広島ガス(9535)の2027年3月期中間期ガス販売増でも原料費の反映遅れで営業赤字。原油・為替と原料費調整による単価への反映時期を確認する2027年3月期中間期|2026年11月6日開示広島ガス(9535)ガス販売増でも原料費の反映遅れで営業赤字売上高426.62億円営業利益-10.48億円EPS-7.36円原油・為替と原料費調整による単価への反映時期を確認するkabutrack.com

決算サマリー

項目 当期実績 前年同期 増減率 通期会社予想 進捗率
売上高 426.62億円 402.59億円 +6.0% 920.00億円 46.4%
営業利益 -10.48億円 0.81億円 赤字転落 20.00億円 ―
経常利益 -5.72億円 5.55億円 赤字転落 28.00億円 ―
純利益 -5.06億円 3.25億円 赤字転落 22.00億円 ―
EPS -7.36円 4.74円 赤字転落 32.01円 ―

短信表紙は百万円表示、本文の金額は億円へ換算。CFと事業別表は各原表の単位を確認して換算した。増減率は会社開示を基本とし、EPSなどの計算値は表示額からの概算。進捗率は累計実績を通期予想で割った単純計算で、季節性や下期の費用を織り込んだ予測ではない。EPSの進捗率は示さない。

セグメント

事業・区分 当期売上 前年売上 増減率 当期利益 前年利益
ガス事業 315.16億円 299.27億円 +5.3% -16.35億円 -2.16億円
LPG事業 96.92億円 89.54億円 +8.2% 4.44億円 2.03億円
その他事業 14.52億円 13.78億円 +5.4% 0.59億円 -0.04億円

外部顧客への売上高。利益は会社のセグメント利益であり、全社費用等の調整を区別する。

セグメント利益の合計-11.32億円と全社の営業利益-10.48億円との差額は0.84億円。全社費用や消去等の調整を含むため、個々の事業利益をそのまま全社利益とみなさない。

財務安全性

総資産1,313.14億円、純資産・資本合計743.91億円。自己資本比率・親会社帰属持分比率は54.1%。資産評価や利益の蓄積を含む資本の厚さと、営業活動の資金収支は分けて確認する。

当該期の営業・投資CFをそろえた評価は示さない。現金預金残高の増減だけで営業CFや投資余力を判断せず、次の資金収支開示で確認する。

定量評価

EPSは当期-7.36円、前年同期4.74円。増減率は赤字転落。利益総額に加えて期中平均株式数も影響する。営業利益率は-2.5%、前年は0.2%。増収の大きさだけでなく、売上に対して残る利益を比較する。

単独四半期の比較では、7〜9月の売上203.09億円・営業利益-17.52億円に対し、その前の4〜6月は売上223.53億円・営業利益7.04億円。累計開示の差額から求めた概数で、独立した会社予想ではない。前年同期比と異なり季節性や納入時期の影響があるため、連続的な伸びとは断定しない。

2026-09-30時点の発行済株式数は68,854,805株、自己株式は2,026株。期中平均株式数は68,766,172株で、EPSはこの平均株式数を基にした実績。期末株式数と期中平均は基準が異なるため、期末株式数でEPSを再計算しない。

指標 確認範囲
EPSの前年同期比較 赤字転落
ROIC 投下資本・税率の仮定を置いた推計は行っていない
PER推移 同時点の株価と過去レンジの比較は行っていない

会社の通期営業利益予想20.00億円に対し、累計実績との差額は30.48億円。これは会社予想から実績を引いた計算で、残る期間の独立した会社予想ではない。

ポジティブ要因

ガス事業は売上315.16億円で最も大きい。同区分の利益は-16.35億円。 売上426.62億円はあるが、営業利益は-10.48億円の損失であり、黒字の事業と全社費用の差を確認する必要がある。

リスク要因

原油・為替と原料費調整による単価への反映時期を確認する。数量と卸供給の構成、設備投資と資金負担を見て、タイムラグの解消を確定した将来利益とみなさない。

業界動向との関連

広島ガスでは、都市ガス販売量とLNG収益が増えた一方、原料価格上昇が販売単価へ反映されるまでの時差で営業損益は赤字となった。事業別の売上と採算が同じ方向に動くかが、電気・ガス業という業種全体の印象よりも今回の数字を理解する手掛かりになる。

株価への示唆

広島ガスの決算を評価する際は、当期の営業利益-10.48億円から、通期予想20.00億円へつながる受注・販売・採算の条件を確かめる。営業利益-10.48億円と純利益-5.06億円だけでは、当該期の資金収支を判定できない。業績の改善が確認できても、発表前の期待や価格に織り込まれていれば、株価が同じ方向に動くとは限らない。

今期の総括

ガス販売増でも原料費の反映遅れで営業赤字。営業利益-10.48億円と純利益-5.06億円だけでは、当該期の資金収支を判定できない。

来期見通し

通期会社予想は売上高920.00億円、営業利益20.00億円、純利益22.00億円、EPS32.01円。会社予想と実績を分け、進捗の高低だけで上振れ・下振れを断定しない。 配当の会社開示は、期末予想 6.00円、年間予想 12.00円、中間実績 6.00円。実績と予想を区別し、株式分割がある場合は1株額の基準日も合わせる。会社予想

総合判断

中立。原油・為替と原料費調整による単価への反映時期を確認する。冬に売上が偏る事業であり、中間赤字だけで通期を機械的に判断できない。

出典