決算サマリー

項目当期実績前年同期増減率通期計画進捗率
売上高182.75億円179.12億円+2.0%742.00億円24.6%
営業利益41.51億円38.30億円+8.3%168.00億円24.7%
経常利益42.67億円39.16億円+8.9%170.00億円25.1%
純利益28.71億円24.41億円+17.6%112.00億円25.6%
EPS60.73円51.02円+19.0%236.86円25.6%

第1四半期としては計画線に近い進捗で、利益の伸びが売上の伸びを上回っている。ここは素直に良い。

定量評価

指標直近実績比較対象見方
EPS成長率+19.0%前年同期比純利益の伸びと自己株式影響が重なり、EPSも強い。
ROIC開示なし決算短信環境関連設備と案件資産の内訳が必要なため、今回は算定を保留。
PER推移市場データ未反映過去レンジ通期EPS236.86円を基準に発表後株価で確認したい。
自己資本比率78.1%前期末77.7%財務余力は厚い。

数字から見ると、利益の質と財務の厚さが同時に出ている。地味だが、機関投資家が嫌いにくい形だ。

ポジティブ要因

主力の工場廃液処理が最高益を支える

主力の産業廃棄物処理事業は、リサイクル燃料の原料となる廃液を積極的に獲得した。原材料費や労務費の上昇はあったが、売上高・営業利益は過去最高を更新した。

土壌汚染処理の高付加価値案件

ダイセキ環境ソリューションは、関西エリアの案件減少で売上は減ったが、中部の大規模工場廃棄物撤去案件、関東や関西の大規模汚染土壌処理案件が利益を押し上げた。

財務の厚さ

総資産1060.80億円に対して純資産は845.55億円、自己資本比率は78.1%。設備投資や案件変動に耐える余力はかなりある。

リスク要因

案件タイミングのずれ

大型タンク洗浄事業は第2四半期へ後ろ倒しとなり、売上・利益とも計画を下回った。環境関連は案件の時期で四半期の見え方が変わりやすい。

コスト上昇

工場廃液処理や鉛リサイクルでは、原材料費や労務費の上昇が続く。価格転嫁と高付加価値案件で吸収できるかが利益率の確認点になる。

期待先行のリスク

第1四半期で過去最高を更新したため、市場は良い数字を織り込みやすい。次の四半期で案件後ろ倒し分がきちんと戻るかを見たい。

財務安全性

財務安全性は高い。総資産は1060.80億円、純資産は845.55億円、自己資本比率は78.1%。負債は215.24億円で前期末から2.48億円減少した。現金及び預金は減ったが、受取手形・売掛金・契約資産や建設仮勘定が増えており、事業拡大局面のバランスシートに見える。

業界動向との関連

産業廃棄物、土壌汚染処理、リサイクル燃料は、設備投資や環境規制、工場再編と結びつく。景気敏感さはあるが、環境対応の需要は構造的に残る。ダイセキは単なる処理量よりも、高付加価値案件をどれだけ取れるかが評価を左右する。

株価への示唆

株価への示唆はややポジティブである。第1四半期で営業利益進捗24.7%、純利益進捗25.6%なら、季節性を踏まえても悪くない。通期EPS236.86円、年間配当86円予想を基準に、PERと配当利回りを確認したい。ただし、良い会社ほど決算前から期待が乗りやすい。上値には、第2四半期で大型タンク洗浄の後ろ倒し分が戻ることが必要だ。

今期の総括

第1四半期は、工場廃液処理と高付加価値案件が利益を支え、売上高・利益とも過去最高となった。売上は2.0%増にとどまるが、営業利益は8.3%増で、利益率の改善が見える。

来期見通し

会社は2027年2月期通期計画を据え置き、売上高742.00億円、営業利益168.00億円、経常利益170.00億円、純利益112.00億円を見込む。第2四半期累計計画は営業利益83.22億円で、第1四半期実績はそのほぼ半分にある。

総合判断

総合判断はやや強気である。過去最高更新、営業利益率の改善、自己資本比率78.1%は評価しやすい。一方で案件タイミングのずれは残るため、次回は第2四半期の進捗と、通期計画に対する上振れ余地を見たい。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2027年2月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」、ダイセキ、開示日: 2026-07-02