インデックス投資の失敗例

よくあるつまずき

1. 使う予定の近いお金を投じる

株式や株式投資信託は値下がりすることがあります。急な出費や数年以内に使う予定のお金まで投じていると、下落中に売らざるを得なくなるかもしれません。生活防衛資金と近い将来の支出を分けてから、投資額を決めます。

2. 「インデックスなら安全」と思い込む

インデックスファンドは、決められた指数の値動きに連動することを目指します。指数が下落すればファンドも下がり、指数の構成が特定の国・企業に偏ることもあります。組入銘柄と比率から投資対象や市場の集中度を把握できます。

3. 手数料や指数の違いを見ない

似た名称の商品でも、連動する指数、信託報酬、為替ヘッジ、分配方針は違います。目論見書と運用報告書を読み、総コストやベンチマークとの乖離を比べます。

4. 下落時に計画を変える

積立を続けること自体が正解というわけではありません。収入や家計が変われば投資額を見直す必要があります。一方、値下がりへの恐怖だけで方針を変えないために、投資目的、期間、許容できる損失を事前に書き出しておくと判断材料になります。

失敗を防ぐための確認

  • 投資に回すのは、当面使わない資金か
  • 指数の国・銘柄構成を説明できるか
  • コストや為替の影響を把握しているか
  • 下落時に何を見て積立額や保有を見直すか

金融庁は、長期・積立・分散を資産形成の選択肢として紹介していますが、元本割れのおそれも明記しています。方法の名前だけでリスクが消えるわけではありません。

売る時期が決まっていると、回復を待てない

来年使う100万円を全額株式インデックスファンドに投じ、必要な時点で30%下がっていたとします。評価額は70万円で、予定した支払いに30万円足りません。「長く持てばよい」と考えても、支払期日を延期できるとは限りません。

また、30%下落した後に30%上がっても、70万円×1.3=91万円です。100万円へ戻るには約42.9%の上昇が必要で、その回復自体も時期も保証されません。長期という言葉を、いつでも元本で引き出せる性質と取り違えないことが資金計画の出発点です。

別の見落としは、似た指数の商品を買い足して商品数だけを増やすことです。同じ大企業が重複すれば、その企業への依存は残ります。指数の配当込み・配当なし、為替ヘッジの有無が違えば、似た名前でも比較する収益率の条件はそろいません。

費用についても、信託報酬控除後の基準価額で計算した収益から、同じ報酬を再び引くと二重計上になります。計画との差が市場下落、為替、費用、途中の入出金のどれから生じたかを分ければ、商品を替える前に見直す点がはっきりします。

参考資料

参考資料の確認日:2026年10月23日。