決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 10.28億円 | 9.96億円 | +3.2% | 10.10億円 | 該当なし |
| 営業利益 | 2.29億円 | 2.08億円 | +10.4% | 1.97億円 | 該当なし |
| 経常利益 | 1.81億円 | 1.55億円 | +16.5% | 1.05億円 | 該当なし |
| 当期純利益 | 1.80億円 | 1.54億円 | +16.7% | 1.04億円 | 該当なし |
| 1口当たり当期純利益 | 1,752円 | 1,501円 | +16.7% | 1,010円 | 該当なし |
通期決算では会社計画欄に次期予想を置いているため、進捗率は該当なしとしています。前年比などが非開示の場合は、決算短信側で前年実績または増減率が示されていないことを意味します。
セグメント
本投資法人は再生可能エネルギー発電設備等の賃貸事業という単一セグメントであり、報告セグメント別の損益はない。営業収益10.28億円、営業利益2.29億円に対し、発電設備の稼働・売電収入、設備売却、運営費用、借入金コストを一体で確認する必要がある。
財務安全性
総資産は68.70億円、純資産は31.60億円、自己資本比率は46.0%。営業CFは8.64億円、投資CFは-1.68億円、財務CFは-8.53億円、期末現金残高は4.45億円だった。期末借入金残高は36.36億円、LTVは52.9%であり、2027年6月期に予定する借入金返済後の資金余力が焦点になる。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 1口当たり当期純利益成長率 | +16.7% | 前期比 | 当期純利益と同方向に伸びた。 |
| 1口当たりFFO | 8,175円 | 前期7,802円 | 減価償却を戻した現金収益力を見る。 |
| 自己資本当期純利益率 | 5.5% | 前期4.4% | 利益効率は改善した。 |
| LTV | 52.9% | 期末 | 金利上昇と借換・返済余力を確認する。 |
営業利益率は22.3%、総資産経常利益率は2.5%。利益超過分配を含む1口当たり分配金は3,540円で、利益のみを原資とする分配金1,752円を上回る。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は2.29億円(+10.4%)、当期純利益は1.80億円(+16.7%)。営業収益の伸びを上回る増益となり、自己資本当期純利益率も5.5%へ改善した。
売上規模の確認
営業収益は10.28億円(+3.2%)。営業CF8.64億円を確保し、1口当たりFFOは8,175円と前期の7,802円を上回った。
財務基盤
自己資本比率は46.0%と前期末の44.8%から上昇した。一方、LTVは52.9%であり、借入金返済と分配の両立を継続確認したい。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業CF8.64億円に対して財務CFは-8.53億円となり、期末現金残高は4.45億円へ減少した。2027年6月期には合計35.86億円の借入金返済を予定しており、設備売却代金と手元資金の管理が重要になる。
販売数量・コスト前提の変動
2027年6月期予想は営業収益10.10億円(-1.7%)、営業利益1.97億円(-14.2%)、当期純利益1.04億円(-42.3%)。設備売却後の収益減少と借入金返済を織り込むため、前年実績との比較にはポートフォリオ変化を反映させる必要がある。
市場評価の変動可能性
発電量は日射量、積雪、設備故障、出力制御の影響を受ける。金利上昇は借入コストと分配余力を圧迫し、利益超過分配は会計利益を超える現金分配であるため、継続性を別途見る必要がある。
業界動向との関連
インフラファンドでは、固定価格買取制度による収入安定性が支えになる一方、発電設備の経年劣化、出力制御、金利上昇、資産売却後の規模縮小が評価を左右する。営業利益だけでなくFFO、LTV、1口当たり分配金を並べて見る必要がある。
株価への示唆
当期増益と自己資本比率の改善は支えになるが、次期減益予想と1口当たり分配金の減少見通しは上値を抑えやすい。市場価格データを反映していないため分配金利回りの評価は保留し、設備売却後の収益規模とLTVを優先して確認する。
今期の総括
営業収益10.28億円(+3.2%)、営業利益2.29億円(+10.4%)、当期純利益1.80億円(+16.7%)と増収増益だった。営業CF8.64億円、1口当たりFFO8,175円も確認でき、当期の運用実績は堅調だった。
来期見通し
2027年6月期は営業収益10.10億円、営業利益1.97億円、経常利益1.05億円、当期純利益1.04億円、1口当たり当期純利益1,010円を予想する。1口当たり分配金は利益超過分配830円を含む1,841円で、当期の3,540円から減少する見通し。
総合判断
総合判断は中立。当期の増収増益とFFO改善は前向きだが、設備売却と借入金返済に伴う次期減益・減配予想を重く見る。次回は発電量、設備売却後の賃貸収入、LTV、手元資金、1口当たり分配金の進捗を確認したい。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年6月期 決算短信(インフラファンド)」、いちごグリーンインフラ投資法人、開示日: 2026-08-14