三井倉庫ホールディングス(9302)の2027年3月期中間期物流は増収微減益、不動産稼働が全社増益を支える。物流取扱量の増加と利益単価を分けて見る2027年3月期中間期|2026年11月6日開示三井倉庫ホールディングス(9302)物流は増収微減益、不動産稼働が全社増益を支える営業収益1,655.41億円営業利益119.92億円EPS90.11円物流取扱量の増加と利益単価を分けて見るkabutrack.com

決算サマリー

項目 当期実績 前年同期 増減率 通期会社予想 進捗率
営業収益 1,655.41億円 1,470.09億円 +12.6% 3,300.00億円 50.2%
営業利益 119.92億円 116.28億円 +3.1% 240.00億円 50.0%
経常利益 121.53億円 115.01億円 +5.7% 225.00億円 54.0%
純利益 67.70億円 55.89億円 +21.1% 130.00億円 52.1%
EPS 90.11円 74.69円 +20.6% 173.40円 ―

短信表紙は百万円表示、本文の金額は億円へ換算。CFと事業別表は各原表の単位を確認して換算した。増減率は会社開示を基本とし、EPSなどの計算値は表示額からの概算。進捗率は累計実績を通期予想で割った単純計算で、季節性や下期の費用を織り込んだ予測ではない。EPSの進捗率は示さない。

セグメント

事業・区分 当期売上 前年売上 増減率 当期利益 前年利益
物流 1,610.00億円 1,436.46億円 +12.1% 127.54億円 128.62億円
不動産 50.73億円 39.60億円 +28.1% 24.92億円 15.42億円

内部取引を含む事業別収益。全社・消去等の調整があり、事業利益合計と連結利益は一致しない。

財務安全性

総資産3,203.05億円、純資産・資本合計1,528.20億円。自己資本比率・親会社帰属持分比率は43.7%。資産評価や利益の蓄積を含む資本の厚さと、営業活動の資金収支は分けて確認する。

営業CFは187.19億円、投資CFは-79.59億円、財務CFは-144.16億円。現金同等物の残高は438.54億円。営業・投資CFの単純合計は107.60億円だが、投資CFには設備取得のほか資産売却や有価証券の取得等も含まれる。

定量評価

EPSは当期90.11円、前年同期74.69円。増減率は+20.6%。利益総額に加えて期中平均株式数も影響する。営業利益率は7.2%、前年は7.9%。増収の大きさだけでなく、売上に対して残る利益を比較する。

単独四半期の比較では、7〜9月の売上848.44億円・営業利益62.96億円に対し、その前の4〜6月は売上806.97億円・営業利益56.96億円。累計開示の差額から求めた概数で、独立した会社予想ではない。前年同期比と異なり季節性や納入時期の影響があるため、連続的な伸びとは断定しない。

2026-09-30時点の発行済株式数は77,991,106株、自己株式は3,187,321株。期中平均株式数は75,141,771株で、EPSはこの平均株式数を基にした実績。期末株式数と期中平均は基準が異なるため、期末株式数でEPSを再計算しない。

指標 確認範囲
EPSの前年同期比較 +20.6%
ROIC 投下資本・税率の仮定を置いた推計は行っていない
PER推移 同時点の株価と過去レンジの比較は行っていない

会社の通期営業利益予想240.00億円に対し、累計実績との差額は120.08億円。これは会社予想から実績を引いた計算で、残る期間の独立した会社予想ではない。

ポジティブ要因

物流は売上1,610.00億円で最も大きい。同区分の利益は127.54億円。不動産の利益24.92億円も合わせ、売上規模と利益貢献を分けて読む。 営業利益は前年116.28億円から当期119.92億円へ増えた。

リスク要因

物流取扱量の増加と利益単価を分けて見る。収受料金の適正化とコスト低減、航空貨物の構成、不動産の稼働を確認し、本社移転費用の解消・事業売却を継続利益とみなさない。

業界動向との関連

三井倉庫ホールディングスでは、医療関連貨物や新規業務で物流収入は増えたが、前年の高付加価値航空輸送の反動で物流利益は微減だった。事業別の売上と採算が同じ方向に動くかが、倉庫・運輸関連業という業種全体の印象よりも今回の数字を理解する手掛かりになる。

株価への示唆

三井倉庫ホールディングスの決算を評価する際は、当期の営業利益119.92億円から、通期予想240.00億円へつながる受注・販売・採算の条件を確かめる。営業CF187.19億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。業績の改善が確認できても、発表前の期待や価格に織り込まれていれば、株価が同じ方向に動くとは限らない。

今期の総括

物流は増収微減益、不動産稼働が全社増益を支える。営業CF187.19億円は利益と異なる動きも示すため、債権・在庫・債務の増減と合わせて収益の質を確認する。

来期見通し

通期会社予想は営業収益3,300.00億円、営業利益240.00億円、純利益130.00億円、EPS173.40円。会社予想と実績を分け、進捗の高低だけで上振れ・下振れを断定しない。 配当の会社開示は、期末予想 27.00円、年間予想 52.00円、中間実績 25.00円。実績と予想を区別し、株式分割がある場合は1株額の基準日も合わせる。会社予想(修正あり)

総合判断

中立。物流取扱量の増加と利益単価を分けて見る。純利益には事業売却益も含まれる。

出典