決算サマリー

売上高は1,182,260百万円で前期比10.2%減、営業利益は100,992百万円で同27.0%減、経常利益は158,532百万円で同13.2%増、親会社株主に帰属する当期純利益は58,537百万円で同36.7%減でした。営業利益率は8.5%です。

2027年3月期会社予想は、売上高1,380,000百万円、営業利益125,000百万円、経常利益125,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益81,000百万円です。会社予想は外部環境により変動する可能性があります。

定量評価

EPSは2026年3月期実績で325.51円、2027年3月期会社予想で460.21円です。予想EPSは実績比で約41.4%増です。

2026年5月11日終値3,845円を用いると、予想PERは約8.4倍です。ROICは決算短信の開示情報だけでは算定不可です。ROEは4.3%、自己資本比率は37.6%でした。

ポジティブ要因

営業キャッシュ・フローは224,265百万円のプラスで、発電事業として大きな資金創出力があります。来期は営業利益23.8%増、純利益38.4%増を見込んでおり、利益回復計画が示されています。

年間配当は100円、来期予想は105円です。2026年5月11日終値に対する予想配当利回りは約2.7%です。

リスク要因

今期は売上と営業利益が減少し、純利益も36.7%減となりました。豪州の再生可能エネルギー発電設備や高砂火力発電所などで減損損失、大間原子力発電所計画に関連する固定資産除却損が計上されています。本業の収益力とは異なる要因が含まれています。

電力事業は燃料価格、電力市場価格、容量市場、設備稼働率、修繕費、規制・政策の影響を受けます。経常利益は今期増益でしたが、来期は21.2%減の予想であり、利益構成の確認が必要です。

財務安全性

総資産3,739,701百万円、純資産1,534,476百万円、自己資本比率37.6%です。現金及び現金同等物は348,865百万円でした。

営業キャッシュ・フローは大きくプラスですが、投資キャッシュ・フローも193,248百万円のマイナスで、発電設備関連の投資負担は大きい構造です。

業界動向との関連

電力業界では燃料費、卸電力市場、再生可能エネルギー投資、火力発電所の稼働、原子力関連計画が業績に影響します。政策や市場制度変更も利益変動要因になります。

株価への示唆

予想PER約8.4倍は、来期純利益回復を前提に低めに見えます。ただし、電力事業は設備投資と政策要因が大きく、経常利益減益予想もあるため、低PERだけで判断するのは慎重でありたいところです。

株価は業績だけでなく市場期待や需給によって変動します。

今期の総括

今期は営業減益と純利益減少が目立つ一方、経常利益は持分法投資利益の増加などで増益となりました。営業利益、経常利益、純利益の動きが分かれており、利益の中身を確認したい決算です。

来期見通し

来期は売上高と営業利益、純利益の回復を計画しています。会社予想は外部環境により変動する可能性がありますが、燃料費、発電設備、電力市場価格、海外事業が焦点です。

総合判断

総合判断は中立である。予想PERとキャッシュ創出力は支えですが、今期営業減益、特別損失、経常利益減益予想を踏まえ、利益回復の質を確認したい決算です。

出典

会社開示資料「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」。補足市場データはStooqを参照、終値日は2026年5月11日。