決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率通期会社予想進捗率
売上高79.65億円78.28億円+1.7%300.30億円26.5%
営業利益15.60億円17.99億円-13.3%45.51億円34.3%
経常利益15.83億円18.16億円-12.8%46.41億円34.1%
親会社株主に帰属する四半期純利益10.75億円12.26億円-12.3%31.07億円34.6%
EPS83.35円95.13円-12.4%240.77円34.6%

通期予想に対する進捗は高めですが、第1四半期は道路関連事業の工事進捗や季節性の影響も受けます。進捗率だけで上振れ期待を強めるより、前年同期比の利益低下を合わせて見る決算です。

セグメント別の動き

セグメント売上高前年同期比セグメント利益前年同期比
道路関連事業73.34億円+0.7%15.43億円-14.2%
レジャー事業3.55億円+24.5%0.27億円+49.6%
不動産事業2.75億円+5.8%2.14億円+6.8%

売上の中心は道路関連事業です。レジャーと不動産は伸びていますが、全体の利益を左右するのは道路関連の採算です。

注目ポイント

道路関連事業は増収減益

道路関連事業は売上高73.34億円(+0.7%)と小幅増収でしたが、セグメント利益は15.43億円(-14.2%)でした。道路土木工事や道路維持管理業務は増収となった一方、道路清掃業務の一部で人件費や外注費の増加が利益を圧迫したと読み取れます。

スバル興業は道路関連が収益の柱です。ここが増収でも利益を落とすと、全体の営業利益も下がります。第1四半期の減益は、ほぼこの道路関連の採算低下が主因と見てよさそうです。

レジャーと不動産は改善

レジャー事業は売上高3.55億円、セグメント利益0.27億円。不動産事業は売上高2.75億円、セグメント利益2.14億円でした。レジャーはインバウンド需要や外食需要の底堅さ、不動産は安定収益が支えています。

ただ、規模の違いがあります。レジャーと不動産が良くても、道路関連の利益低下を完全に吸収するほどではありません。ここが同社の読みどころです。

財務は非常に安定

総資産440.77億円、純資産376.07億円、自己資本比率85.1%です。財務安全性は高く、配当予想も年80円で据え置きです。短期的な財務不安は小さい会社です。

一方で、財務が厚い会社ほど、利益率の低下が続くと資本効率の面で見られます。安定株としての安心感と、成長・利益率への物足りなさ。この両方が同居する決算です。

リスク要因

道路関連のコスト上昇

公共投資や国土強靭化の需要は追い風ですが、人件費、外注費、資材費が上がると採算は落ちます。道路関連は安定需要のイメージが強い一方、利益率はコスト管理にかなり左右されます。

第1四半期の進捗を過信しにくい

営業利益の通期進捗は34.3%と高めです。ただ、前年同期比では-13.3%です。進捗率だけを見て強気になりすぎると、工事進捗や季節性のぶれを見落とします。

株価への示唆

今回の決算は、安定感はあるが強くはない、という印象です。売上は増え、財務は厚く、通期進捗も悪くない。ただ、主力の道路関連で利益が落ちたため、株価が素直に好感するには少し弱い。

配当と財務を重視する投資家には見やすい会社です。ただし、再評価には道路関連の利益率改善か、通期予想に対する上振れ感が必要になります。

今期の総括

スバル興業の2027年1月期第1四半期は、売上高79.65億円、営業利益15.60億円、純利益10.75億円でした。通期計画に対する進捗は高めですが、前年同期比では減益です。

道路関連事業の安定需要は続いています。問題は採算です。レジャー、不動産は堅調でも、会社全体を動かすのは道路関連。次回は、道路関連の利益率が戻るかを確認したい決算です。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2027年1月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、スバル興業、開示日: 2026-06-10
  • スバル興業 公式サイト
本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。