高い配当利回りだけで損益は決まらない
株価1,000円で買った株が1年後800円となり、途中に1株50円の配当を受け取った仮例です。税・費用を省けば合計収益は800+50−1,000=マイナス150円、マイナス15%です。配当5%があっても、株価下落を埋めていません。
800円に対して同じ配当50円を割ると利回りは6.25%へ上がります。しかし将来も50円を払えるかは別です。利回り上昇が増配ではなく、株価下落から生じた点を区別します。
低評価の理由と他の保有資産を調べる
PERやPBRが低くても、利益縮小や資産の劣化、重い負債を反映している場合があります。企業の還元方針だけでなく、配当や自社株買いを支える利益と現金を調べます。長期の保有理由が、単に元の株価へ戻る期待になっていないかも点検します。
関連する投資信託でも、対象地域、業種、銘柄、費用が研究の分類と同じとは限りません。すでに持つ商品と合わせた偏りを見ます。個別の上場株式は成長投資枠での検討となり、つみたて投資枠で直接買えるわけではありません。
非課税と損失の扱いを混ぜない
NISAで生じた損失は課税口座の利益との損益通算や繰越控除に使えません。上場株式の配当を非課税で受け取るには受取方式などの条件もあります。
制度の利点だけで投資方針を決めず、家計の必要資金と投資期間を先に分けます。売却や入れ替えも、取得価額と残る年間枠を含めて比較し、低倍率だから無期限に待てると決めないことが必要です。
出典
- Fama and French(1992)『The Cross-Section of Expected Stock Returns』(出版社公開本文・過去の米国株の分析)
- 日本証券業協会「NISAのよくある質問」
- 国税庁「No.1535 NISA制度」
出典確認日:2026年10月22日。