決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1925.63億円 | 1671.72億円 | +15.2% | 7750億円 | 24.8% |
| 営業利益 | 291.81億円 | 275.03億円 | +6.1% | 1300億円 | 22.4% |
| 税引前利益 | 499.52億円 | 355.48億円 | +40.5% | 非開示 | 該当なし |
| 純利益 | 366.56億円 | 281.68億円 | +30.1% | 1200億円 | 30.5% |
| EPS | 837.15円 | 641.83円 | +30.4% | 2742.77円 | 30.5% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
| 事業 | 売上収益 | 前年同期比 | 営業利益 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| 電気・ガス | 832.90億円 | +29.5% | 64.20億円 | -17.9% |
| 通信 | 329.21億円 | +3.0% | 83.38億円 | +8.2% |
| 飲料 | 217.65億円 | +5.1% | 27.43億円 | +5.1% |
| 保険 | 97.94億円 | +20.6% | 16.79億円 | -16.2% |
| 金融 | 132.66億円 | +42.3% | 78.10億円 | +69.3% |
| ソリューション | 61.56億円 | -9.2% | 11.84億円 | -11.8% |
| 取次販売 | 253.68億円 | -2.3% | 27.33億円 | -2.3% |
成長をけん引したのは電気・ガスと金融です。ただし電気・ガスは将来のストック利益獲得に向けた顧客獲得費用、保険も販売好調に伴う獲得費用が先行し、ともに増収減益でした。通信・飲料は契約増に伴うストック利益が伸長。営業利益以上に税引前利益が伸びたのは、円安に伴う金融収益の増加が主因です。
財務安全性
総資産は2兆8815.83億円、資本は1兆2839.85億円、親会社所有者帰属持分比率は43.5%です。営業CFは-180.83億円、投資CFは-907.53億円、財務CFは-16.79億円で、現金同等物は4336.09億円。投資有価証券取得に加え、法人税支払いなどで営業CFも赤字となり、利益の伸びと現金収支には開きがあります。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +30.4% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は15.2%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は291.81億円、前年比は+6.1%です。増益そのものより、営業利益率15.2%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は1925.63億円、前年比は+15.2%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は43.5%、純資産は12839.85億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは-180.83億円です。税引前利益が499.52億円まで伸びる一方で現金収支は赤字であり、法人税支払いと運転資金の動きを継続して確認する必要があります。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高7750億円、営業利益1300億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上収益1925.63億円(+15.2%)、営業利益291.81億円(+6.1%)、親会社の所有者に帰属する四半期利益366.56億円(+30.1%)でした。金融事業の伸長と円安に伴う金融収益が利益を押し上げる一方、電気・ガスと保険では顧客獲得費用が先行し、営業CFは赤字です。本業のストック利益拡大と先行投資の回収を分けて評価します。
来期見通し
通期見通しは売上収益7750億円、営業利益1300億円、親会社所有者帰属利益1200億円、EPS2742.77円です。第1四半期の進捗は営業利益22.4%に対し最終利益30.5%で、金融収益に押し上げられた差を本業の上振れと混同しないことが大切です。
総合判断
総合判断は中立です。金融事業とストック利益の拡大は強い一方、電気・ガスと保険では顧客獲得費用が先行し、営業CFは-180.83億円でした。次回は契約獲得費用の回収、金融収益を除いた利益成長、営業CFの黒字化を確認します。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」、光通信、開示日: 2026-08-13