共栄タンカー(9130)の2027年3月期中間期修繕負担で営業減益、船舶売却などで純利益増。長期貸船契約が中心でも修繕と不稼働の負担は残る2027年3月期中間期|2026年11月6日開示共栄タンカー(9130)修繕負担で営業減益、船舶売却などで純利益増海運業収益75.77億円営業利益3.47億円EPS300.26円長期貸船契約が中心でも修繕と不稼働の負担は残るkabutrack.com

決算サマリー

項目 当期実績 前年同期 増減率 通期会社予想 進捗率
海運業収益 75.77億円 75.86億円 -0.1% 150.00億円 50.5%
営業利益 3.47億円 6.83億円 -49.2% 10.00億円 34.7%
経常利益 1.83億円 5.21億円 -64.8% 5.00億円 36.6%
純利益 22.96億円 4.42億円 +418.7% 25.00億円 91.8%
EPS 300.26円 57.88円 +418.8% 326.90円 ―

短信表紙は百万円表示、本文の金額は億円へ換算。CFと事業別表は各原表の単位を確認して換算した。増減率は会社開示を基本とし、EPSなどの計算値は表示額からの概算。進捗率は累計実績を通期予想で割った単純計算で、季節性や下期の費用を織り込んだ予測ではない。EPSの進捗率は示さない。

セグメント

外航海運業を中心とする単一報告セグメントとして、短信は事業別の売上・利益表を省略している。全社実績は上のサマリーで確認し、開示のない製品・地域別利益を全社利益から配分していない。

財務安全性

総資産789.31億円、純資産・資本合計287.47億円。自己資本比率・親会社帰属持分比率は36.4%。資産評価や利益の蓄積を含む資本の厚さと、営業活動の資金収支は分けて確認する。

営業CFは37.55億円、投資CFは-2.91億円、財務CFは-18.06億円。現金同等物の残高は75.38億円。営業・投資CFの単純合計は34.64億円だが、投資CFには設備取得のほか資産売却や有価証券の取得等も含まれる。

定量評価

EPSは当期300.26円、前年同期57.88円。増減率は+418.8%。利益総額に加えて期中平均株式数も影響する。営業利益率は4.6%、前年は9.0%。増収の大きさだけでなく、売上に対して残る利益を比較する。

単独四半期の比較では、7〜9月の売上38.27億円・営業利益1.10億円に対し、その前の4〜6月は売上37.50億円・営業利益2.37億円。累計開示の差額から求めた概数で、独立した会社予想ではない。前年同期比と異なり季節性や納入時期の影響があるため、連続的な伸びとは断定しない。

2026-09-30時点の発行済株式数は7,650,000株、自己株式は2,337株。期中平均株式数は7,647,663株で、EPSはこの平均株式数を基にした実績。期末株式数と期中平均は基準が異なるため、期末株式数でEPSを再計算しない。

指標 確認範囲
EPSの前年同期比較 +418.8%
ROIC 投下資本・税率の仮定を置いた推計は行っていない
PER推移 同時点の株価と過去レンジの比較は行っていない

会社の通期営業利益予想10.00億円に対し、累計実績との差額は6.53億円。これは会社予想から実績を引いた計算で、残る期間の独立した会社予想ではない。

ポジティブ要因

LPG船の稼働や傭船料の更改が支えたが、メキシコで停泊する船の収入減と長期修繕による不稼働が響いた。純利益の増加には船舶売却益と保険金に関する特別損益が大きく影響している。 売上75.77億円に対して、営業利益3.47億円を確保した。

リスク要因

長期貸船契約が中心でも修繕と不稼働の負担は残る。メキシコ停泊船の維持管理費・引当金、支払利息と船舶投資の資金支出を確認し、売却益による純増益を営業収益の回復と混同しない。

業界動向との関連

共栄タンカーでは、LPG船の稼働や傭船料の更改が支えたが、メキシコで停泊する船の収入減と長期修繕による不稼働が響いた。会社が説明する事業の動きと、全社の利益・資金収支が対応しているかを次の開示でも確認する。

株価への示唆

共栄タンカーの決算を評価する際は、当期の営業利益3.47億円から、通期予想10.00億円へつながる受注・販売・採算の条件を確かめる。営業CF37.55億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。業績の改善が確認できても、発表前の期待や価格に織り込まれていれば、株価が同じ方向に動くとは限らない。

今期の総括

修繕負担で営業減益、船舶売却などで純利益増。営業CF37.55億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。

来期見通し

通期会社予想は海運業収益150.00億円、営業利益10.00億円、純利益25.00億円、EPS326.90円。会社予想と実績を分け、進捗の高低だけで上振れ・下振れを断定しない。 配当の会社開示は、期末予想 20.00円、年間予想 40.00円、中間実績 20.00円。実績と予想を区別し、株式分割がある場合は1株額の基準日も合わせる。会社予想

総合判断

中立。長期貸船契約が中心でも修繕と不稼働の負担は残る。純利益の増加には船舶売却益と保険金に関する特別損益が大きく影響している。

出典