エネクス・インフラ投資法人 9286|2026年5月期 1口分配金 2,185円 利益超過分配161円を含む 保有12物件/243.4MW 経常利益 +75.8% LTV 53.4% 次期分配金は1,512円予想

決算サマリー

項目2026年5月期2025年11月期前期比2026年11月期予想
営業収益41.89億円42.43億円-1.3%41.66億円
営業利益13.09億円12.05億円+8.6%12.25億円
経常利益10.68億円6.07億円+75.8%7.79億円
当期純利益11.14億円6.06億円+83.8%7.78億円
1口当たり分配金(利益超過分配含む)2,185円2,000円+9.3%1,512円

当期の分配金は利益分配2,024円と利益超過分配161円で構成される。前期は利益超過分配が852円あったため、分配の中身は大きく変化した。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
1口当たり当期純利益2,113円前期1,132円経常利益の増加を反映
自己資本比率45.3%前期42.9%純資産の増加により2.4ポイント上昇
LTV53.4%総資産に対する有利子負債金利上昇時の分配余力に影響
1口当たり純資産82,982円前期77,957円前期末から5,025円増加

ポジティブ要因

利益水準の改善

営業収益は1.3%減少したが、営業利益は8.6%増、経常利益は75.8%増となった。前期より利益超過分配への依存が低下し、利益分配は1,148円から2,024円に増加した。

保有資産の運用

期末の保有資産は12物件、合計設備容量は243.4MW、評価価値の合計は809.04億円である。発電量と売電価格が営業収益の基礎となる。

自己資本比率の上昇

純資産は437.59億円、自己資本比率は45.3%となり、前期末の42.9%から上昇した。

リスク要因

次期の減益・減配予想

2026年11月期は当期純利益7.78億円と1口当たり分配金1,512円を予想する。直近実績からは673円の減少であり、当期の高い利益伸長をそのまま延長できない。

LTVと金融費用

期末の借入金残高は516.02億円、LTVは53.4%である。借換え金利の上昇は経常利益と1口当たり分配金を押し下げる要因となる。

発電量と制度変更

日照量、風況、出力制御、設備故障により発電量は変動する。FIT制度、廃棄等費用積立、保険料や修繕費の変化も分配金に影響する。

財務安全性

総資産は966.27億円、純資産は437.59億円、自己資本比率は45.3%である。営業キャッシュ・フローは27.92億円、投資キャッシュ・フローはマイナス14.42億円、財務キャッシュ・フローはマイナス26.60億円であった。LTV53.4%の管理と返済期限の分散が金利上昇局面の確認点となる。

業界動向との関連

再生可能エネルギー設備は長期の売電契約により収入を見通しやすい反面、資金調達コスト、出力制御、修繕費、制度変更の影響を受ける。評価では発電量だけでなく、LTVと分配の原資を同時に見る必要がある。

株価への示唆

投資口価格は、利益超過分配を含む分配金の水準と持続性、長期金利、発電実績に左右される。次期は1口当たり分配金の低下を見込むため、表面的な直近分配金だけでは判断しにくい。市場価格データを取得していないため、分配金利回りの試算は行わない。

今期の総括

営業収益は小幅に減少したが、営業利益、経常利益、当期純利益は前期を上回った。1口当たり分配金は2,185円で、利益超過分配の比率は前期から低下した。

来期見通し

2026年11月期は営業収益41.66億円、当期純利益7.78億円、1口当たり分配金1,512円を予想する。2027年5月期は営業収益42.44億円、当期純利益8.88億円、1口当たり分配金1,720円の計画である。いずれも利益超過分配金36円を含む。

総合判断

総合判断は中立である。当期は経常利益と当期純利益が大きく増え、利益分配も増加した。ただし次期は減益・減配予想で、LTVは53.4%である。発電量、調達金利、利益超過分配を除いた利益分配の推移が次の確認点である。

出典

本記事は、エネクス・インフラ投資法人が2026年7月15日に開示した「2026年5月期 決算短信(インフラファンド)」を基に作成している。