決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3323.20億円 | 2834.38億円 | +17.2% | 4240億円 | 78.4% |
| 営業利益 | 252.33億円 | 242.06億円 | +4.2% | 335億円 | 75.3% |
| 経常利益 | 237.28億円 | 239.52億円 | -0.9% | 322億円 | 73.7% |
| 純利益 | 129.19億円 | 135.67億円 | -4.8% | 185億円 | 69.8% |
| EPS | 71.63円 | 75.22円 | -4.8% | 102.57円 | 69.8% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -4.8% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は7.6%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は252.33億円と4.2%増え、通期計画335億円に対する進捗率は75.3%です。営業利益率は7.6%で、増収率17.2%に比べると増益率は小さく、第4四半期は通期計画の達成と利益率の両方が注目点です。
売上規模の確認
売上高は3323.20億円、前年比は+17.2%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は31.9%、純資産は1220.55億円です。ここが薄い会社では、赤字の大小よりも赤字が何四半期続けられるかを市場は見ます。
リスク要因
キャッシュ・フロー計算書は未作成
会社は第3四半期累計のキャッシュ・フロー計算書を作成していません。一方、現金及び預金は前期末比228.39億円増、売掛金は108.92億円増、コンテンツ配信権は32.63億円増です。運転資金とコンテンツ投資の回収を見る必要があります。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高4240億円、営業利益335億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
財務安全性
総資産は前期末から756.75億円増の3354.58億円、純資産は1220.55億円です。社債は200億円、長期借入金は89.31億円増え、自己資本比率は前期末の37.6%から31.9%へ低下しました。エクシングの新規連結を含む事業拡大が、利益とキャッシュにどう結びつくかが重要です。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高3323.20億円(+17.2%)、営業利益252.33億円(+4.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益129.19億円(-4.8%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高4240億円、営業利益335億円、経常利益322億円、純利益185億円、EPS102.57円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高3323.20億円、営業利益252.33億円、純利益129.19億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年8月期 第3四半期決算短信[日本基準](連結)」、U-NEXT、開示日: 2026-07-13