.63円に対する市場の評価は、営業利益16.3%増の達成確度に左右される。市場株価と過去PERレンジを本記事では取得していないため理論株価は算定しない。新拠点の稼働率改善と営業CFの継続増加が確認できる場合は評価余地が広がるが、投資負担が先行する場合は慎重な見方が残る。
今期の総括
2026年3月期は売上高が10.6%増、営業利益が8.3%増となった。物流事業の料金改定と生産性向上が寄与したが、営業利益率は低下した。増収増益という表面より、新拠点の費用を吸収しながら採算を戻せるかが次の論点となる。
来期見通し
2027年3月期は売上高2500.00億円(前期比8.4%増)、営業利益138.00億円(同16.3%増)、経常利益140.00億円(同11.7%増)、純利益83.00億円(同11.4%増)を計画する。営業利益の伸びが売上を上回る前提であり、物流拠点の稼働率改善と料金改定の定着が達成条件となる。
総合判断
総合判断は中立である。売上高・営業利益・営業CFはいずれも増加したが、営業利益率と自己資本比率は低下した。会社計画が見込む二桁営業増益を評価するには、新設物流拠点の稼働率改善と投資後のキャッシュ創出を確認する必要がある。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、2026-05-11開示