決算サマリー
| 項目 | 2026年5月期 | 2025年11月期 | 前期比 | 2026年11月期予想 |
|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | 41.89億円 | 42.43億円 | -1.3% | 41.66億円 |
| 営業利益 | 13.09億円 | 12.05億円 | +8.6% | 12.25億円 |
| 経常利益 | 10.68億円 | 6.07億円 | +75.8% | 7.79億円 |
| 当期純利益 | 11.14億円 | 6.06億円 | +83.8% | 7.78億円 |
| 1口当たり分配金(利益超過分配含む) | 2,185円 | 2,000円 | +9.3% | 1,512円 |
当期の分配金は利益分配2,024円と利益超過分配161円で構成される。前期は利益超過分配が852円あったため、分配の中身は大きく変化した。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 1口当たり当期純利益 | 2,113円 | 前期1,132円 | 経常利益の増加を反映 |
| 自己資本比率 | 45.3% | 前期42.9% | 純資産の増加により2.4ポイント上昇 |
| LTV | 53.4% | 総資産に対する有利子負債 | 金利上昇時の分配余力に影響 |
| 1口当たり純資産 | 82,982円 | 前期77,957円 | 前期末から5,025円増加 |
ポジティブ要因
利益水準の改善
営業収益は1.3%減少したが、営業利益は8.6%増、経常利益は75.8%増となった。前期より利益超過分配への依存が低下し、利益分配は1,148円から2,024円に増加した。
保有資産の運用
期末の保有資産は12物件、合計設備容量は243.4MW、評価価値の合計は809.04億円である。発電量と売電価格が営業収益の基礎となる。
自己資本比率の上昇
純資産は437.59億円、自己資本比率は45.3%となり、前期末の42.9%から上昇した。
リスク要因
次期の減益・減配予想
2026年11月期は当期純利益7.78億円と1口当たり分配金1,512円を予想する。直近実績からは673円の減少であり、当期の高い利益伸長をそのまま延長できない。
LTVと金融費用
期末の借入金残高は516.02億円、LTVは53.4%である。借換え金利の上昇は経常利益と1口当たり分配金を押し下げる要因となる。
発電量と制度変更
日照量、風況、出力制御、設備故障により発電量は変動する。FIT制度、廃棄等費用積立、保険料や修繕費の変化も分配金に影響する。
財務安全性
総資産は966.27億円、純資産は437.59億円、自己資本比率は45.3%である。営業キャッシュ・フローは27.92億円、投資キャッシュ・フローはマイナス14.42億円、財務キャッシュ・フローはマイナス26.60億円であった。LTV53.4%の管理と返済期限の分散が金利上昇局面の確認点となる。
業界動向との関連
再生可能エネルギー設備は長期の売電契約により収入を見通しやすい反面、資金調達コスト、出力制御、修繕費、制度変更の影響を受ける。評価では発電量だけでなく、LTVと分配の原資を同時に見る必要がある。
株価への示唆
投資口価格は、利益超過分配を含む分配金の水準と持続性、長期金利、発電実績に左右される。次期は1口当たり分配金の低下を見込むため、表面的な直近分配金だけでは判断しにくい。市場価格データを取得していないため、分配金利回りの試算は行わない。
今期の総括
営業収益は小幅に減少したが、営業利益、経常利益、当期純利益は前期を上回った。1口当たり分配金は2,185円で、利益超過分配の比率は前期から低下した。
来期見通し
2026年11月期は営業収益41.66億円、当期純利益7.78億円、1口当たり分配金1,512円を予想する。2027年5月期は営業収益42.44億円、当期純利益8.88億円、1口当たり分配金1,720円の計画である。いずれも利益超過分配金36円を含む。
総合判断
総合判断は中立である。当期は経常利益と当期純利益が大きく増え、利益分配も増加した。ただし次期は減益・減配予想で、LTVは53.4%である。発電量、調達金利、利益超過分配を除いた利益分配の推移が次の確認点である。
出典
本記事は、エネクス・インフラ投資法人が2026年7月15日に開示した「2026年5月期 決算短信(インフラファンド)」を基に作成している。