バリュー効果のデメリットと注意点:仮例:株価600円 / 1株純資産1,000円、PBR0.6倍、1株純資産が600円へ減った場合、株価不変でもPBR1倍:簿価との差が消える、1株利益75円 → 30円なら、株価600円のPERは8倍 → 20倍

株価が同じでも倍率は変わる

株価600円、1株純資産1,000円ならPBR0.6倍です。その後、損失や資産の減損により1株純資産が600円へ下がったとします。株価が600円のままでもPBRは1倍となり、元の簿価との差は消えます。単純化した仮例です。

同じ会社で1株利益が75円から30円へ減れば、PERは8倍から20倍になります。低倍率だったことが、その後も同じ稼ぐ力を維持できる保証にはなりません。

見直しを待つ期間に別の負担がある

業績改善や資産活用を期待しても、実現時期は決まっていません。その間に株価が低迷したり、配当が減ったりする可能性があります。支払予定のある資金で待ち続ければ、必要日に売却が必要になる場合もあります。

さらに低倍率群が特定の業種や景気敏感企業へ偏ることもあります。銘柄数だけ増やしても、似た要因で収益が悪化する企業ばかりなら、想定するほど分散していないかもしれません。

費用を引いた成績は研究の因子と別

売買の組み替えや運用管理には費用がかかります。研究用の比較群や因子の収益を、そのまま個人の手取りへ移すことはできません。分類方法や対象市場、期間によって結果も変わります。

購入時には低倍率の理由と、何が変われば見方を修正するかを残します。価格がさらに下がっただけで追加購入する前に、利益や資産という分母が悪化していないかを点検する必要があります。

出典

出典確認日:2026年10月22日。